■Magic Carpet Ride c/w スキ・スキ・スー/ Steppenwolf (Dunhill / 東芝)
ストレートなハードロックが聴きたい!
それを希求する気分にジャストミートなのが、ステッペンウルフの歌と演奏でしょう。
正直、このバンドはロックの歴史云々で語られるよりも、所謂B級の味わいが好まれるところで、一番有名なのが映画「イージーライダー」の劇中でテーマ曲のように思い込まれている「ワイルドでいこう!/ Born To Be Wild」が、そのものスバリ!
ダーティーなギターカッティングに唸るオルガン、叩きつけるようなドラムスと剛直なペースをバックに吠えまくるボーカルというのが典型的なステッペンウルフのスタイルであって、それが顕著だったデビューからの初期の勢いは、決してハードロック中毒者を裏切りません。
本日の1枚は、まさにそうした最高の魅力を我国独自にカップリングした徳用シングル盤です。
なにしろA面の「Magic Carpet Ride」からして、1968年に世に出た2ndアルバムに収録の人気曲ですし、B面の「スキ・スキ・スー / Sookie Sookie」は、やはり同じ年に出たデビューアルバムからカットされた黒人R&Bのハードなロックカパーですからねぇ~~♪
もちろん時代的にはサイケデリックロックの風味も良い感じ♪♪~♪
ちなみに当時のメンバーはメンバーはジョン・ケイ(vo)、マイケル・モナーク(g)、ゴールディ・マックジョン(org,p)、ジョン・セント・ニコラス(b)、ジェリー・エドモントン(ds) とされていますが、スタジオレコーディングの現場では助っ人の参加も当たり前だったようです。
しかし、それでも統一イメージとしてのステッペンウルフが揺るぎないのは、ジョン・ケイの豪気で荒っぽい歌いっぷりとソリッドなバンドサウンドを常に提供してくれたからでしょう。
特に後期になると、ステッペンウルフも煮詰まりから様々な方向性を模索しつつ、落目になってしまったんですが、そういう歴史を知っていると、初期の痛快なハードロック直滑降が尚更に熱いわけです。
さて、本日は何でこうした事を書いてしまったかと言えば、現在の仕事にモヤモヤした気分が打ち消せないサイケおやじの焦燥ゆえに!
そういう感じですかねぇ……。
確かに愚痴っても、何らの進展が望めないのならば、後は豪気に構えるのが得策と居直り、本日は「草原の狼」というカッコ良さに思い入れているのでした。