■無敵艦隊 c/w バン・バン・リズム / Mel Taylor (Warner Bros. / 東芝)

昨日は失礼致しました。
何が不調なのか、全く解せないんですが、何度投稿しても、ブログに反映されないという状況は、もしかしたらサイケおやじが何らかの原因で締め出されたのか……?
と、そんな事を思ってしまうのは、日頃の行状の悪さ故の自覚もあり、バチアタリの結果……。訪れて下さった皆々様には、心から、お詫びを申し上げる次第です (__)
そこで本日は気を取り直し、ロックのビートに酔いしれるシングル盤を出してみました。
ご存知、ベンチャーズの花形ドラマーとして、我が国に本物のロックのグルーヴを伝えた偉人のひとりであるメル・テイラーが、1966年に自己名義で出したシングル盤で、しかも本国アメリカでベンチャーズの諸作とは別会社に吹き込んだレコードですから、それだけでもメル・テイラーのスタア性は日本だけでは無かったという証明になりましょうか、今となっては、そんなこんなも様々に語られておりますが、少なくともサイケおやじにとっては、素直にメル・テイラーはロックの世界では最高のドラマーです。
実際、日本では神様のノーキー・エドワーズの評価は、アメリカでは意外なほどに低く、むしろジェリー・マギーの凄さばっかりが持ち上げられているのは、ど~にも解せませんねぇ……。
閑話休題。
で、このシングル盤は、もちろん両面共に基本はインスト曲で、まずA面の「無敵艦隊 / Spanish Armada」はタイトルどおり、ちょっぴりスパニッシュモードも感じられる曲調で、ノッケからドラムスのドンツカビートが炸裂し、オルガンとエレキーギターの掛け合い的な展開からのメロディやキメのリフ等々が完全にベンチャーズスタイルですから、たまりません ♪♪~♪
実は後に知った事ではありますが、このシングル盤のプロデューサーは、ベンチャーズを担当して幾多の名作を世に送り出したディック・グラッサーですから、それも当然!
ミディアムテンポで重心の低いグルーヴ、要所で炸裂するドラムのロールにはゾクゾクさせられますよ ♪♪~♪
一方、B面収録の「バン・バン・リズム / Bang Bang Rhythm」が、これまた素晴らしいぃ~~ですっ!
なにしろイントロからの短いドラムソロにロケンロールの定番リフ、若さ爆発の女性コーラスが熱く盛り上げ、キメのブレイクはお約束のドラムソロですからねぇ~~~♪
これまた如何にもベンチャーズでありながら、もっとアメリカ本国寄りのアレンジは名匠のアル・キャップスとくれば、浮かれ気分は保証付きってもんですよ ♪♪~♪
ちなみにバックのミュージャンは全くの不明とはいえ、当時のハリウッド周辺で活躍していた凄腕の面々であろう事は推察に易く、その点を鑑みれば、日本を含む巡業ツアーやレコーディングに明け暮れていたリアルタイムのベンチャーズに在籍しながらのリーダーセッションは、もしかしたらメル・テイラーには不可能 ?
なぁ~んていう疑問が打ち消せない評論家の先生方やコアなファンの提言では、実際にドラムスを敲いているのはメル・テイラーではない ?
とか云々もありましょうが、実はこのシングル盤と同じ年には「メル・テイラーとマジックス」名義によるLPも発売されていて、サイケおやじは聴きたくてたまらなかったんですが、経済的にも許されず、また友人知人の誰一人として、このアルバムを持っていなかったので、後々まで未練を引きずりましたですねぇ……。
そして月日が流れ、ど~にか件のアルバムのアメリカ盤「イン・アクション」をゲットした頃には、サイケおやじもアメリカの音楽産業の仕組みを少しばかり知るようになっていた所為で、その「マジックス」というバンドは実態が無かったという個人的な結論を抱く様になりました。
つまり、このレコードが世に出た時点では、あくまでもメル・テイラーはベンチャーズのレギュラーメンバーであり、だからこそ、レコード会社を変えて自己名義の活動をやるにしても、それはベンチャーズでお世話になったプロデューサーのディック・グラッサーからの誘いがあればこそっ!?
逆に言えば、ディック・グラッサーがベンチャーズ本隊の引き抜きを目論んでいた仕掛 ?
という説も有力だと言われておりますが、ど~なんでしょうねぇ~~!▼●?
しかし、それはそれとして、メル・テイラーという偉大なドラマーが、ちゃ~んとリーダーセッションを残していたという嬉しいプレゼントは素直に楽しむのが正解と思うばかりです。
そして前述したアルバム「イン・アクション」も追々ご紹介する所存ではありますが、気になる皆様には現在CD化もされておりますので、お楽しみ下さいませ。
ということで、今年もアッという間に年末モードに導かれています。
うむ、こ~ゆ~時こそ、エレキインスト&ロックドラムのレコードが恋しくなるのでした。