OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

早くも気分はリオの夜

2016-08-04 19:27:59 | 歌謡曲
リオの夜 c/w 人魚に恋した少年 / 木村芳子 (東芝)
 
世相は何やら物騒で、生臭い話も絶えませんが、しかし一方、世界中の民衆の多くがザワザワさせられるオリンピックがいよいよ始まりますねぇ~~♪
 
そこで本日は、なんとなくではありますが、ブラジルのモダンジャズとも言えるボサノバと我が国特有のムード歌謡が巧みに折衷されたシングル盤をご紹介致しましょう。
 
歌っている木村芳子は木村ヨシコとしても知られるジャズシンガーであり、確かアメリカのジャズフェスティバルにも出演したほどの実力がありながら、残したレコードは極わずかなもんですから、今では伝説の存在かもしれません。
 
実際、昭和50年代初期にはジャズ愛好者の間で、かなり人気があったという印象がサイケおやじには残っています。
 
しかし、サイケおやじが彼女を思いっきり好きになったのは、それ以前にラジオで聴いた本日掲載のシングル盤A面曲「リオの夜」を聴いた瞬間であり、作詞:ホセ柴崎&作曲:寺部頼幸、そして編曲:三保敬太郎の企図それこそが、冒頭で述べたボサノバ&ムード歌謡の決定版!
 
あぁ~、ゆったりとした情感を導き出すイントロから甘めの節回しをジンワリと聞かせてくれる木村芳子には、サイケおやじが不覚にも最初は全然気がつかなった本物のジャズのフィーリングが滲んでいるんですねぇ~~♪
 
それが昭和44(1969)年頃の事で、当時はこういうボサノバ&ソフトロックの歌謡曲がひとつの流行だった所為もございましょうが、なかなか大人っぽい味わいに思春期だったサイケおやじは我知らず惹きつけられてしまい、何とか小遣いを工面して、翌年に中古ながらゲットしたのが掲載の私有盤なんですが、実はこれはどうやら再発盤のようです。
 
というのも、平成に入ってから知り合いが所有している同じカップリングのシングル盤を見せてもらったところ、ジャケ写にはグッとキュートな面立ちのポートレートが使われ、しかも名義のクレジットが「木村ヨシコ」になっていたんですねぇ~~~!?!
 
で、教えを乞うてみると、最初に発売されたのは昭和43(1968)年春、彼女の履歴としては学生時代からセミプロのジャズシンガーであり、ジャズピアニストの三保敬太郎にスカウトされて本格的に芸能界に入ったのが昭和42(1967)年頃だったようです。
 
ちなみに三保敬太郎は決してモダンジャズだけの才人ではなく、作編曲家として超一流の存在として、例えば昭和時代には有名な深夜テレビ番組だった「11PM」のテーマ曲は誰もが一度は耳にした事があるはずですし、GSブーム期には自らホワイト・キックスを率いる等、常に時流最高のオシャレ感覚を披露していた活動は、もっと大きく評価されなければならないでしょう。
 
ですから、この「リオの夜」はもちろんのこと、B面に収録された作詞:片桐和子&作編曲:三保敬太郎による「人魚に恋した少年」がスキャットボーカル&コーラスを駆使した早いテンポのジャス歌謡になっているのも当然が必然!
 
もちろんボサノバならでは洒落たフィーリングが歌謡曲の味わいと共に堪能出来ますよ♪♪~♪
 
ということで、前述したとおり、掲載のシングル盤は結局再発物なので、オリジナルジャケット盤を捜し求めて幾年月……。未だ良い出会いがないサイケおやじではありますが、しかしムード歌謡の味わいが表出している名曲歌謡ボサノバ「リオの夜」には、この感じのアンニュイな面立ちを見せてくれる木村芳子が似合うと思っています、負け惜しみではなくて。
 
CD化は不明ですが、なっていないのならば、ど~かこの「リオ五輪」の機会に復刻して欲しいものです。
コメント (1)
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