OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

クリスマスにはシンシアを

2015-12-24 17:33:22 | 歌謡曲

シンシアのクリスマス / 南沙織 (CBSソニー)

 A-1 聖夜(きよしこのよる)
 A-2 サンタが街にやってくる
 B-1 ジングル・ベル
 B-2 ブルー・クリスマス

毎年同じ疑問を呈しているわけですが、ど~してキリスト教徒でもない者がクリスマスの祝祭に興じるのか?

そりゃ~、既に子供の頃からの慣習だとする皆様だって大勢いらっしゃるはずですし、中にはユダヤ人やイスラム教徒までもが日本で暮らしていると、すっかりそれに馴染んでいるという姿は、いやはやなんとも……。

もちろんサイケおやじは信心は深くありませんが、一応は仏教徒なもんですから、異教の降誕祭を真摯に受け入れるには、様々なものが欠けています。

ところがそれでもクリスマスになると、これが妙にウキウキとした気分に駆り立てられるんですから、こんな不思議な行事期間もありませんよねぇ~~~!?

そして実際、所謂クリスマスソングってやつが決して嫌いではなく、むしろ積極的に集めていた時期がありました。

本日掲載の4曲入りコンパクト盤も、まさにそのひとつであり、しかも主役が南沙織というよりも、シンシアってところがニクイばかり♪♪~♪

だって皆様ご存じのとおり、彼女は未だアメリカが色濃かった沖縄からやって来て、しかもこれが発売された昭和50(1975)年晩秋当時はカトリック信徒でしたからねぇ~、そのまんまクリスマスソングを歌うという行為にも正当性が感じられたんですよ。

で、肝心の収録曲は全て定番ではありますが、ちょいと異色と思われるのがエルヴィス・プレスリーの人気持ちネタ「ブルー・クリスマス」でしょうか。しかし、ここでは中里綴の訳詩と林哲司のアレンジを得ての和製ポップス風に仕上げてあるのが、個人的には些か物足りないところ……。

まあ、現役バリバリのアイドルにディープなソウルフィーリングは似合わないという常識からすれば、それも正解という結果論もあるとは思いますが、その意味で完全に英語オンリーで歌った「サンタが街にやってくる」の潔いポップス感覚こそが、我が国歌謡界における南沙織の存在意義のような気さえしてしまいます。

そして同じく萩田光雄のアレンジによる「ジングル・ベル」も日本語詞を用いながら、やはり方向性が同じというあたりは痛快ですよ♪♪~♪

ただしA面ド頭の「聖夜」が「きよしこのよる」という、如何にも当たり前の作りになっているのは、今となっては賛否両論を超越したものと言えるのでしょうか。

まさにスタンダードとしてのクリスマスソングが、我が国でも根付いていた証かもしれません。

ということで、何故か昭和50年代には歌謡曲フィールドでのクリスマスレコードが些か不作気味だと感じるのは、サイケおやじだけでしょうか?

特に南沙織だったら、オリジナル曲も入れたクリスマス企画アルバムが作られても、なんらの不思議も無かったはずが、考えてみれば彼女もお寺の息子らしい篠山紀信と結婚したのであれば、それはそれで結果オーライなんでしょうかねぇ~~?

てなことを諸々思いつつ、今年も仕事に追われる年末のサイケおやじです。

コメント (4)
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