OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ふたつの世界を見せてくれた水木しげるに合掌

2015-12-01 15:23:20 | 歌謡曲

ゲゲゲの鬼太郎 / ザ・フォーク・クルセダーズ (東芝)

昨夜、水木しげるの訃報が伝えられてみれば、それは大往生された天才漫画家にあらためて感謝の祈りを捧げるサイケおやじです。

とにかく貸本漫画の時代から、故人の作品は怪奇と幻想、そして奇想とユーモアが絶妙に混ぜ合わされた物語展開に加え、なによりも細部に至るまで丁寧至極な絵の描写は、リアルタイムで幼い頃からのサイケおやじを虜にしてきましたし、テレビが普及して以降はアニメや実写作品で「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」等々に親しみ、さらに自らの体験に根差した昭和史漫画やエッセイ風の作品も含め、決して勧善懲悪では無いところに、この世の真理やあの世の諸相をナチュラルに伝えてくれたと思います。

そして中でも圧倒的なのは、「妖怪」というオドロの世界を極めて日常的(?)に世に知らしめた功績で、アニメ版テレビ作品「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌は、いずみたくの親しみ易いメロディに故人自らの作詞があって、今や我々に刷り込まれたスタンダードの大名曲!

一番知られているのは熊倉一雄のボーカルバージョンだと思いますが、シーズンを重ねた件のアニメや実写版では様々なバリエーションが作られ、またカバーしたレコーディングテイクも多いという事からして、我々が日々の生活の中で口ずさんだり、親しい仲間との集いの席で、一緒に歌ったりするのも、なかなか自然の成り行きでしょう。

ほら、あの「ゲッゲッゲゲゲのゲェ~~~~♪」のフレーズは不滅♪♪~♪

そこで本日掲載したのは、フォーク・クルセダーズ=フォークルが演じたカバーバージョンで、発売されたのは昭和43(1968)年11月とされていますが、パフォーマンスそのものは彼等のライブの現場では定番的だったコントで歌われていたそうですから、あえて当時のフォークの歌手やグループが子供向けのテレビや映画の主題歌をやってしまう遊び心が、所謂「アングラ」的表現方法のひとつだったという検証も可能なのかもしれません。

実際、その頃の深夜放送のラジオでは、このフォークルの「ゲゲゲの鬼太郎」が流れていましたよ♪♪~♪

しかし、その「ゲゲゲの鬼太郎」を筆頭に、こんなに楽しい漫画を描いていた水木しげるという先生が、実は戦争で片腕を失っていたという現実をサイケおやじが知ったのは、かなり後の事でした。

う~ん、そういえば少年期に見た故人の写真は、執筆中の姿を右後方から撮影したカットが多く、もちろん作画途中の絵を見せるという意図しか当時は感じなかったのですが……。

実相に接してからは、なかなかショックを受けましたですよ。

そして近年は、その生き様がテレビドラマ化され、さらには人間性が知られるに及び、故人を印象づける「妖怪」の世界観が、現世における喪失感や諸行無常に附帯する喜怒哀楽に密接したものという、まあ、これはサイケおやじの例によっての思い込みと言われればそれまでなんですが、そんなこんなの漠とした思いが湧きあがっては消えています。

極言すれば、「妖怪」は「死」であり、「人の世」は「生」という常識(?)が、実は表裏一体、いつ何時変転するかもしれないという機微を自覚していなければならないという事かもしれません。

勘違いは百も承知、それでも水木しげるという天才が教えてくれた様々な事柄は、それが例え一瞬であったとしても、サイケおやじの幸せな気持ちにさせてくれたのです。

どうか、安らかに、別の世界から我々人間の営みを見ていて欲しいと思います。

合掌。

コメント (2)
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