あ~ぁ、公私共にゴッタ煮生活になっています。
全然、和めないというか……。
そこで本日はリラックスした、これを――
■The Complete Unedited“Sweets at The Haig”1953 Recordings (Fresh Sound)
ハリー・エディソンは1930年代からカウント・ベイシー楽団の看板だったトランペッターで、ニックネームの「Sweets」が示すとおり、甘さを含んだ明朗闊達な音色がウリの人気者でした。
そしてアドリブスタイルは、もちろんスイング~中間派に属するとはいえ、シンプルなフレーズの積み重ねを、件の甘い音色でやられると、それはジャズ普遍の良さに満ち溢れていますから、たまりません♪ つまりモダンジャズ期以降も堂々の第一線で活躍した実力者です。
このアルバムは1953年のライブ音源から、元々は「The Inventive Mr. Edison (Pacific Jazz)」として発売されていた傑作ですが、もちろんオリジナル盤は直ぐに幻化……。
ですから、一時は日本盤も出ていたのですが、我侭な私は手を出すことをせず、どうしてもオリジナル盤が欲しかったにもかかわらず、結局は良い出会いが無いままに、今日に至っていました。
それがCD化されたんですからねぇ。しかも「The Complete Unedited」なんて、マニア心をくすぐられては、たまりません♪
あらためて録音年月日を記すと、1953年7月1日、ハリウッドにあったクラブ「ヘイグ」でのライブセッションで、メンバーはハリー・エディソン(tp)、アーノルド・ロス(p)、ジョー・コンフォート(b)、アルヴィン・ストローラー(ds) という隠れ名手が揃っています――
01 September Rain
02 `S Wonderful
03 Just You Just Me
04 Indiana
05 Pennies From Heaven
06 These Foolish Things
07 Two For Two
以上の演目は、全てが有名スタンダード曲ですから、ハリー・エディソン以下バンド全員が手馴れた雰囲気で、和みの演奏に撤しています。
特にはハリー・エディソンは、分かりやすいフレーズとアドリブ展開、さらにウリの甘い音色が絶好調♪
リズム隊もアルヴィン・ストローラーのメリハリの効いたドラムスを要にした好演で、主役を盛り立てています。特に「`S Wonderful」は熱演ですねぇ~♪ シンミリとした情感を漂わせた「These Foolish Things」も良い感じです。
気になる「The Complete Unedited」ですが、既に述べたように私はオリジナル盤を持っていないので、どこがどーなっているのか、分からないのが実状です。はっはっはっ、結局なんにも意味ないじゃないかぁ~。でも、まあ「The Complete Unedited」というメーカーのインフォを信じて、ひとり納得するところに、ジャズのマニアックなオタク道があるのでしょう。そこを鋭く突いたメーカーの勝利でしょうかねぇ……。
ということで、本日は曲毎のご紹介は端折っていますが、どこを切っても金太郎飴なんで、モダンスイング系の演奏が好きな皆様には充分すぎる名演集かと思います。
ただし快適過ぎて、聴き通すと飽きがくるかも……。半分ずつ聴いて気分は最高なのでした。