2017年の『カメラを止めるなI』のフランス版リメイク。
“監督・脚本を『アーティスト』などのミシェル・アザナヴィシウス、音楽を『シェイプ・オブ・ウォーター』などのアレクサンドル・デスプラが担当。主人公の監督を『真夜中のピアニスト』などのロマン・デュリス、その妻を『ある過去の行方』などのベレニス・ベジョが演じるほか、オリジナル版に出演した竹原芳子も登場する。”
錚々たるメンバーだ。ミシェル・アザナヴィシウスの妻・娘・姪も出てるそうだが。日本版は300万円で製作したけど、こちらは約5億6000万円。正直、その金どこに消えたんだ?という出来だ。キャストとスタッフのギャラかな?
TOHOシネマズで観たんだが、7月15日公開で21日終了。NEWとLASTのの同時表示。コケても2週間はやりそうだけど、最初からそんな契約なのかなあと思い観に行ったのだが、16:45の回で、152座席で私含め客は3名。ん~。記録かもしれない。
映画は、流行った日本映画(前半の37分のワンカット撮影生放送のゾンビ映画)をリメイクする話でその部分を最初にやって、あとは主人公の監督が仕事を引き受けて無事に撮影終了までの話で、ほぼオリジナル版と一緒。
でもね、前半のゾンビ映画シーンがダサいのよ。低予算感を出したいんだろうけど、役者の動きとか、血液の飛ぶ方向とか下手くそ過ぎなんだよ。低予算だけど上手くやってるゾンビ映画だなあ!という、ゾンビ映画に対してのリスペクト感がない。ロケ地の建物も新し過ぎて良くない。もっとレンガ造りの工場跡地とかあるだろうに。
後半は、主人公の監督の家族の話もベタベタしてなくてそれなりにいいんだけど。竹原芳子が日本から来てるプロデューサーも良かったよ。“パールハーバー”の逆襲。なるほど、それでゾンビ映画部分の役名が日本人名なんだ。ウクライナのゼレンスキー大統領もうっかり口を滑らしていたが、欧米にとって日本はパールハーバーのイメージなんだねえ。で、タイトルバックやエンドロールにやたら「Z」が出てくるので、フランス版の原題かと思ってたら、「Z」はウクライナ侵攻のロシア軍のイメージなので公開一ヵ月に撮影現場での「カット」を意味する「Coupez !」になったらしい。気軽に笑える楽しいゾンビ映画のはずが、いろいろ大変だ。
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