もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

10 067 詳説「世界史 改訂版(村川堅太郎、江上波夫ほか)」(山川出版社:1985)感想特5

2021年08月24日 22時55分11秒 | 一日一冊読書開始
8月24日(火):        

385ページ         所要時間26:25(10日間)        蔵書

若い時、勉強で使った世界史の教科書。1ページ30秒と考えて読み始めたが、すぐに30秒読みは挫折。しかし、ゆっくりと確認しながら読むこと自体は何とか挫折しないで読み通すことができた。ずいぶん多くのことを忘れ去っていたが、その分だけずいぶん多くのことを思い出すことができた。

バブル崩壊前の日本で出版された1985年版教科書なので、チェルノブイリもゴルバチョフも9.11同時多発テロも何もない。世界史教科書の中の日本史(特に近代史)の記述は舌足らずさが面白い。

懐かしくもあり、楽しい読書だった。改めて分かったことだが、教科書というのは面白い大事なエピソードをほとんどすっ飛ばして記述している。読み進めながら頭の中を去来するそういうエピソードは、授業の中で先生が語り聞かせてくれていたようだ。

世界史は面白い。自分の中にもう一度大いなる世界史の世界を取り戻したい。

少しでも多くの本を読みたいという強迫観念に迫られているとどうしても速読を強く意識してしまう。しかしそれが、加齢に伴う目の不調を強く意識させてしまうために、読書が捗らない、できない疎外感を強めてしまってきた。今回のように意味のある深い本を時間を気にせずとことん遅読した場合には目の不調をそれほど意識して気に病むことはなかった。今回の経験には、老齢に伴う読書の困難を乗り越える工夫のヒントがあったような気もする。

本に関われるのであれば、冊数も気になるがじっくりと時間をかけて読んでもいいじゃないか。死ぬまで読書できればそれが俺にとって最高の幸せなのだから、と。

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