シャンソン歌手

シャンソンの好きな方 ようこそ !

シャンソン歌手リリ・レイ LILI LEY シャンソン弾き語り練習

2012年07月03日 02時20分04秒 | Weblog
シャンソン歌手リリ・レイ LILI LEY シャンソン弾き語り練習

今日も 少し時間の余裕があり
心静かに 穏やかに 弾き語りを練習できて 嬉しかったです。
目を瞑って ブラインドタッチで マイクなしの自分の声とピアノの音色を
確認し合い
リズム ハーモニーを 作り上げていく 喜びって 至福です。

よーく 音を聞き 空間の声とピアノの響きと 音色のコラボ感が
あると幸せ。
マイクの無い声の空気中に響く色を探すのが大好きです。
パリでは マイク無しで 歌うシャンソン歌手も多いけれど
日本は 大型ホールで 音響が悪いから そういうシャンソン歌手
演奏会には 遭遇しないわね。
私も 大きいホールでは マイク使用が 必要だと思うし
自分のマイク声を 自分で聞ける耳を育てるのも 難しい。

自分が 人に話す言葉や 話題が 素晴らしいものでありたいのに
時として 誤解を生む場合があるように
自分の奏でる歌や ピアノの音が 他者に それ程心地よくない場合もあると
音楽歴が長いと 知り始めます。
なのに
言霊と同じように 人間界での修行が足りないと 他者を思いやる
気持ちが欠けたりして 気がつかないうちに 美的でない音を
奏でてしまったりして・・・・反省。
自分でテープ審査をしたり 目を瞑って 自分の音楽性を 聞き入り
確認しないと 私は怖くて仕方ありません。
他者を不快な思いに させてはいけないもの。
でもね 自分を確かめる為に
聞き入りすぎて 音楽が遅れてだらだらするのも 困るし
音楽の美は 計り知れない宇宙的規模で
永遠に崇高です。
永遠に 届かないかも です。それでも 求め続ける意味があると感じ
私の情熱は 沸々と 湧き上がります。ありがとう。音楽さん。


シャンソン歌手リリ・レイ LILI LEY CHRYSANTHEME 菊の花

2012年07月03日 01時47分06秒 | Weblog
シャンソン歌手リリ・レイ LILI LEY CHRYSANTHEME 菊の花

クリゾテム菊の花 は 死者への弔いの花みたいな 感じですが
可愛い 丸いボンボンのような この菊は 我が家で
私を 癒してくれています。

ジャックブレルの 「菊から菊へ」という 歌い出しのポエム
彼の 最期のシャンソンは
邦題が「孤独への道」「J'arrive たどり着きます」が原題。
何だか 孤独への道というと 違訳にも 感じるし 哲学的にも感じるし
日本語訳って 難しいわよね。

私は 菊の花を見るたびに このシャンソンを 口づさむ癖があります。
ヤマハホールのリサイタルでも 何度も 歌っていたけれど
最近は 止めています。
グレコも よく リサイタルで歌いますよね。
死ぬ直前の 絶唱 として 歌いたいシャンソンだと 思い始めました。

芸大の大学生の頃 一番好きな歌曲は マーラーの「亡き子を偲ぶ歌」で
キャサリン フェりア という コントラルトの歌手のLP レコードを
聞いては 泣いていました。真似して 歌ってもいました。
まだ 二十歳頃の 私って マセテ いました。
ドイツリート が 私の恩師の専門分野でしたから
ワーグナーの ヴィーゼンドンクの 五つの歌 なども 歌っていたし
ブラームスとか リヒャルト シュトラウスとか・・・・
重くて 深くて 浪々とした哲学的な歌曲が 私の声に 似合っていると
恩師の 毛利準先生は 思っていらしたのに・・・
私は 大学院から フランス歌曲や スペイン歌曲 オペラの世界へ
羽ばたき始める事になりました。
運命よね。ドイツ語より フランス語が好きで 日仏学院で徹底的に
習い始めたのが27歳で 苦節30年経ちましたが まだまだ フランス人
インテリのように フランス語で韻を踏んだポエムを書くだけの
知力に至らないわ。
シャンソンの 詩は 文学的なものから 日常的なものから
色々あって 日本語では到底 ボキャブラリーが多すぎる仏語で
訳しきれない 音の世界が シャンソンの醍醐味よね。

芦野宏先生が ある時「人を幸せにするシャンソンが沢山あるのですよ」
と 「ピアフは 特別な人ですよ」「バルバラは 天才ですからねぇ」と
私が 誰でもがそうであるように ピアフやバルバラを歌いたがるのを
ちょっと制してくださいました。
ドラマティックに 憧れちゃうからね。それから
可愛そうなものとか 暗いものとか・・・自分の性格が明るいからか
妙に憧れちゃっていて 能天気な自分キャラのシャンソンは 選んでいませんでしたよ。
最近は
何でも どのタイプも プログラムを組む為に 歌うように努力しています。
パリで イヴォン シャテニェが 私の歌う「暗い日曜日」が
私のパリコンサートでは 一番良かったと 褒めてくれましたが・・・
確かに DVDを見る限りでは その通り。

やはり 私の声は太くて天然 男の声の色 コントラルトで息がスピント系
だからかもね。
最近 バレエを 毎週二時間習い始めて 筋肉が鍛えられているので
ますます声が出しやすく なりました。
歌手は 体が楽器だから アスリートと一緒よ!って 勝本章子先生も
いつも おっしゃる。

ただ 声楽家と違い シャンソン歌手は ポエムを芝居する 女優。
人生ポエムは 良い声の羅列では 表現できないのよ。それでシャンソンは難しい。
生きた 人間の声 慈愛の声 安らぎの声 そして ため息や 唸りや
抑えた感情の声や・・・・むずかしーい。
真摯に ポエムを 読もう。解釈しなくっちゃ。芦野先生にも そう
教えられました。

パリ祭で 私がうたう
「ノスタルジー」は 南仏の サンポール ヴァンスで 夏の風に吹かれて
散歩しているときに 昔の彼に 会って
もう一度 あの 二人の愛の世界にもどりましょー
ノスタルジーだって 愛なのよねーっ
ていう シャンソン。
夏の南仏の風が感じられる 歌にしないとね。

まだ 菊の歌 歌う場合じゃないのよ。生きなくっちゃ。
それに もう一度 私だって 死ぬ前に 恋はしてみたいわ。
恋の初期の ノスタルジー。いいわよね。愛の末期の地獄は嫌よね。