西都モノクローム

西都大好きな市議会議員が、徒然なるままに街のこと、写真のこと、空手のこと語ります。

食の大運動会で都萬牛食べました

2013-02-15 23:39:39 | 日記

食の大運動会で都萬牛を食した話しは書きました。その肉は俗に言う霜降りでなく、赤身の肉でした。

赤身だけど、肉質柔らかく、味の深いとっても美味しい牛肉でした。そして何より、脂身が少ないので飽きが来ないというのが良いのです。

さてこの肉を生産している方々から色々と話しをしました。その中で私の思いとピッタリと同じ考えがあったので、少し書いてみます。

議員になるやいなや、口蹄疫という災害に遭いました。私は畜産業には全く疎かったのですが、口蹄疫に対する防疫のことや、被害にあった畜産業者の皆さんと話したり、なにより人間のエゴ(都合で)で殺されたしまった家畜を目の当たりに見ることで、ある思いに行きつきました。

特に殺処分される牛の瞳を見たときに、理不尽さがこみ上げてきたのです。

生きるというのは、あるもの達の犠牲の上に立っている・・というのはしょうがないことです。

だからこそ食事の際に「(お命)いただきます」「(感謝の気持ちで)ごちそうさまです」と言っていると思います。

命をいただいて生かされている・・ならば命をいただく者達への敬意を払うべきだと思ったのです。

ある時、小さな記事が目にとまりました。それは多分朝日新聞だったと思うけど「家畜の福祉」という記事でした。

その記事は全くと言って良いほど私の気持ちと同じでした。それで私なりに調べてそれを平成22年12月の一般質問として提示しました。そのやりとりをここで紹介します。

 政友会の橋口登志郎です。質問の各項目に入る前に、口蹄疫の書籍についてお話をさせていただきたいと思います。市長のお書きになった「畜産市長の口蹄疫130日の戦い」は、大変有意義な本でした。また、とても読みやすく、口蹄疫とは何ぞやと思っておられる方に明確な答えが示されていました。この災害を記録し、後世に残すことにより、新たな悲劇を起こさないと決意された市長の気持ちがよく理解されました。また、西都市の獣医師矢野先生が支部長をされている宮崎県獣医師会児湯支部がまとめられた「2010年口蹄疫の現場から」は、第1例の発生から終結まで、現場におられた獣医師さんの生の声が真っすぐ飛び込んでくるすばらしい書でした。口蹄疫というものを振り返るに、貴重な両書が西都市民の手で出版されたことに、一市民として感謝申し上げます。
 それでは、質問通告に基づき、質問してまいりますので御答弁よろしくお願いいたします。
 まず、口蹄疫についてです。
 8月27日の終結宣言が出されて3カ月が過ぎました。いろいろな方面に対し、復興や新たな対策が急ピッチで行われております。昨日の質問に対する市長の答弁にありましたように、この未曾有の被害を受けた西都市こそ、現場の声を、強く国や県に届けていかねばならぬと思っているところです。
 そこで、お伺いします。それは「家畜の福祉」という考えについてです。今までの効率一本やりの畜産経営から、諸外国で取り組み始めた「家畜の福祉」という考えを取り入れた新しい畜産業の形のことです。
 「家畜の福祉」とは聞きなれない言葉かも知れません。ちょっと説明をいたしますと、定義は次の5つに集約されます。一つ、空腹、渇きからの解放、一つ、不快からの解放、一つ、苦痛、損傷、疾病からの解放、一つ、動物本来の動きを制約しない正常行動発現の自由、一つ、恐怖及び苦悩からの解放、以上の5つです。たとえ、食料として命をいただくものであっても、命のある間はその命を全うさせてあげたいという考えです。また、家畜自体がストレスから開放され、病気抵抗力に強くなり、持続的な畜産ができるメリットもあります。
 欧州連合では、この考えをもとに家畜の飼育システムを改良しているそうです。この「家畜の福祉」という考えにどう思われているか、市長の見解をお伺いいたします。

◎市長(橋田和実君) (登壇)橋口議員の御質問にお答えします。
 まず、「家畜の福祉」という考え方を取り入れた新しい畜産業へ踏み出すことをどう思うかとの御質問でありますが、議員が提示された「家畜の福祉」の5つの定義でございますが、家畜として飼育する場合、5つの定義を満足させることは難しいことだと考えております。これまで、効率性のみを重視してきたため、十分な衛生管理や飼育管理ができなかった面もございます。今後は、飼育頭数に応じた牛舎等の適正規模の確保、ふん尿の適切な処理や害虫の適正駆除、また常日ごろから家畜の状態を観察し、適切な対応を行うなど、家畜の健康等を考慮した畜産経営ができればよいものと考えております。

それでは、質問席から質問いたします。まず、「家畜の福祉」です。
 これは、決して原理主義的な考えではなくて、今回の口蹄疫においても狭い場所で数多い家畜がいて処理に手間取ったり、また何より、私は、将来経済の面でも効果あるものだと理解しています。野菜において有機野菜があったり、それがほかの地域の生産物に対して差別化が図れたように、例えば東米良の放牧の中のある西都牛だとか、地鶏、イベリコ豚のような西都豚などの特徴づけになるのではないかと思っております。
 いかがお考えでしょうか。
◎市長(橋田和実君) 野菜におきましてですよね、例えば西都市は今ハウス園芸あたりでは重油をたいて野菜をつくっているんですけれども、これをできるだけ重油をたかないで、できれば太陽光エネルギーだとか太陽熱であるとか、そういったものを使って環境に優しい栽培をしていったらどうかという考え方もあるんですが、そういうことによって、西都の野菜というのは非常に価値が高まっていくと、そういうのと同じかなという考えもあります。いきなり、「家畜の福祉」と来られたものですから、こっちもびっくりしまして、家畜というのは野生化された動物を集めていろんなえさをやったり、いわゆる囲うということですから、その時点でもうかなり苦痛を与えることになっているわけでありまして、家畜である以上は、この5つの定義が全部当てはまってしまうんじゃないかなと、そういう考えで先ほどは答弁申し上げたんですけれども。まさに、健康で、本当に環境の素晴らしい養い方をすることが、またイメージ、そこのプランドづくりにもつながるのかなと、そういうことであれば、私も、いいんじゃないかなと思っておりまして、例えば「大地に薬はゼロ」という養い方をしているEMO牛(エモー牛)というのがありまして、そういった1つのブランドになっておりますけれども、そういった考えの方向だととらえて、ちょっと私もスカッと言えないんですけれども、差別化ということまでどのぐらいいけるかなと、その辺もちょっと考えながらですね、この福祉ということがやっぱり健康につながっていくということ、あるいはイメージづくりにつながっていくということをとらえたと、そういう次第でございます。
◆2番(橋口登志郎君) ありがとうございます。
 まさに、言われたとおり健全飼育ということです。もちろん、コスト対効果の面では初期に厳しい数字が出ると思いますが、長い面で見ればそういった形のブランド形成に貢献し、また伝染病に対する備え、言われるとおり何より健康的な家畜を育てるということで一考に値すると思います。
 「家畜の福祉」は、なかなか、先ほど市長が言われたとおり聞きなれない言葉ですが、さきに紹介した「2010年口蹄疫の現場から」の本の中にも殺処理の方法として動物福祉の面を十分理解できる獣医師が望ましいと書いてありました。また、福祉の基準を設けて、そことの取り引きを重視する小売業が出てきたとも聞きました。こういった言葉があることを知っていただいたということで、この件は終了したいと思います。

その後宮崎日々新聞で正月版に大きく取り上げられたりしました.

で「都萬牛」なのですが、その飼育方法にこの家畜の福祉に近い考えが取り入れられているのです。現在の所、その期間は限られたものであるけど兎に角一歩進んだのじゃないかとうれしく思っているところであります。

詳しくは都萬牛で検索すると飼育方法など出てきますので、良かったら見てください。

 

 

コメント (2)
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