西都モノクローム

西都大好きな市議会議員が、徒然なるままに街のこと、写真のこと、空手のこと語ります。

研修報告最後です

2013-02-14 23:13:11 | 日記

最後は介護と医療の連携です。この問題は今からの社会を考える上で絶対避けて通ることのできないものだと思います。

私もこの件に関しては更に研究しなければと思っています。それではいつものように研修の概要を・・・。

第三部  講義(13:00~14:10)
     高齢者医療と介護のあり方
         国際医療福祉大学大学院教授・(財)高齢者住宅財団理事長
                                                         高橋 紘士氏

*特養老人ホームの4人部屋への考え・・専門職がいなくても介護できるから多くなる。4人部 屋なら会話が増えるかというと、そうではない。会話をしない・天井ばっかり見ている・不眠 症が多いなど多く見られる

*介護保険が出来た理由・・ 私も皆様も寝たきりなるよ、そのための保険をかけると言う意味 で考えると理解しやすい
*長期的視野に不足しているのが現代の政治の欠点・・今の政治家は社会の危機に言及していない(経済・外交については考えるが)
*人口問題はとても重要で、その中で長期的展望を考える
*社会の形(地産地消・地方分権で見ると)で考えると、江戸時代のほうが明治時代よりすぐれ ていた。外国人が皆江戸時代の日本人に驚いていた、識字率世界最高(江戸時代に戻るべきだ とさえ思っている)
  参考文献 ゆきにし世の面影 渡辺 京二著 平凡社

*地方財政は、高齢者のかかる医療費をどうするか、どうまかなうかを考えないとやっていけないと思う

*今問題になった、麻生発言「ささっと逝かせてくれ!」は自分のことを言った言葉として「真」 をついている言葉(もし自分が寝たきりになりそうなら、延命措置はせず、ささっと・・と言う意味)
 
*恵まれない人を施設に入れてあげる・・老人福祉法の考え、それではうまくいかなかった。劣悪病院が沢山出来た。それで介護保険が出来た

*寝たきりはつくられる(認知症の介護の失敗が寝たきりへ)枯れるように逝くのが自然である
  参考資料「大往生したければ医者にかかわるな」

*日本は後期高齢社会(急激な人口減少時代)をどうするか考える時代、ヨーロッパはすでに危機を越えた

*認知症はケアの失敗がなければとても穏やかなものになる

*高齢者時代を迎えて、今までは大都市の余力を平均配分していた、しかし大都市は高齢会によって余力がなくなる(地方交付税の減少)
  従って病院をつくるな、施設をつくるな。社会保障給付が地域を上手く回る仕組みが大切。
 社会保障給付を地域循環させるというのを、コミュニテイケアという。絶対駄目なのは隣町の 施設や病院に頼っていくこと、地産地消で行うことの大切さ

*孤立死は当たり前(但し孤独死はいけない)、地域社会のキズナをもう一回考えるべき、地域の力をもう一度考える

*日本は世界で最も入院期間が長い国(政治家を見ればよくわかる・・・ピンピンするまで入院させるのが日本、松葉杖でよろよろしながら退院するのが外国・・・過剰な医療費が国を滅ぼす)、大事な医療費を無駄に使っている

*長岡こぶし園・・・全国的に有名なところ、地域に高齢者を治して戻している、

*ホームホスピスに空家を使うのはとても良い・・宮崎に宮崎ホームホスピスという良例がある

*これからの医療は治療だけでは駄目だ、生活を見る医療が大切(治療がうまくいったから、寝たきりが増える・・と言うことになる)

*在宅死が減るのは、問題がある・・逆に在宅死を増やす仕組みを考えること

*日本はお金を負担しないで、長期高齢社会に向かおうとしている(ドンキホーテ状況)
  医療費は38兆円使っている

*政治が利害団体のことを書いている限りは駄目、現金給付は駄目(子ども手当など)、パチンコなどに使うようになる。住宅手当にすべきだったと思う、三方両得。

*病院医療にブレーキをかけて、在宅医療を進める。同じように介護も外付けサービスにする。

*施設で単独ではいるより、在宅でいた方が認知防止になる

*後期高齢制度は県単位でなく、地域連合でやるべき

*介護の将来像(地域包括ケアシステム)・・住まい・医療・介護・生活支援が一体的に提供さ れる地域包括ケアシステムの実現により、重度な要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続ける事が出来るようになる

*基本的な考え方・・施設から地域へ・医療から介護へ 医療が引き受けていたものを介護が行う。

*尊厳あるケアへ・・三原則①これまで暮らしていた生活と断絶せず、継続性を持って暮らす  ②高齢者自身の自己決定を尊重し、周りはこれを支える ③今ある能力に着目して自立を支援 する

*在宅死亡率の比較・・米国35% ヨーロッパ40% 日本は12%(長期疾患の人が病院で 死ぬことは米国、ヨーロッパではあり得ない、なぜならとんでもないお金がかかるから・・だ が日本では・・・)

*Ageing in Place・・「虚弱化にもかかわらず、高齢者が自立して尊厳を持ちをもち、住み慣れた環境に最後まで住み続けること。施設入所を遅らせ、避ける効果がある」・・そのような ことが出来る豊かな地域をつくる。手段としては「住まいとケアの分離」(デンマーク・オランダに実例有り)

*地域包括ケアの5つの視点
  ①予防・・介護予防
  ②医療・・在宅医療、訪問介護
  ③介護・・生活援助(家事援助)、身体介護、基礎的医療ケア
  ④生活支援・・見守り、配食、買い物、虐待防止、成年後見
  ⑤住まい・・福祉は住宅に始まり、住宅に終わる

*ケアによる経済を循環する大切さ資料

* 認知症対策がこれから絶対的に大切・・・これは世界的に日本は遅れている

午後は上記の講義及び今までの資料・資料⑥・資料⑦によって行われた。

私はグループcに所属し、時間ぎりぎりまで政策を検討し「じょんのびビレッジ構想」を作りあげました。これは廃校となった小学校を利用し、その中で介護を中心とした地域をつくろうという試みで、これからのコンパクトなまちづくりにもつながる、良い政策だったと考えています。

修了書をいただいて全日程終了です

私が特に思うこと、超高齢者社会に入りそこに財源がつぎ込まれることになります。それを地域で回すことができれば、介護と地域の活性化につながります。これは決して夢物語ではなく実際行っている国があります(できれば優秀な市の職員を研修に行かせたい)。

経済はつまるところ循環だと私は思っています。地産地消を自然な形で西都市が行うようになったら、素晴らしいと思っています。膨大な介護や医療にかかるお金が市民に回るような仕組みを考えれば、しっかりとした介護を受けられて高齢者は徳・それを担う施設や病院も徳・そしてそのお金が地域経済に循環して地域も徳・・・このような3方徳の仕組みを考えなければですね。

さ~勉強するぞ!

コメント
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