〝ホイト的”とは抗議を受けそうな言葉ですが、いろいろ思うにそれ以上ふさわし言葉が見つかりません。弱肉強食で、弱い者から平気で物や労働力を搾取し、強い者が大儲けするシステムことがホイト的です。
奴隷制や植民地支配とおんなじなんです。なぜこんな理不尽なシステムが生き残っているのか不思議に思います。
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先進国のバイヤーが後進国へ出向き、生産物や資源を買い叩きます。1円でも安く買うのが良いバイヤーとして認められるんです。
後進国の生産者はたまったもんではありません。安く買い叩かれ、生活苦にさい悩まされています。後進国にも悪いのがいて、搾取に輪をかけているのがいるのは確かですが・・・
また、日本は職業訓練と称し、後進国から労働者を集め、安い賃金で働かせています。そんな欺瞞がまかり通っているもんなんです。
これら後進国への搾取は、後進国への搾取に留まらず、地球温暖化や農薬・化学肥料の大量使用の源にもなっている、って指摘もあるんです。
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そんな背景があって20年ほど前からでしょうか、北欧のグローバル企業から「こんな状況を打破しなければならない」って声があがってきたんです。
後進国で生産されたものでも、正当な対価で買い取らなければならない、って主張です。このままでは百年前の奴隷制や植民地とおんなじでないか?、というんです。
こんな意見に当初、猛烈な反発がありました。違法に値を下げているのではなく双方納得済みの商売なのに何が悪い!、資本主義の原点を逸脱した意見だ!なんてね。
いまだこんな意見は強く残っています。特に田舎では今でもその傾向は強いのです。
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でも北欧のグローバル企業は地道に実践を重ねました。そしてそのことが社会のためになる、ってことを知らしるため努力をし続けたんです。
少しずつこの主張が世に浸透してきました。今ではグローバル企業はこのことを意識しなければ商売にならないことがわかってきたんです。
この主張こそ社会民主的資本主義なんです。ホイト主義的資本主義から変わろうとしている経済です。
その実態は次回に記します。