当日の内科のボクが診てもらった医師は、北大医学部からの研修生が派遣されていました。ちょっとヘンっぽい感じでしたが、熱心に診察してくれたのです。
あごや脇の下などのリンパ節をみて「これは悪性リンパ腫かも」と言いながら、次々と検査をします。CT画像を見て「これは膵臓癌の症状だな」なんてことも言うんです。膵臓が2倍ほどに腫れあがっていたんです。ほかの臓器も腫れていました。
即日入院して毎日検査を続けました。ただ、有効な結果は得られませんでした。2,3週間後、範囲を広げた血液検査の結果、ようやくIgG4関連疾患って病名が付きました。なにせこの病院では検出できないのもあって、他の医療機関に血液を送って調べる、なんてことがあって、期間を要したのです。
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そのまま入院して治療に入ります。何のことはなくステロイド(プレドニン)の大量服用です。一日50㎎の服用でした。1週間くらいで症状が治まってきました。それから減量に入りますが、服用量が30㎎以上だと退院できません。プレドニンの大量服用は感染症に罹りやすいため、と言われていますが、自己免疫が異常に高いボクの場合は心配ないようにも感じました。
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IgG4関連疾患の治療はいまだプレドニンに頼っているんです。他の免疫病、リューマチとかゼンソクは毎年新薬が出て患者に喜ばれているようですが、それらの病気は患者数が多いため、製薬会社も力を入れて新薬の開発をしているからです。一発当たれば大儲けできるからです。
そんなのに比し、IgG4関連疾患のように患者数の少ない病気は、たとえ有効な治療薬を見出したとしても、儲けが少なく赤字となってしまうので、研究対象外、の扱うを受けるんです。
膠原病の多くはいまだステロイドによる治療が主です。古くからあるステロイド、確かに炎症を抑える効果は高いものがあります。ただ、副作用が強いのが欠点です。
続きます。