予算委員会の質疑が全て終わった。
最後は市立病院事業会計。
昨日、パブリックコメントを実施していた、市立病院の「再編計画」に話題がおよんだ時の、総合政策部長答弁。
「唯一無二の案だと考えているので、市民の皆さんの疑問に答え、丁寧な説明を繰り返していきたい」
「唯一無二」という言葉は、「かけがえのない」という意味、他に何ものにも代え難い大切なもの・・・というときに使うような気がします。言葉のニュアンスとして、やや違和感がありますが、要するに「絶対に変わらない」「変更の余地なし」ということなのだろうと思います。
「あなたの意見を聴かせてください。
どんなことでも遠慮なく言ってください。
・・・でも、何を言われても私の意見は変わりません。」と言われて、「意見」を言う気になれるでしょうか?
「何を言われても私の意見は変わりません」の部分は、口に出さずに胸に秘めて、言うだけ言わせて、言われたことにはすべて「丁寧に」反論する。言葉は丁寧でも「理解しないあなたが悪い」と言わんばかりに。
こんな人とはできれば、お付き合いしたくないと思います。私は。
ところで、今の話は「人と人」ではなく「市民と市」です。
何度も引用している「参画と協働の条例」には(基本原則)として「(第3条)市民と市は・・・自由な意思に基づき、対等な関係であることを常に認識すること。」とあります。
「対等な関係」といっても、なっかなか難しい。なにしろ、情報量が圧倒的に違う、権限も違う、「市民と行政」なのですから。
それでも「意見を聴く」なら、それなりの作法というものがあるだろうと思います。
「決めるまえに聴くこと」「まず説明すること」です。
昨日、パブリックコメントをメールで送信しようと思って、タブレットを開くと「現在募集中の案件」の中に、すでにありませんでした。締め切りを勘違いしていたのか?と「終了した案件」を開いてみましたが、もちろんありませんでした。
他のところから、「構想(案)」を開こうと、検索をかけましたが、どこにもないので担当課に問い合わせました。24時間早く、間違えて消してしまったそうです。すぐに復元してもらいました。危ないところでした。
以下、地域医療連携体制強化構想(案)という名前の市立病院の再編整備の計画に対するパブリックコメントとして提出したものです。「不明」なことが多い「構想」(案)ですが、とりあえず送りました。
1、 公立・公的病院の再編統合に向けた議論について(2ページ)
厚生労働省が2019年9月、「再編統合の議論が必要と位置付けた424の医療機関を実名で公表した」ことに対して、その後、様々な批判の声が起きている。選別の基準は合理的根拠に欠けることが明らかになった。自治体が発信する「構想」案の冒頭に、国の動向を一面的、無批判に掲載することが果たして適切か。公的・公立病院の果たす役割を住民とともに堅持しようとする意志があるなら、地域の実状を無視してまで強引に病院・病床を削減することを「地域医療構想」の名によって押し付ける国の医療政策の転換、424の病院名リストの撤回を求めるべきである。
2、 病床機能の再編・強化の具体的方策について(20ページから22ページ)
現市立病院の総合病院としての外来・入院の機能が、「再編」によって具体的に、どのように引き継がれていくのかが不明である。特に「③府中病院との提携」は、意味不明な記述となっている。この資料のもとでパブリックコメントを実施すること自体が疑問である。
3、 府中病院が「地域包括ケアの中心的役割を担う」(22ページ)としていることについて
「地域包括ケア」は、1次医療圏のなかでこそ、保健・福祉行政との緊密な連携によって効果的なシステムが構築できるものと考える。「子どもを安心して生み育てる環境」を公的責任において維持していくのと同様に、「住み慣れた地域で安心して暮らし続ける保障」も公的責任において実現するべきである。「高齢者にやさしい病院」を柱のひとつとしてきた病院の機能充実を図り、自治体病院のない自治体にはまねのできない「地域包括ケア」を構築することは、現役世代の転入、定住促進を促す魅力の一つにもなり得ると考える。
4、 災害医療について
本文中には記載がなく、「イメージ図」に唐突に「新病院」の機能の一つとして掲げられている。指定管理で生長会に運営を委託して、災害時に市が対策本部を立ち上げたときに地域防災計画に位置付けられた災害時医療センターの役割が果たせるのか?疑問である。
5、 パブリックコメントの目的及び実施時期についての疑問
すでに生長会との「基本合意」を締結し、新病院建設の設計予算案を計上したもとでパブリックコメントを実施して、本当に真剣に市民の意見を聴き、施策に反映させる意思があるのか?疑問である。
パブリックコメント手続きの目的として市のホームページには、「計画などを案の段階で公表することで、施策の意思決定の過程における公正性の確保、および透明性の向上を図る」とし、「ご意見の提出という方法で、市政への参画を促進する」としている。
仮に市民の意見によって、生長会との「合意」内容に関わる変更があり得るなら、「基本合意」を締結した直接的な相手方との関係だけでなく、行政の社会的信頼も失墜しかねない。だからといって、パブリックコメントに寄せられた意見の如何に関わらず、「構想」の大筋が変わらないのだとしたら、意見を提出することも空しい。
市民の知らないところで新病院の建設も、建設した病院を生長会に指定管理することも市の判断で決めて、ごく些末な範囲での変更や追加だけしか聞かないということが「市民参画」の手法と言えるのか。それで「市政への参画を促進」というのは、主権者である市民を冒涜するものである。
最後は市立病院事業会計。
昨日、パブリックコメントを実施していた、市立病院の「再編計画」に話題がおよんだ時の、総合政策部長答弁。
「唯一無二の案だと考えているので、市民の皆さんの疑問に答え、丁寧な説明を繰り返していきたい」
「唯一無二」という言葉は、「かけがえのない」という意味、他に何ものにも代え難い大切なもの・・・というときに使うような気がします。言葉のニュアンスとして、やや違和感がありますが、要するに「絶対に変わらない」「変更の余地なし」ということなのだろうと思います。
「あなたの意見を聴かせてください。
どんなことでも遠慮なく言ってください。
・・・でも、何を言われても私の意見は変わりません。」と言われて、「意見」を言う気になれるでしょうか?
「何を言われても私の意見は変わりません」の部分は、口に出さずに胸に秘めて、言うだけ言わせて、言われたことにはすべて「丁寧に」反論する。言葉は丁寧でも「理解しないあなたが悪い」と言わんばかりに。
こんな人とはできれば、お付き合いしたくないと思います。私は。
ところで、今の話は「人と人」ではなく「市民と市」です。
何度も引用している「参画と協働の条例」には(基本原則)として「(第3条)市民と市は・・・自由な意思に基づき、対等な関係であることを常に認識すること。」とあります。
「対等な関係」といっても、なっかなか難しい。なにしろ、情報量が圧倒的に違う、権限も違う、「市民と行政」なのですから。
それでも「意見を聴く」なら、それなりの作法というものがあるだろうと思います。
「決めるまえに聴くこと」「まず説明すること」です。
昨日、パブリックコメントをメールで送信しようと思って、タブレットを開くと「現在募集中の案件」の中に、すでにありませんでした。締め切りを勘違いしていたのか?と「終了した案件」を開いてみましたが、もちろんありませんでした。
他のところから、「構想(案)」を開こうと、検索をかけましたが、どこにもないので担当課に問い合わせました。24時間早く、間違えて消してしまったそうです。すぐに復元してもらいました。危ないところでした。
以下、地域医療連携体制強化構想(案)という名前の市立病院の再編整備の計画に対するパブリックコメントとして提出したものです。「不明」なことが多い「構想」(案)ですが、とりあえず送りました。
1、 公立・公的病院の再編統合に向けた議論について(2ページ)
厚生労働省が2019年9月、「再編統合の議論が必要と位置付けた424の医療機関を実名で公表した」ことに対して、その後、様々な批判の声が起きている。選別の基準は合理的根拠に欠けることが明らかになった。自治体が発信する「構想」案の冒頭に、国の動向を一面的、無批判に掲載することが果たして適切か。公的・公立病院の果たす役割を住民とともに堅持しようとする意志があるなら、地域の実状を無視してまで強引に病院・病床を削減することを「地域医療構想」の名によって押し付ける国の医療政策の転換、424の病院名リストの撤回を求めるべきである。
2、 病床機能の再編・強化の具体的方策について(20ページから22ページ)
現市立病院の総合病院としての外来・入院の機能が、「再編」によって具体的に、どのように引き継がれていくのかが不明である。特に「③府中病院との提携」は、意味不明な記述となっている。この資料のもとでパブリックコメントを実施すること自体が疑問である。
3、 府中病院が「地域包括ケアの中心的役割を担う」(22ページ)としていることについて
「地域包括ケア」は、1次医療圏のなかでこそ、保健・福祉行政との緊密な連携によって効果的なシステムが構築できるものと考える。「子どもを安心して生み育てる環境」を公的責任において維持していくのと同様に、「住み慣れた地域で安心して暮らし続ける保障」も公的責任において実現するべきである。「高齢者にやさしい病院」を柱のひとつとしてきた病院の機能充実を図り、自治体病院のない自治体にはまねのできない「地域包括ケア」を構築することは、現役世代の転入、定住促進を促す魅力の一つにもなり得ると考える。
4、 災害医療について
本文中には記載がなく、「イメージ図」に唐突に「新病院」の機能の一つとして掲げられている。指定管理で生長会に運営を委託して、災害時に市が対策本部を立ち上げたときに地域防災計画に位置付けられた災害時医療センターの役割が果たせるのか?疑問である。
5、 パブリックコメントの目的及び実施時期についての疑問
すでに生長会との「基本合意」を締結し、新病院建設の設計予算案を計上したもとでパブリックコメントを実施して、本当に真剣に市民の意見を聴き、施策に反映させる意思があるのか?疑問である。
パブリックコメント手続きの目的として市のホームページには、「計画などを案の段階で公表することで、施策の意思決定の過程における公正性の確保、および透明性の向上を図る」とし、「ご意見の提出という方法で、市政への参画を促進する」としている。
仮に市民の意見によって、生長会との「合意」内容に関わる変更があり得るなら、「基本合意」を締結した直接的な相手方との関係だけでなく、行政の社会的信頼も失墜しかねない。だからといって、パブリックコメントに寄せられた意見の如何に関わらず、「構想」の大筋が変わらないのだとしたら、意見を提出することも空しい。
市民の知らないところで新病院の建設も、建設した病院を生長会に指定管理することも市の判断で決めて、ごく些末な範囲での変更や追加だけしか聞かないということが「市民参画」の手法と言えるのか。それで「市政への参画を促進」というのは、主権者である市民を冒涜するものである。