こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「国民健康保険料の賦課限度額引き上げ」に反対しました

2017-02-23 18:51:03 | 市政&議会報告
今日から市議会定例会が始まりました。

新市長の「所信表明」があるためか、傍聴席にもたくさんの市民の方の姿がありました。これからも関心をもって見守って欲しいものです。


議案のひとつに「国民健康保険料の限度額引き上げ」がありました。

国保料は、世帯全員の所得や世帯人数によって決まりますが、決められた計算式によって保険料を算出すると、「とんでもない金額」になる場合があります。

所得が高くて保険料が高くなるならまだしも、家族数が多いことによって保険料が高くなったら大変です。

そのため、保険料の上限、「賦課限度額」を条例で定めます。



基準所得400万以上の世帯で、限度額引き上げの影響があらわれます。収入にすると568万円(給与所得者の場合)

泉大津の国保加入世帯の8割が「基準所得200万円以下」ですから、その中では「所得水準の高い方」です。

けれど、その家計を想像すると・・・。税金と保険料だけで100万円以上(これは確実)。差し引いて450万円程度。家族4人で、一般の賃貸住宅だったり分譲マンションのローンを支払っていたりすれば、住宅費だけで100万(多分それ以上)。さらに高校生や大学生がいれば・・・施設に入所している高齢者がいれば・・・、誰かが入院していれば・・・と考えると、「家族がみんな元気で、なんとかやりくりできる家計」ではないかと思います。

「公平・適正な負担」というなら、「赤ちゃんがひとり生まれたら、その月から4万1450円、均等割りで保険料上乗せ」という、負担の求め方こそ改めるべき。そういう主張をしました。

やや救われる思いがしたのは、「国保制度は、加入者相互の支えあい、相互扶助の制度である」という、過去に何度か繰り返された答弁、その都度「戦前の助け合いの制度に逆戻りですか?」と問わなければならなかったような「国保=相互扶助」説ではなく「必要な医療費を国と加入者の保険料で負担する制度」という表現で答弁されたこと。

「国と加入者」であって、介護保険のように市の法定負担はありません。国の負担がどんどん減らされていることによって、保険料は全体として「とんでもない」ことになっています。本来「国と自治体と加入者で支える」のがあたりまえだと思います。だから実情に応じた市の一般会計からの繰り入れも当然。毎年、国保会計を見てきてそう思います。



「限度額の引き上げ」による増収見込みを質問しました。1292万8千円。約1300万円とのことです。

それによって、所得割率が0.1%程度引き下げ、所得200万の世帯で年間約5千円。月に400円程度の引き下げ。「低所得者、中間所得者の負担緩和」というには、あまりも微々たるものです。


「限度額を上げなければ、低所得者の負担が増える」と言います。

理屈としてはもっともなようですが、「引き上げになった世帯にとって、その負担は妥当か」「本当に低所得者の負担軽減になるのか」は、どちらも「NO!」だと思いました。


3年前の限度額引き上げも、それ以前もほとんど常任委員会に付託しました。今回も「付託して慎重審議」を主張しましたが、結局、本会議で質疑・討論とも私だけでした。採決の結果は、日本共産党の2人の反対だけで賛成多数で可決でした。
コメント (2)
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