終戦68年の今日、8月15日。
私自身は戦後に生まれ、戦争を知らない世代のひとりだ。
アジアの国々に対する日本の侵略行為に対し、それは「歴史の事実」として頭の中にあっても感覚的には「他人事」であったように思う。
しかし今日、これまでとは違う思いでこの日を迎えた。
日本の政治家の一連の言動、植民地支配と侵略の歴史に対する真摯な反省とは相容れない言葉、「慰安婦」問題についての橋下市長の暴言などが、どれほど深く韓国の人々の心を傷つけ怒りを再燃させていることか。
そのことを肌身に感じる体験をした。
そしてそれにも関わらず、日本からの旅行者である私たちを暖かく迎え、ねぎらい手を握ってくれたハルモ二たち、そして日本と韓国の架け橋として働く人々に出会った。
戦没者追悼式での首相の式辞から、歴代首相が触れていた「アジア諸国の人々損害を苦痛を与えたことへの反省」の言葉が消えたと言う。
こういう政権を許している、この国で何ができるのか。
何をしなければならないのか。
問い続けていかなければならないと思う。
韓国の旅を振り返りながら考えている。
韓国の旅、2日目。 8月9日のこと。
午前中は韓国民族村へ。
日本の明治村のように、広大な敷地内に各地から移設された建物で李氏朝鮮時代の庶民の生活を再現している。
参加者の中には戦前の暮らしを知る世代の方もおられ、子どもの頃の農村の暮らしを思い出し「これと同じ道具があった」と言われていた。
日本と韓国、根っこが同じであることを実感する。
広場で繰り広げられる伝統芸能。
観客席と一体となって楽しむ。
午後からはユネスコ世界文化遺産のひとつ、昌徳宮(チャンドックン)を訪ねる。
15世紀初頭、当初は景福宮(キョンボックン)の離宮として創建されたが、後に王様が住み政務も行い270余年にわたって実質的な法宮として使用されたとのこと。
娘たちと一緒に来たことがあるが、そのときも全部を見ることはできなかった。
1時間ではとても回りきれない。
猛烈な暑さと湿度の高さで体調を崩す方もあった。
この日の夕方に朝鮮王朝儀軌返還を韓国側で中心になって進めた「朝鮮王室儀軌還収委員会」の慧門(ヘムン)事務局長のお話を直接お聞きすることができた。
朝鮮王朝儀軌は、李氏朝鮮王朝の冠婚葬祭などの儀式や行事を記録したもの。
日本の占領期に搬出され宮内庁に保存されていた1205点が約100年ぶりで返還されたというニュースは記憶に新しい。
2011年12月のことだった。
僧侶でもあるヘムン事務局長のお話は、穏やかではあるが貫かれた信念の強さに胸を打たれた。
現地ガイドのキム・スヨンさんがその都度、通訳してくださった。
今回の旅の中でも最も記憶に残る貴重な体験だった。
私自身は戦後に生まれ、戦争を知らない世代のひとりだ。
アジアの国々に対する日本の侵略行為に対し、それは「歴史の事実」として頭の中にあっても感覚的には「他人事」であったように思う。
しかし今日、これまでとは違う思いでこの日を迎えた。
日本の政治家の一連の言動、植民地支配と侵略の歴史に対する真摯な反省とは相容れない言葉、「慰安婦」問題についての橋下市長の暴言などが、どれほど深く韓国の人々の心を傷つけ怒りを再燃させていることか。
そのことを肌身に感じる体験をした。
そしてそれにも関わらず、日本からの旅行者である私たちを暖かく迎え、ねぎらい手を握ってくれたハルモ二たち、そして日本と韓国の架け橋として働く人々に出会った。
戦没者追悼式での首相の式辞から、歴代首相が触れていた「アジア諸国の人々損害を苦痛を与えたことへの反省」の言葉が消えたと言う。
こういう政権を許している、この国で何ができるのか。
何をしなければならないのか。
問い続けていかなければならないと思う。
韓国の旅を振り返りながら考えている。
韓国の旅、2日目。 8月9日のこと。
午前中は韓国民族村へ。
日本の明治村のように、広大な敷地内に各地から移設された建物で李氏朝鮮時代の庶民の生活を再現している。
参加者の中には戦前の暮らしを知る世代の方もおられ、子どもの頃の農村の暮らしを思い出し「これと同じ道具があった」と言われていた。
日本と韓国、根っこが同じであることを実感する。
広場で繰り広げられる伝統芸能。
観客席と一体となって楽しむ。
午後からはユネスコ世界文化遺産のひとつ、昌徳宮(チャンドックン)を訪ねる。
15世紀初頭、当初は景福宮(キョンボックン)の離宮として創建されたが、後に王様が住み政務も行い270余年にわたって実質的な法宮として使用されたとのこと。
娘たちと一緒に来たことがあるが、そのときも全部を見ることはできなかった。
1時間ではとても回りきれない。
猛烈な暑さと湿度の高さで体調を崩す方もあった。
この日の夕方に朝鮮王朝儀軌返還を韓国側で中心になって進めた「朝鮮王室儀軌還収委員会」の慧門(ヘムン)事務局長のお話を直接お聞きすることができた。
朝鮮王朝儀軌は、李氏朝鮮王朝の冠婚葬祭などの儀式や行事を記録したもの。
日本の占領期に搬出され宮内庁に保存されていた1205点が約100年ぶりで返還されたというニュースは記憶に新しい。
2011年12月のことだった。
僧侶でもあるヘムン事務局長のお話は、穏やかではあるが貫かれた信念の強さに胸を打たれた。
現地ガイドのキム・スヨンさんがその都度、通訳してくださった。
今回の旅の中でも最も記憶に残る貴重な体験だった。