「亘理名取地区市町議会連絡協議会、議員研修会」やたら長~い研修会名ですが、2市2町の議員(総勢77名)が一堂に集まって行う研修会でした。
今年は山元町の主催で「今できる議会改革について」と題した講演は、面白い講師でした。講師の「野村 稔」氏は全国都道府県議会議長会に40年近く働いていた方で10年前に退職しています。
少し説明ですが、全国議長会は①都道府県議会と②市議会③町村議会の3団体があります。野村氏は都道府県議会から議長が出席して会議を行う団体職員でした。(公務員ではありません)
全国の議長や国会議員などとも親交が深く、裏話を交え2時間がアッという間に過ぎてしまいました。野村氏の理論は「地方議会は議員定数を減らすな!」です。
地方議会の議員定数を減らしても何も良いことがない、と言いきっています。二元代表制の地方議会では、市長は市政のことだけ議員は議会のことだけ考えれば良いというのです。(当たり前なのです)
なぜなら、議員は議案を出すことが出来ない。議員は市長から出てくる案件を審議して、住民にとって必要なら予算の「組み替え」動議を出すことが出来る。
市長(執行部)の言いなりではなく、市町民にとって良いと思えることは予算の組み替えをすることも必要ではないか、と言うのです。予算に賛成するだけでは地方議会が良くならないと言います。
予算に反対するのではなく、議案に対し修正を求め執行する順序や内容を変更することも必要だし、場合によっては予算の組み替えを行うことも議員には出来ると教えていただきました。
また、議会の意見として付帯決議を付けることで、議会の働きが明確になると言っています。(岩沼市議会は結構やっているつもりですが、もっとやれと背中を押されていようでした)
議員の定数削減はやるだけ無意味なことと言っています。「議会は存在するから価値がある」「議員の少ない議会は役に立たない」議員数を削減し、議会が役に立たなければ、「古い物を見たければ議会と博物館に行け」と言われる。
単に削減した予算がどこに使われるか分からない。削減するなら減らした予算に名前を付けて、もし幼稚園に廻すのなら「議員削減、幼稚園」と名前を付けてはどうかと言うのです。市民は議員を削減しても、1年したら忘れ去られる。
全国には議員数8人の議会とかあります。8人で何が出来るのかと言うことです。確かに一昨日の情報化対策特別委員会では人数が少なくなったときに良い案が出なくて戸惑いました。
議会基本条例についても触れています。議会は基本条例を作ることが先ではなく、まず行動し議会運営を変えてから議会の基本条例を作るのだと。(なるほど!)
住民のための政策論争であって与党・野党の意識を地方議会に持ち込まない。行政には議会という批判監視者があってこそ、行政の公平・公正が確保されるとのことです。
尚、議会内では過去の対立を持ち込まないことが重要で、議長が率先して議会改革をやって欲しいと言ってました。でも岩沼はどうでしょう、議会内では市長の意見に賛成ばかりの与党立場が鮮明の議員連がいます。
野村氏が全国市議会議長会の職員だったら、、、岩沼も変わっていたかもしれません。岩沼の「いまできる議会改革は」与党立場が期末手当削減に反対した末のパフォーマンスですよ。
与党立場議員が定数削減を出している。しかも、目的や意義が不明なまま、充分な議論をせずに今年9月までに決めようとしています。改革しなきゃいけない議長は、
全国議長会に参加して、何を学んだのでしょうね!