奈良県御所市にある葛城一言主神社は「いちごんさん」とも呼ばれ、全国各地の一言主大神を祭神とする神社の総本社です。
神社の歴史は古く、神話時代にさかのぼり、古事記や日本書紀、今昔物語にも登場する一言主大神が祭神で、どのような願い事でも一言だけ聞いてくれる神様です。
また、大和朝廷が制圧する前のその地方の支配者、鴨・葛城氏の氏神と言われています。
大和朝廷は奈良へ侵略してきてこの葛城氏を制圧、大和政権を樹立したという。
御神木でもある大イチョウは樹齢1200年という古木で、幹周/3.85m、樹高/25m、「乳イチョウ」と呼ばれ、健康な子供を授かり、母乳が良く出るようにと子供を思う親の信仰を集めています。
「乳(にゅう)」とはイチョウの古木にできる気根(きこん)のことで、写真のように巨大な幹から奇妙なリアルさで、垂れ下がっている。
僕がここを、訪れたのは5月の初旬、この老大木はそれでも若葉にいっぱいの花を咲かせていて、
樹勢は、ますます盛んに見えた。
秋の黄葉のころにはさぞかし見事であろうと思った。
是非ともその頃に再び訪れてみたい巨樹です。
撮影2006.5.3