巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

鎮魂の巨木・・・・、それでも活きてる。

2009-10-22 | 長野県

このところ巨木を追って少し遠出をすることが多くなり、たびたび哀しい姿、巨木の最期に出会う事も多くなった。

巨木を追っかけるにはNETや書籍を参考に出かけるのですが、なかなか更新が追いついてないのか?現地に行ってはじめて哀しい事実に出会う事が多い。

元気なときに出会う事が出来なかった惜別と、そんな巨木の鎮魂の為にここに紹介しておこうと思い立った・・・・・・。

霊泉寺大欅

今年のゴールデンウイークにちょっと遠出、信州の巨木を追いかけようと出かけて、出会った悲しみの事実。

いまだに霊泉寺大欅と検索すると 、『上田市平井字唐沢口2542、霊泉寺「不開門(あかずのもん)」脇にあるこのケヤキは、目の高さの幹約9.4m、樹の高さ約35m、枝の広がりは南北約30m、東西約27mの、当地方で指折りの大木です。』 などと今でも元気なときの画像と共に出てくるが、今では既にあの雄姿は存在しない。

現地付近に近づくも欅の梢は見えず、おかしいなと霊泉寺の門前まで車を進めて初めて見た驚愕の事実、そこに聳える欅の巨木はもはや無く、雨避けの粗末な屋根をかけられた巨大な切り株が「まだいきているぞ」と言わんばかり横たわっているように見えた。

近くの人の話だと昨年7月26日早朝に突然根元より10mぐらいのところから折れて倒壊したという。

 

枯れ死ということに成っているが根株は、ほぼ1年近く経ったゴールデンウイークにもみずみずしさを失って居ず、小さな新芽が吹き出す事を期待せずには居られない。

大欅に対面した作業小屋が真新しく、倒壊の被害をこおむったのだろうと気にかかった。

尚、倒れた当時の画像のあるページを見つけたのでここにリンクしておきます。

撮影2009. 4.30

六道原の一本欅 <長野県小諸市小原>

ここでもそうでした、人里の巨木の場合は大抵遠くからでもそれと解るので探し当てるのはそれほど難しい事ではない。

しかしナビのピンポイントどおりに車を進めても見えて来るはずの欅の梢が見えない、もしやと思って車を近づけて見るとやっぱりこの哀しい姿です。

この大欅の場合は枯れ死してから相当時間が経過しているのかすっかり白骨化が進んで居るように見え、微塵も水水しさは伺う余地もないかのようです。

無残にも朽ち果てそうな主幹には屋根がかけられ今も大切にされている様子が伺える。

しかし方向を変え、良く見ると主幹脇から飛び出した大枝辺りの樹皮には生気が残っており、その枝の頂点辺りから若々しい枝が噴出し、赤い新芽が芽吹いているのを確認した。

植物の生命力と言うのにはいつも感嘆せざるを得ない、勿論往時のような樹姿は期待出来そうには無いが、いつの日かこの小さな枝が空を覆う葉を茂らせる事を期待せずには居られない。

どっこい生きてる、ちょっと哀しくもちょっと嬉しい欅の巨木でした。

在りし日の雄姿は「人里の巨木たち」のここで見れます。

撮影2009. 4.30



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Jun)
2009-10-23 22:20:20
植物の細胞は神秘で強いですね。
Unknown (ぺん)
2009-10-26 16:47:44
Junさん、人間もあんな風に再生したら良いんですけどね。

そうでもないか、そうだったらやっぱり大変かな??

地球上人間だらけになってしまうもんね。

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