巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

揖斐川町新宮  新宮塚のムクノキ

2012-07-01 | 岐阜県

付近の景観と相俟って、何とも絵になるムクノキ巨樹です。

揖斐川中流域右岸に拓けた広い田圃の中に風に吹かれる野武士を思わせるように独立するムクノキ。

県道254号線を揖斐川沿いに下ってくると、山間から急に眺望が開けて田園地帯が広がり、新宮集落脇の田圃の中にこの椋の巨木が立っている。

このムクノキは関ヶ原合戦に敗れた落武者がこの地で息を引き取り、地元民がその菩提を弔うため墓標代わりにこのムクノキを植えたと伝わる。

秋の取り入れが終わった11月半ば、伊吹颪の強い風に残った葉を震わせながら立ち向かう姿は、落ち武者の執念のような感じもする。

主幹の根元は朽ち果てたように白骨化、大きな亀裂や洞が見え、木蔦類が絡まり付いています。

しかし方向を変えて見ると、その根元は力強くうねりまだまだ生気を蓄え、負けるもんかと立ち向かって居るようにも見えてくる。

周りは花の終わった彼岸花の濃い緑に包まれていた。

樹齢約400年、目通り約7m、やっぱり野武士然とした風貌が印象に残る一木でした。

撮影2009.11.14



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