多分弘法大師がガキ大将だった頃この樹に登って遊んでいたのではないだろうか。
ここは香川県善通寺市、弘法大師生誕の地として名高く正式名称を屏風浦五岳山誕生院善通寺という。
善通寺は広大な境内を持っていて弘法大師の父、佐伯直田公(さえきのあたいたぎみ、法名善通)が開基したと言われる東院と空海生誕地とされる西院(御誕生院)に分かれている。
大きい駐車場に車を置いて橋を渡るとそこが西院、境内を通りぬけ石畳の参道を行くと東院境内にと入る。
この境内には2本の目を見張る巨楠が有る。
直ぐに目に付くのが境内に入って直ぐ右側に巨大な天蓋の様な樹冠を持つ「五社明神の大クス」と呼ばれる大楠。
五社明神の小さな土盛の境内一杯に隆々と力漲る根を張り、いかにも楠の巨木に似つかわしいまさに絵に描いた様な樹姿でその威容を誇っている
この1本でまるで小さな森の様に天を覆う姿は雄大そのもの添加の善通寺に恥じない
何処と言って痛みもなくまだまだ若々しさの漲る力強さを感じさせてくれる。
幹周10.00m 、樹高約40mとなっていて樹齢は不明。
もう1本の巨楠、こちらが本命、弘法大師の子供だった頃にはもう既に大樹だったとか??
東院五重塔の西側境内にどっかり根を下ろすがぎお社明神の楠と比べると確かに老骨、溌剌さには欠ける。
それ故、根元の鬼気迫る迫力には歴史の重みが積み重ねられている感じが強くする。
襷掛けに掛けられた太いしめ縄、その下に置かれた石祠は庶民信仰が強いことへの信仰だろうか??
それともこの老楠に弘法大師を重ねているのだろうか??
樹齢1300年以上、目通り12.5m、樹高29mと成って居て共に香川県の指定天然記念物に成っている。
正しく由緒正しき巨樹には違いない。
撮影2008.11.2