YS Journal アメリカからの雑感

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Gravity

2014-02-08 21:51:19 | 映画
映像が話題になっていたし、アカデミーでも数多くノミネートされているし、何より見逃したという悔いがあった。

年末年始に立て続けに映画を観てから暫くご無沙汰していたので、何気なく近所の映画館のアプリをチェックしたら再公開(?)されている。私の様な人を当て込んいるのだろう。

でも、土曜日午前11時35分スタートだったのだが、私以外にはカップルが3組だけであった。

さて、あらすじは、スペースシャトルの船外活動中のアクシデントで絶対絶命になったサンドラブルック演じるハッブル望遠鏡のスペシャリストである主人公が、何とか地球に帰還するという話である。

突拍子もない展開が続くのであるが、宇宙空間の映像は全く自然(作り物の感じがしないという意味)で素晴らしい。3D も、それを全然意識しない程自然になってきている。(2D と比較してみたいものだ)

次から次から危機が襲い掛かるので、緊張してばかりだ。

映画のメッセージは、自分の娘の死を未だに受け入れられず生に対して淡白な主人公が、自分の為に犠牲になるシャトルの船長(ジョージクルーニー)の励ましと、自分が死に直面している事で、逆説的に娘の死を受け入れつつ乗り越えていく心情描写となっている。テーマとしては凡庸だが、シンプルで力強い。

死の世界である宇宙空間と生への執着心の再生の対比はアイデアとしては悪くないが、身近な人の死を受け入れられない人の再生映画は掃いて捨てるほどあるので、もうひと捻り欲しい所だ。

無重力の場面がほとんどなのに、"Gravity" のタイトルになっているのは、宇宙からの帰還で重力を感じ、強く生きていく事の覚悟を立ち上がることで象徴している。

と考えると邦題の「ゼログラビティ」は、分かってやっているとすれば洒落が効いている。

映像の素晴らしさを加味してやっと及第点。セカンドチャンスを活かして観に行けた微妙な満足感で悔いが無くなった。観ても損は無い、かなー?(日本とか、アメリカのその他の地域で公開されていればだが)

入場料は 3D で $8.50、いつものラージコーラとポップコーンのコンボが $10.75。