ハンノキ

　桜川の河畔にハンノキが生えています。もう花の時期は過ぎ、雌花序が楕円形の球果に変化しています。ちょっと土筆の頭のような形です。過ぎ、水辺に強い木で、越後平野では水田の畦畔に等間隔に植えられ、竹や棒を幹にわたし、刈り取った稲束を掛けて天日干しにしていました。かつては日本海に沈む夕日を背景に、越後平野の風景として多くの人々に親しまれていました。
　そんな風景も、今ではなかなかお目にかかれなくなりました。天日干しが廃れたこと、畦畔に植えておくのは交通の邪魔になる、日陰となって稲の生育に悪影響が及ぶなどと言うのが理由です。伝統的な美しい風景が次々消えてゆくのは寂しい限りです。
　日本の首相も次々と消えてゆきます。今月に入って鳩山首相が８ヶ月の短命で消え、菅直人が94代目の首相に就きました。この４年で５人目の首相だそうです。こんな短命の首相ばかりで、国や国民のための政治ができるのでしょうか。どうせ今の政治家は国民のための政治をしようなどとは考えておらず、大量の国債を発行しては業界や国民にばら撒き、選挙を勝ち抜き、党勢を拡大することしか頭にないのです。今や、首相が消えても誰も驚かなくなってしまいました。