鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

天皇杯準々決勝 JEFユナイテッド市原・千葉戦コメント

2012年12月24日 | Weblog
第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会 準々決勝


鹿島アントラーズ:ジョルジーニョ

選手たちには準備する時からタフな試合になると言っていた。昇格プレーオフでも千葉は主導権を握っていたし一瞬の隙を突かれ昇格こそ逃したものの、チームとしての能力としては高いし、ほとんどの選手がJ1の経験がある。気持ちで勝たなければいけないと警告していた。前半は我々らしいプレーが出来なかったが、ハーフタイムに後半は慌てずにやること、そしてシュートを打つ意識も持つことを選手たちに言った。結果的に準決勝へ進むという目標が達成できて良かった。

守備の部分で前半は相手のボランチが自由になった時間があったので、そこを修正した。またプレスの連動性も指示した。そうすることで相手のビルドアップにミスが出るようになった。また攻撃の部分ではビルドアップのパスのテンポアップを要求した。またボランチの柴崎にCBの岩政と青木とビルドアップするように伝え、攻撃への厚みを増した。そういう指示をハーフタイムで出した。

1-0という結果は目的を果たしたという意味ですごく良かったと思う。しかしリーグ戦終盤に見せていた連動性を前後半出して欲しかったというのが、正直な気持ちだ。

大迫は1年一緒にやってきたが、どうすればもっと成長できるかを話してきた。そして大迫は順調に成長しているし、良い調子を持続している。将来的には日本代表の絶対的なエースになると思うし、そうなって欲しいと言うのが私の願い。ポストプレーも素晴らしいが、チームが必要としているタイミングで点が取れるというのは、ストライカーに必要な要素だ。

レナトと興梠の投入はチームを活性化したかったから。準備している段階で大迫がゴールを決めたが、まだ試合は終わっていないわけであって、継続することが大切だというメッセージを伝える意味でもそのまま投入した。結果的に良かったと思う。





【大迫 勇也】
難しい試合になるということをみんなで話していた。勝ちにつながるゴールを決められたのは良かった。上手くシュートを打てたと思う。引かれていたので前半は我慢しようと思っていた。決勝の舞台に立てるように次も勝つ。

【昌子 源】
11番が速いから、一対一からクロスを上げさせるなと指示を受けて入った。実際に対戦したら物凄い速さだった。1度は抜かれたけど、2回目も切り返すと思ったら案の定、同じプレーをしたので対応することが出来た。途中から入ってあのスピードについていかなければならない難しさを感じた試合だったけど、結果、無失点に抑えて勝てたことは良かった。

【岩政 大樹】
今日は誉められた内容ではない。今の形の中でやれることをやった。千葉は予想通りJ1の様なサッカーをするチームだったので、やりやすい部分もあった。流れの中からリズムをつかみながら崩せれば良かった。


2012年12月23日(日)

本日行われた天皇杯準々決勝 千葉戦は1-0と勝利しました。

【第92回天皇杯 準々決勝 千葉 vs 鹿島】ジョルジーニョ監督(鹿島)記者会見コメント(12.12.23)
12月23日(日) 第92回天皇杯 準々決勝
千葉 0 - 1 鹿島 (15:00/味スタ/12,843人)
得点者:64' 大迫 勇也(鹿島)


●ジョルジーニョ監督(鹿島):


「選手たちには準備する時から非常にタフな試合になるぞと、特にJ1昇格プレーオフ(決勝)の試合を見ましたけど、本当に主導権を握っていました。ただ、一瞬のところでやられてしまってJ1昇格を逃してしまいましたが、ただ、チームとしての能力、質というところでは非常にいいものを持っていますし、大半の選手はJ1でもプレー経験があるチームですので、非常に厳しい試合になると。それで、ウチがちゃんとしっかりと気持ちを入れてやらなければ苦しい状況になると。あとは落ち着いてプレーをしようということを言ったんですけど、前半は我々らしい部分はあんまり出ませんでした。ちょっと噛み合わせというか、ちょっとずれていたところがありましたけども、ただ、後半はもうちょっと落ち着いて(ボールを)回すことができましたし、慌てずにやった形から、あとは前半はシュートの意識がどうしても少なかったので、後半はちゃんとしっかりと少しでも空いたらシュートを打とうということを要求した部分はありました。そういった意味で目的というのが次のラウンドに進む、準決勝にいくということでしたので、その目標が達成できて良かったのではないかと思います」

Q:ハーフタイムにシュートを意識するようにと指示されたとお聞きしましたが、後半に入って前半よりもスピードがすごくアップしたし、攻撃が熱くなったと思います。そのほかにハーフタイムにはどのようなことを指示したのですか?

「前半で守備の部分で特に相手のボランチが少なからずちょっと自由にいた時間帯があったので、そこのポジション修正ということをまずやって、あとはプレスをかける、相手に寄せるんですけども、それが連動性がなかったので、もっと連動してやるようにと要求したところがありました。そうすると相手のビルドアップも困るようになり、ミスが目立つようになったわけであって、そういった連動して組織でやる部分です。あとは逆に攻撃のほうでビルドアップのほうでどうしてもパススピード、テンポが遅かったので、もう少しテンポアップすると。そうすることによって相手がたとえ足の速い選手で寄せの速い選手がいたとしても、そこをくぐりぬけることができる。そして、もう1つはボランチの柴崎(岳)選手をセンターバックの岩政(大樹)選手と青木(剛)選手の間に置いて、そこで位置的にちょっと3バックですけどビルドアップしていく、組み立てをしていくということを、ボランチを縦に置いてやっていくということを要求したところで、少し(パスを)つないでいくことができたし、つなぐことによってタメも作れますし、そうすると攻撃に人数をかけられるようになっていくので、それでまあ自然的に攻撃に厚みが出るようになったのではないかと思います。そういった指示をハーフタイムに出しました」

Q:1-0のスコアに満足されていますか?

「まあ、勝たなくてはいけないわけですから、素晴らしい結果ではないかねと思います。別に大差で勝たなければならないというルールはないわけなので。ただ、まあ、(J1)リーグ終盤で見せた自分たちのプレーが後半のプレーの一部になっているので、厳しい要求をすれば前後半というところでチームとして組織としてやるべきことをちゃんとやってほしかったというところになります」

Q:今日、決勝点を取った大迫(勇也)選手のプレーに対する感想と、今週、次期監督と目されているトニーニョ・セレーゾさんが来日されていて、この重要な試合の前に練習を見せた意味はどのようなものでしょうか?サッカー界では次期監督に練習を見せるのは珍しいのではないと思いますが。

「大迫選手は約1年間一緒にやってきましたけど、どういう伸びしろがあるのか、どういうふうなことに取り組めばもっと成長できるのかという話をした中で、彼が非常に整理できて能力が向上しているということが僕には感じられました。あとは、今、タイミング的に、時期的に調子がいいということも挙げなければならないし、成長してきている選手ではないかなと思います。将来的には日本代表に君臨するくらいの力を持っているわけであって、そのままの勢いで成長を続けて、そこにたどり着いて君臨してほしいというのが僕の希望です。本当に技術的にも素晴らしいものを持っていますし、ポストプレーもできますし、チームが必要とするタイミングで点を取れることもやっぱりストライカーとして必要な要素であって、それが現在は発揮できているように見受けられるのではないかなと思っています。

トニーニョ・セレーゾという方が鹿島に来ましたけども、本当にサッカー界で稀に見る光景といわれるかもしれないですけど、僕自身も稀であって、それができるのもやっぱり鹿島というクラブの組織というか歴史ではないかなと思っています。あとはもう1つ条件もあって、僕は自分から(契約を)更新しないという意向のもとでやってきているわけなので。クラブとしては来季もやってほしいという要請があった中で、僕が皆さんにもう話もしましたけど、家庭の事情で帰国を決断したわけであって。でも、そこで常にやっぱり僕もクラブが今後発展していくということを願っているので、そうすると1日でも早く新しい監督が選手の状況、情報を把握することができれば、さらにもっとスムーズに自分の指導法が浸透するようになっていくわけです。セレーゾ氏は選手としてボランチとして、あの年代では素晴らしいトップレベルの選手でもありましたし、また、指導者としても勝ち続けていて成果を出しています。日本でも指揮を執った中で、僕が間違っていなければ恐らく唯一3冠を達成した、あるいは初めて3冠を達成した監督でもあるし、日本での成績も成果も出している方ですので。まだ(鹿島との契約が)合意にはなっていないと思いますが、それは僕が知っていることではないですし、クラブの方に聞いてもらえれば確実な情報があるかと思います。あとは彼がまた指揮を執ってもらえば、鹿島は今以上にまた飛躍していくのではないかと思いますし、また優勝の道に彼が導いてくれるのではないかと僕は遠くから応援していきたいなと思います」

Q:千葉とは今季、対戦していないので、どのようにデータを収集されて分析されましたか? そして、実際に対戦してみて感想はいかがでしたか?

「幸いというかうれしいことに僕の周囲には優秀なスタッフがいて、その1人が分析を担当している小杉テクニカルコーチなんですけど、彼に千葉さんの情報をすべて分析していただいたわけで、彼が伝えたデータというのが我々の戦略を立てるための重要な情報でした。確かに18番の非常にポストプレーのうまい選手がいますし、その後ろに3枚のラインで右にはスピーディーな選手がいて、中央に15番の選手がいて、彼は左利きで視野の広い選手であってスルーパスも出せる選手であると。そして、このチームの頭脳が39番の選手であって、彼が本当にゲームメイクとかリズムというところをやっていく選手であると。それから、ディフェンスラインの組み立て方、それぞれの選手、センターバックあるいはサイドバックの特徴、攻撃の特徴、守備の特徴を説明を受けて、それを僕はそのまま選手たちに説明してもらったし、われわれが分析した、そのとおりのことが実際の試合であったのではないかと。途中出場で考えられる4-4-2の形や、14番の選手が入ってくる、19番の選手のスピードの部分を生かしていく、そして15番をボランチの位置に下げて20番を交代させるということまでの情報が我々の中にありました。今日はおそらくC大阪-G大阪戦を見てもらって、来週の頭にはまたそういった詳細な情報が僕の手元に入ってくるので、そこから戦略を立てていきたいと思います」

Q:今日は興梠(慎三)選手とレナト選手を準備しているところで鹿島が1点取りましたが、1点入ったので、あそこで攻撃の選手を入れるのをやめるというように交代のやり方を変更しようとは思いませんでしたか?

「僕はまったくそういった考えはなかったです。チームをもっと攻撃的にシフトしたいという意図が自分の中にあったので、レナト選手はボールをキープできるし、スルーパスも出せるので。それから、興梠選手はサイドのほうという役割をやっていますけど、守備をやるというよりもスペースだけ消してもらえばいいということを、僕はあそこのラインの選手に要求しているので、それをやってくれて、なおかつ彼はボールをキープできるので、彼からボールを奪うのはなかなか簡単なことではないので。そうやって攻撃に厚みを増すことができるので、なおかつチームがもっと攻撃的に、あるいはもっと積極的になることができるので、だから守備的とか攻撃的というよりももっとチームを活性化させたかったというのが僕の意図でした。1点取ったからといってそこで試合が終わっているわけではないので、やり続けるということが重要なので、そういったメッセージではないですけど、そういった意図を選手たちに伝えたかったので、そういった意味でチームがまたさらに積極的になったというところ、そして質も落とさずに持続できたことは良かったことではないかと思います」


以上

【第92回天皇杯 準々決勝 千葉 vs 鹿島】試合終了後の各選手コメント(12.12.23)
●大迫勇也選手(鹿島):
「厳しい試合になるということは試合前から分かっていたので。ああやって引かれることとで、ああいう展開になるだろうなと思ったし、前半は我慢しようと思っていました。しっかりと結果を残せて勝てたので良かったです。(得点シーンは)相手の足が(大迫選手の)前に出てきていたので、ニアサイドを狙いました。次の試合でもしっかり点が取れるようにしたいです。ジョルジーニョ監督を天皇杯優勝で送り出したいし、それが自分たちにできるプレゼントだと思います。自分自身もタイトルを獲りたい気持ちがあるし、アジアチャンピオンすリーグを戦いたいという気持ちがあるので、優勝できるように頑張ります」

●曽ヶ端準選手(鹿島):
「(試合終了前の千葉の決定機は)まあ、守備範囲だったので。相手が飛び込んでくるのは僕は見えていましたけど、(昌子)源は見えていなかったみたい。千葉はピッチ状態が今一つの中でもしっかりパスをつないできましたし、やる前から簡単な相手ではないと分かっていましたし、実際にそういう展開になりました。でも、そういう中でしっかり勝てたのが良かったですし、決定機はウチのほうが多く作っていましたから。ここまできたら、相手がJ2のチームというのは関係ないですね。1回戦、2回戦だったらまた別ですけど、ウチは去年、(天皇杯で)京都に負けていますから。ここまできたら決勝までいきたいし、優勝したいです」

●遠藤康選手(鹿島):
「そこまで慌てるほどの試合でもなかったと思う。どこかで点が取れるという感じがみんなの中にあったんじゃないかなという気がします。(この試合で得点した)大迫もそうだし、ジュニ(ジュニーニョ)も点を取れるし、ドゥトラも点を取れるので。カウンター攻撃がウチが得点するのが多いパターンなので、それを狙っていたけど、もっと押し込んでからパスを回せばいい場面もあったと思います。でも、結果的に勝てたし、こういう攻撃でやるしかないところもあるので。もっとサイドチェンジを多くすれば、もっと楽に攻められたと思うけど、今日は左サイドでこねることが多かったので。でも、ハーフタイムに修正できたんじゃないかなと思います」


▼鹿島が目指すのはタイトルのみ 決勝弾のFW大迫「あと2試合残っている」
[12.23 天皇杯準々決勝 千葉 0-1 鹿島 味スタ]

 決勝点を決めたのは、やはりこの男だった。鹿島アントラーズの1トップを務めるFW大迫勇也である。後半19分、右サイドの西大伍からのパスを受けると、一度、自身の左にいたMFドゥトラにボールを預ける。ドリブルで仕掛けようとしたドゥトラにマークが集まると、フリーになった大迫は再びボールを受け、PA内でしっかりとコントロール。得意な形に持ち込み、ゴールネットを揺らして見せた。このゴールが決勝点となり、鹿島は2大会ぶりの4強進出を果たしている。

 現役時代、ブラジル代表として活躍したジョルジーニョ監督も「チームが必要とするタイミングで点を取ることができるのは、ストライカーに必要な要素です」と、絶賛した。「現在は調子も良いですし、持てる力を発揮できています。今シーズン、彼と一緒にやってきて、どういう伸びしろがあり、どういうことに取り組めばもっと成長できるかを話してきました。それを整理して、力、能力を発揮できていると思います」と、その成長に目を細めた。そして、大迫の潜在能力の高さについて「将来的にはフル代表に君臨する力があります。技術的にも素晴らしく、ポストプレーもできる。このままの勢いで成長を続けて、そこに辿りついてほしい」と、熱く語った。

 今季、ナビスコ杯を制した鹿島は、他の追随を許さない16のタイトルを獲得している。その勝者のメンタリティは、大迫にも植え付けられた。「試合前から『難しい試合になるだろう』と、みんなで話していました。その中で、勝ちにつながるゴールを取れてうれしい」と、得点以上に勝利への満足感を口にした22歳は、今季での退任が決まっている指揮官へ2つ目のタイトルを送ることを誓った。

「まだ、あと2試合残っているので。タイトルを監督にプレゼントできればと思います。(準決勝の)ガンバ戦も得点にこだわり、みんなで力を合わせて頑張りたいです」と、勝利の喜びに浸る間もなく、すぐに29日のG大阪戦へ気持ちを切り替えた。

(取材・文 河合拓)

最少得点という結果からも、厳しい戦いであったことが覗える。
それを肯定するようなコメントをジョルジーニョ監督も岩政も発しておる。
そんな中でヤスは「慌てるほどの試合でもなかった」と切り捨てた。
これは自信の表れといって良かろう。
今季はレギュラーに定着し、シーズンを通じて安定したプレイをしたのではなかろうか。
残り二試合、ヤスのパスで勝利を掴みたい。
期待しておる。

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