鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

映像制作は地域密着の一環

2010年12月02日 | Weblog
鹿島アントラーズが
試合中継の制作に参画。
~スタジアムを地域の発信拠点に~



二宮寿朗 = 文
text by Toshio Ninomiya
photograph by KASHIMA ANTLERS


 Jリーグとの放送権契約を結ぶスカパー!の委託を受け、鹿島アントラーズが今季、リーグ戦ホームゲームの中継制作に参画していることをご存知だろうか。

 Jのクラブが中継の制作業務に携わるのは初めてのケース。基本的にはスカパー!の放送フォーマットに沿った制作となっているものの、随所に“鹿島オリジナル”が加えられている。

 注目を集めた名古屋グランパスとの1、2位対決(11月7日)からは、カメラの台数がJリーグ中継で水準レベルとされる6台から日本代表戦並みの10台に増やされた。大型ビジョン上のリモートカメラでスタジアム全体を捉え、ゴールシーンの迫力を伝えるために両ゴール裏にもカメラが置かれた。

 他の中継でお目にかかれないのがロッカールーム出口に取り付けられたカメラからのアングルだろう。アントラーズの歴史を辿る装飾された壁面をバックに選手たちがロッカーを出てピッチに向かう様は、欧州リーグばりの演出である。

将来的には、カメラの台数を欧州のトップクラブ並みに。

 鹿島はスカパー!が放送権を獲得した2007年の時点で、中継制作への参入を計画していたという。'09年からスカパー!内で他のクラブより先駆けて自主制作のクラブ番組「アントラーズリポート」を手掛けたのは、中継制作にこぎつけるための実績づくりでもあった。鹿島の現状をドキュメントタッチで描くこの番組が高い評価を受けたことで、念願叶って中継制作を任されることとなったのだ。

 鹿島の鈴木秀樹取締役は参入1年目を無難にこなしたことで、次のステップを視野に入れる。

「我々の手でサッカーの面白さ、アントラーズの魅力を伝えて、カシマスタジアムにぜひ行ってみたいとファンの方に思ってもらえることが一番の目的です。委託を受けて制作しているのでミスをしない中継を心掛けているが、スタジアムの独特な雰囲気や、選手個々のプレーの特徴など我々がファンにきちんと見せたい部分を、今後はもっと伝えていくことができればと思っています」

 スタジアムの至るところに固定カメラを設置できるのは、鹿島がカシマスタジアムの指定管理者であるためだ。自分たちで運営できるスタジアムでなければ、自由にカメラを取り付けることはできない。スタジアムを所有する茨城県の委託を受けて'06年から5年間の運営を任され、その実績が認められて来年から10年間の更新が承認された。鈴木氏は将来的に、カメラの台数を欧州のトップクラブ並みに増やしていくという意向を示している。
スタジアムに放送設備を導入したもうひとつの意味。

 最新のカメラを何台も導入すれば、かなりの費用が掛かってしまうもの。だが鹿島はソニービジネスソリューション社とテクニカルサプライ契約を結ぶことで、その問題をクリアにしている。ゲーム機PSPを使用してファンがリプレーサービスの提供を受けるテストを実践するなど新しい技術を導入し、同社との協力体制を強めている。

 鹿島がこのように中継制作に力を入れるのは、人気の上昇、観客増につなげる目的ばかりではない。鈴木氏は「これはスタジアム事業の一環」だと強調する。鹿島は市民の健康促進事業でスタジアムの一部を開放し、試合のないノンマッチデーでも人が集まる魅力あるスタジアムづくり、地域づくりを進めている。

 鈴木氏は言う。

「クラブが地域で存在感を発揮していくためには、スタジアムで何をやっていくかが大切になる。スタジアムに放送の設備が整っていれば、サッカーのことだけではなく、将来的に地域として発信できる拠点にもなるわけです。鹿島という地域から情報発信できることに意義がある」

 地域の発展とともにクラブの発展がある。中継制作もまた、相互発展を重視する鹿島ならではのアイデアと言える。


試合映像の自主制作を報じるナンバーである。
今年の初めに報じられた番組制作であるが、特に大きなトラブルもなくシーズンを終えた。(※ホームのリーグ戦は全て終了。天皇杯はNHKが制作)
この映像制作にはかなりの費用が必要となるが、エンターテインメントソリューションの導入で賄ったことも、報じられておる。
その恩恵でASKデータ解析システムも導入されたのである。
このハイテク・スタジアム構想は、地域密着のため。
魅力有るスタジアムを演出し、試合のある日も無い日も人が集まる場とするのだ。
世界の中心にカシマスタジアムが有る世界としたい。
多くの人々が巡礼に集まり、勝利に喜び、共感するのである。
聖地の新化が楽しみである。

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2 コメント

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Unknown (かしまっ子)
2010-12-02 17:04:57
どこよりも先に、色んな試みを実践して、鹿島って素晴らしいクラブですね!!
伝統は継承されているし、クラブ全体が同じ方向を向いていて、やっぱり日本一のクラブだなと思います。
これで、スタジアムがいつも大入りになってくれたら、言うことないのですが…。
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Unknown (k.a.)
2010-12-02 18:32:16
地元U局がないからこその逆転の発想ですね。
自分たちで放送の仕方を覚えれば、将来的に地デジなどにコンテンツを売ることもできますね。
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