鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

J'sGoal戦力分析レポ

2013年02月28日 | Weblog
【全40クラブ戦力分析レポ:鹿島】充実した戦力とタイトルへの危機感が王者を復権へ突き動かす(13.02.28)
【今季のみどころ】----------
4季ぶりのリーグ制覇を目指せる充実した戦力が揃った。選手もクラブも「今年はタイトルを獲らないといけない」と危機感が強い。6季連続で国内タイトルを獲得している状況は、他のクラブからすれば羨むべきものだろう。しかし、勝ち続けることを自らに課す鹿島としては、リーグタイトルを逃したこの3年間は屈辱的な期間だ。02年のヤマザキナビスコカップ制覇を最後に、5年間もタイトルから遠ざかった時期を経験。だからこそ、大迫勇也、柴崎岳という日本を代表する選手が中心として活躍し始めた今こそ、次の時代を切り拓くためにもリーグ王者に返り咲く必要がある。それができなければ"昔は強かったアントラーズ"と言われてしまう危機感が、チーム全体を突き動かす。

そのチームを率いるのは、2度目の指揮となるトニーニョ セレーゾだ。
かつては、自らボールを蹴りながら若手の指導に没頭し、練習時間が3時間を越すことも当たり前だった。さすがに57歳となり、膝の状態は以前と違うため、長いボールをスパスパ蹴る光景は見られなくなったが、自らもプレーしているかのように練習のなかに入り込んでしまう熱血ぶりは変わらない。新井場徹、増田誓志、興梠慎三という実績のある選手が抜け、新たに加わった若い選手に"鹿島スタイル"を植え付けるにはうってつけの監督と言えるだろう。
イタリアセリエAのローマやサンプドリアでプレーした経験を持ち、欧州での指導者研修を受けるなど、ブラジル人監督としては少し異色の経歴を持つ。それだけに戦術へのアプローチも細かく、特に守備に関してはイタリアの色合いが濃い。昨季は相手の攻撃を受けて、ボールを奪ってからの速い攻撃を目指していたが、今季はアグレッシブにボールを奪う従来のスタイルに戻されるはずだ。

宮崎合宿では急ピッチでチームを構築してきた。まだ、攻撃面では従来ほどの流動性が生まれておらず、監督からも「奪ったら繋げ!」「ボールを失うな」という指示が繰り返されている。ただ、野沢拓也の復帰で質の高いキッカーを確保し、岩政大樹、ダヴィ、植田直通、中田浩二、大迫勇也とヘディングの強い選手が揃う。堅守を取り戻せれば手堅く勝利を拾っていくこともできるはずだ。

新監督が目指している開幕ダッシュへの準備は着々と進んでいる。

【注目の新戦力】----------
●MF 35 野沢拓也
「選手名鑑をジッと見たけど野沢みたいな選手はいないんだよ」
強化部門の責任者である鈴木常務は、昨年、神戸に移籍した野沢の代わりになる選手を探そうとしたが、結局見つけることはできなかった。そして至った結論が野沢の復帰である。
「賛否両論あることはわかっている」
野沢本人も強い決意を胸に鹿島に復帰、言葉通り、練習の中でも最も目立つのは野沢の動きだ。つねに相手のギャップに位置取りパスを受けては次に繋げる。一見すると簡単そうに見えるが、彼がいないとパスの流れが途端に滞るのだ。昨季、戦い方がなかなか定まらなかった理由がよくわかる。
宮崎合宿ではFWとしてプレーし、トップの位置からチームを牽引した。セレーゾ監督が最も信頼を置く選手のひとりである。

●FW 11 ダヴィ
J2のリーグ戦が終了してからの期間が長かったため、少しぽっちゃりした状態で来日した。他チームでは王様のような態度も許されたのかもしれないが、ここは鹿島。往年の名選手であるセレーゾ監督から体脂肪を減らすことを厳命されると、練習後に素直にランニングや腹筋運動を繰り返す優等生に変貌している。
宮崎合宿でも最初の1週間は動きの悪さが見られたが、徐々にシェイプされてきた後半からは本領を発揮し始めた。重戦車のようなパワフルなプレーは、チームメイトの岩政大樹でも吹き飛ばされるほどだ。トップフォームに戻るまではもう少し時間はかかるだろうが、相手チームにとっては嫌な選手だろう。
空中でスペースを確保することができるためヘディングもうまい。セットプレーを大事にする鹿島にとっては、岩政と共に頼れるターゲットになるはずだ。
★ダヴィ選手を前クラブJ's GOAL担当ライターが紹介!≫[ニューカマー・レコメンド]

【開幕時の予想布陣】----------



昨季のこの時期は中盤をダイヤモンド型にしたフォーメーションに取り組んだが、今季は鹿島伝統のボックス型の[4-4-2]に戻すことになる。2列目の中盤、ボランチ、サイドバックの3人で、相手をサイドラインに追い込み、相手のボールを奪うのが今季の狙いだ。例えサイドチェンジされても、相手がトラップにまごつけば、一気に間合いを詰めてボールを奪う。しかし、それだけ守備にパワーをかけるため、攻撃時には無駄にボールを失わないことが徹底されている。
とはいえ、守備に比べて攻撃の熟成はそこまで進んでいない。ボールを奪ってもすぐに失ってばかりでは、試合にならないため、スターティングメンバーにはボールを失うタイプの選手は少ないと予想した。

正直、宮崎合宿でのダヴィのコンディションはまだ十分ではない。10日の練習試合では大学生相手にもボールをおさめられず、裏に抜け出すスピードにも欠けていた。しかし、12日の練習ではパワフルな突破を見せるようになった。ボールを失うタイプの選手だが、彼のような選手もいなければゴールは生まれない。トニーニョ セレーゾ監督は合宿のなかでジュニーニョを左MFで、そして野沢拓也や本山雅志をトップ起用しているため、もし間に合わなければ、野沢が1列あがり、空いた2列目にジュニーニョが入ることになるだろう。
ボランチは昨季に引き続き、小笠原満男・柴崎岳の二人がコンビを組む。ただ、そこに割って入りそうなのが梅鉢貴秀だ。アグレッシブに奪いに行くセレーゾ監督のスタイルにマッチする。練習では圧倒的な体力と出足の鋭さで、次々とボールを絡め取っているだけに、シーズン中盤には楽しみな存在だ。

2列目と同様に激戦のセンターバックは、昨季のレギュラー二人(岩政大樹、青木剛)が安定したパフォーマンスを発揮する。ただ、昌子源、植田直通も遜色ない。特に高卒ルーキーの植田は、ポジショニングなどに改善すべき点はあるが、1対1の対応はプロ顔負けのパワーとスピードを有する。なかなか選手の名前を覚えられないセレーゾ監督も、彼のことは「ウエダ!」と呼んでいる。そのポテンシャルは高く評価されているようだ。
左SBは中田浩二をコンバート。新加入の前野貴徳とポジションを争う。中田本人は「疲れる」と苦笑していたが、フィジカルコンディションは上々。34歳になるベテランの奮闘が見られるかもしれない。

※予想スタメンは2月13日時点でのものです

以上

2013.02.18 Reported by 田中滋


充実の戦力が揃ったと記すクラブ戦力分析レポである。
昨季終了後に多くの選手がクラブを去り、戦力ダウンが危惧されたが、補強した選手は大きな力を有しており、大幅な戦力アップが見込める。
特にダヴィと野沢は、Jリーグ屈指の実力の持ち主であり、勝利の伝道者と考えて良かろう。
即、チームに溶け込んでおり、PSM水戸戦では野沢のアシストからダヴィがゴールを決めておる。
更に彼等の加入で負担の減った大迫と満男は昨季以上の活躍が見込める。
新生鹿島の注目は開幕ダッシュに成功するや否やだけに絞られておる。
鳥栖戦が楽しみである。

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