大物!? 鹿島アントラーズが獲得したジネイってどんな選手?
2015/01/06 00:00
編集:編集部H
J1・鹿島アントラーズは5日、ヴィトーリアのブラジル人FWジネイを完全移籍で獲得したことを発表した。
兼ねてより噂されようやく決まった形であるが、松本山雅に加入し話題となったオビナ同様、こちらのジネイもなかなかの大物と言っていいだろう。
遅咲きのストライカー
テウマリオ・ジ・アラウージョ・サクラメント(Telmário de Araújo Sacramento)、通称ジネイ(Dinei)は1983年11月11日生まれの現在31歳。
デビュー当時にはパラナ州の名門アトレチコ・パラナエンセに所属しているが、若い頃はローンでクラブを転々とする目立たない存在であった。
2008年にようやくヴィトーリアで頭角を表すと、スペインへ渡り2部のセルタで10ゴールを記録。しかし翌シーズン、1部のテネリフェで無得点に終わり、国内復帰後も名門パウメイラスで全く活躍できなかった。
2012年に2部へ落ちていたヴィトーリアへ復帰するが、チームは昇格に成功したもののジネイは僅か2得点。この時点で星の数ほどいるブラジル人FWの1人に過ぎなかったのだが、翌2013年、1部で突然爆発する。
この年、ヴィトーリア(※)は元鹿島レナト・カジャ、元浦和エスクデロ・セルヒオの従兄弟で元アルゼンチン・ユース代表ダミアン・エスクデロ、あのリオネル・メッシの従兄弟マクシ・ビアンクッチらで強力な攻撃陣を形成。
その最前線に君臨したジネイは、2013年のブラジル全国選手権で次点となる16ゴールを記録して5位躍進の原動力となり、30歳にして全国区の選手へと上り詰めたのだった。
※同チームには後に鹿島へ移籍するルイス・アルベルト、今年甲府に加入したウィリアム・エンリケも在籍
ブラジル屈指のゴールゲッター
ここからはジネイのプレースタイルを見ていこう。
186cmと長身だが、アイドルはブラジルのレジェンド、ロマーリオとのことでカウンターに抜け出したり、サイドからのクロスに合わせるのを得意とする典型的なボックスタイプのストライカーだ。
松本山雅に加入したオビナは「エトー以上」のフレーズが話題を集めたが、ジネイもポルトガル語版のwikipediaでは"Dineiwandowski", "Didinei Drogba"が愛称と紹介されている。これは明らかに誇張であるが、長身の点取り屋であることを端的に示していると言えよう。
しかし、長身だが体の線がやや細く、足元に収める能力こそ高いものの、自らボールを持ち運ぶことはあまりないため何となく頼りない印象があるのも事実だ。
それでもシュートは強烈で、ペナルティーエリア内のポジション取り、マークを外す動きは秀逸。特にクロスを打点の高いヘッドや、長い脚を巧みに操りダイレクトで合わせるのが抜群に上手く、その高い決定力によりブラジル最高峰の全国選手権で16ゴールを記録したのである。
鹿島での展望は
代表経験はないが2013年のパフォーマンスはその候補に挙げられてもおかしくないだけの活躍ぶりであった。そんなジネイだが昨年は9ゴールに終わり、チームも17位で2部降格。果たして日本で期待通りの働きを見せられるのだろうか?
今年32歳になるが、年齢的な面はプレースタイルを考慮するとさほど心配しなくていいだろう。一方でチーム状態や周りの出来に左右されやすいことは、コンスタントに結果を残していない過去からも分かる。Jリーグによくある、「攻撃はブラジル人にお任せ!」というスタイルで彼を成功に導くことは難しい。
しかし、もし鹿島が彼の長所を理解したうえで余分な負担を軽減し、周りがペナルティーエリアまで運ぶ回数を増やせれば、ブラジル国内でも屈指の決定力でもゴールを量産する可能性は高い。
Jリーグ勢が長く低迷するACLの躍進には、彼の活躍にかかっているといっても言い過ぎではないだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/2c/4a7b4c30a8fe5105a3f68c5604673fdd.png)
ジネイについて記すQOLY誌である。
ジネイの特徴が伝わってくる。
単独突破で結果を出すFWではない様子。
単なる放り込み要員でも無い。
中盤を作り、正確なラストパスを決めてくれるのではなかろうか。
高い決定力は魅力と言えよう。
多くのチャンスを作り、ジネイが決めてくれることを望む。
楽しみである。
2015/01/06 00:00
編集:編集部H
J1・鹿島アントラーズは5日、ヴィトーリアのブラジル人FWジネイを完全移籍で獲得したことを発表した。
兼ねてより噂されようやく決まった形であるが、松本山雅に加入し話題となったオビナ同様、こちらのジネイもなかなかの大物と言っていいだろう。
遅咲きのストライカー
テウマリオ・ジ・アラウージョ・サクラメント(Telmário de Araújo Sacramento)、通称ジネイ(Dinei)は1983年11月11日生まれの現在31歳。
デビュー当時にはパラナ州の名門アトレチコ・パラナエンセに所属しているが、若い頃はローンでクラブを転々とする目立たない存在であった。
2008年にようやくヴィトーリアで頭角を表すと、スペインへ渡り2部のセルタで10ゴールを記録。しかし翌シーズン、1部のテネリフェで無得点に終わり、国内復帰後も名門パウメイラスで全く活躍できなかった。
2012年に2部へ落ちていたヴィトーリアへ復帰するが、チームは昇格に成功したもののジネイは僅か2得点。この時点で星の数ほどいるブラジル人FWの1人に過ぎなかったのだが、翌2013年、1部で突然爆発する。
この年、ヴィトーリア(※)は元鹿島レナト・カジャ、元浦和エスクデロ・セルヒオの従兄弟で元アルゼンチン・ユース代表ダミアン・エスクデロ、あのリオネル・メッシの従兄弟マクシ・ビアンクッチらで強力な攻撃陣を形成。
その最前線に君臨したジネイは、2013年のブラジル全国選手権で次点となる16ゴールを記録して5位躍進の原動力となり、30歳にして全国区の選手へと上り詰めたのだった。
※同チームには後に鹿島へ移籍するルイス・アルベルト、今年甲府に加入したウィリアム・エンリケも在籍
ブラジル屈指のゴールゲッター
ここからはジネイのプレースタイルを見ていこう。
186cmと長身だが、アイドルはブラジルのレジェンド、ロマーリオとのことでカウンターに抜け出したり、サイドからのクロスに合わせるのを得意とする典型的なボックスタイプのストライカーだ。
松本山雅に加入したオビナは「エトー以上」のフレーズが話題を集めたが、ジネイもポルトガル語版のwikipediaでは"Dineiwandowski", "Didinei Drogba"が愛称と紹介されている。これは明らかに誇張であるが、長身の点取り屋であることを端的に示していると言えよう。
しかし、長身だが体の線がやや細く、足元に収める能力こそ高いものの、自らボールを持ち運ぶことはあまりないため何となく頼りない印象があるのも事実だ。
それでもシュートは強烈で、ペナルティーエリア内のポジション取り、マークを外す動きは秀逸。特にクロスを打点の高いヘッドや、長い脚を巧みに操りダイレクトで合わせるのが抜群に上手く、その高い決定力によりブラジル最高峰の全国選手権で16ゴールを記録したのである。
鹿島での展望は
代表経験はないが2013年のパフォーマンスはその候補に挙げられてもおかしくないだけの活躍ぶりであった。そんなジネイだが昨年は9ゴールに終わり、チームも17位で2部降格。果たして日本で期待通りの働きを見せられるのだろうか?
今年32歳になるが、年齢的な面はプレースタイルを考慮するとさほど心配しなくていいだろう。一方でチーム状態や周りの出来に左右されやすいことは、コンスタントに結果を残していない過去からも分かる。Jリーグによくある、「攻撃はブラジル人にお任せ!」というスタイルで彼を成功に導くことは難しい。
しかし、もし鹿島が彼の長所を理解したうえで余分な負担を軽減し、周りがペナルティーエリアまで運ぶ回数を増やせれば、ブラジル国内でも屈指の決定力でもゴールを量産する可能性は高い。
Jリーグ勢が長く低迷するACLの躍進には、彼の活躍にかかっているといっても言い過ぎではないだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/2c/4a7b4c30a8fe5105a3f68c5604673fdd.png)
ジネイについて記すQOLY誌である。
ジネイの特徴が伝わってくる。
単独突破で結果を出すFWではない様子。
単なる放り込み要員でも無い。
中盤を作り、正確なラストパスを決めてくれるのではなかろうか。
高い決定力は魅力と言えよう。
多くのチャンスを作り、ジネイが決めてくれることを望む。
楽しみである。
鹿島は決定機になるパスが多いので期待できますよ。
守備や献身さの意識は、セレーゾの威光でなんとでもなりますから。
早くチームにフィットしてくれるといいですね。
まだOUTの情報が出てないので手放しでは喜べませんが、来シーズンこそは期待!!