鹿島アントラーズ原理主義

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Jリーグの今後10年、100年を占う上で今季の動向は試金石となるといえよう

2015年03月10日 | Weblog
Jリーグ衰退、最終局面入りか 利益最優先、世界基準から遠のく…批判殺到の新制度導入
文=栗田シメイ/Sportswriters Café

 3月7日に開幕を迎えた日本サッカーリーグ(Jリーグ)は今季、制度に大きな変更が生じている。それは従来の1シーズン制が撤廃され、前後期に2分、その後にポストシーズンを開催して年間王者を決める2ステージ制が導入されたことだ。
 Jリーグは元々開幕当初から、2005年まで2ステージ制を採用していた。だが、欧州サッカーがヒエラルキーの頂点に立つサッカー界では、1シーズン制が主流。国際サッカー基準に合わせるというJリーグの意向もあり、昨年まで通年リーグ制が採用されてきた。
 今回の変革の目的は、チャンピオンシップ制(ポストシーズン)を設けてステージごとのスポンサー収入を増加させる、また誰にでもわかりやすい山場を多くつくることでメディア露出を増やし、ファン層を拡大することとされている。2ステージ制の是非については、すでに専門誌や週刊誌など各メディアで度々クローズアップされているが、ファンや識者の声を拾っていくと、反対意見が大半を占める。
 実際に昨季は試合会場で、2ステージ制導入の反対を訴える横断幕が掲げられるシーンも目立った。主要な反対理由を紹介すると、以下のような内容に集約される。
・優勝の価値が希薄化することによる公平性の損失
・試合数増加に伴う、スケジュールの過密化
・アジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場枠とJ2降格枠の拡大に伴うモチベーションの低下
・長期的なスパンで見た際の、リーグ衰退の懸念
・利益重視の協会の運営姿勢

2ステージ制の導入リーグの実情

 では、実際に2ステージ制を導入している各国リーグの実情はどうなのか。
 現在、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンを除く主要南米各国が2ステージ制でリーグ開催を行っている。
 Jリーグが発足当初2ステージ制を導入していたのも、南米が1つのモデルケースになったとされている。昨季までの越年制の前後期2ステージから、今季30チームによる通年リーグに移行するアルゼンチンリーグ、プリメラ・ディビジョンについて、現地記者は次のように話す。

「通年リーグ制の実施については、10チームが2部から昇格するため、リーグ全体のレベル低下を懸念する意見がある一方、サポーターからはポジティブな意見も多くありました。なぜなら、去年までの制度は一部のビッグクラブが優遇されるシステムだったからです。ただ、一方では前期王者と後期王者との年間王者決定戦は盛り上がりを見せていましたし、2ステージ制が浸透していたのも事実です」
 国民性や文化の違いもあり単純な比較はできないが、アルゼンチンや南米各国とJリーグの大きな違いは移籍市場にある。南米は運営費の予算規模が小さく、選手の売り手市場のため、移籍金(売却益)がクラブ財政において大きな比率を占めるケースが多い。その場合、2ステージ制のメリットは大きい。
 シーズン中は選手の移籍は禁じられているため、半期でシーズンが成立することで移籍のタイミングを確保できるのだ。第1ステージと第2ステージの中断期間は、オファーがあった選手の売却を考えるタイミングとして、第1ステージでのクラブの順位から最終的に狙える立ち位置や、後釜の確保などを考慮して第2ステージのチーム編成を行える。
 しかし、Jリーグのように売り手市場とはいえないリーグでは是非が問われるポイントだろう。さらに中断期間が、わずか2週間しかないスケジュール感にも疑問が生じる。
 また、反対意見の中にはチャンピオンシップの仕組みを考慮すべきとの指摘もある。年間勝ち点1位が決勝にシードされ、第1、第2ステージ覇者と年間勝ち点2、3位が挑戦権を争う方式のポストシーズンには、最大5チームが進出することが可能だ。予想外のチームの台頭、試合数増加に伴う集客増といったプラス要因もあるだろうが、前期、後期王者による年間王者決定戦というシンプルな構図のほうが、公平性、世界基準という点では説明がつく。
 昨季2ステージ制の導入が発表された後、複数のJリーグ試合会場でサポーターに話を聞いた。その際に返ってきた意見としては、「システムが複雑でわかりにくい」「リーグにはしっかりとした説明をしてほしい」「野球のクライマックスシリーズとどこが違うのか」「短期的な利点だけで運営をしているのではないか」といった不安の声が多かった。
 シーズン開幕前の現段階では、2ステージ制の成否は判断できない。ただ、リーグを支えているのはサポーターであり、また各クラブが所在する各地域であることは忘れてはならない。Jリーグの今後10年、100年を占う上で今季の動向は試金石となるといえよう。
(文=栗田シメイ/Sportswriters Café)


2ステージ制について記すBusiness Journalの栗田氏である。
はっきりとは書いていないが否定的に捉えておるように受け取れる。
ただでさえ不満の多い2ステージ制に加え、わかりにくいチャンピオンシップがよりネガティブさに拍車をかける。
どこがどう優勝するのかがわかりにくく、ポストステージではないリーグ戦の価値を下げておることは明白。
「リーグを支えているのはサポーターであり、また各クラブが所在する各地域であることは忘れてはならない」と栗田氏は述べる。
サポーター不在のこの2ステージ制により日本サッカーは後退したことは事実であろう。
目先のお金に飛びついたJリーグには残念な気持ちにさせられた。
とはいえ、しばらくはこの制度に従うしかない。
悪法も法である。

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7 コメント

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Unknown (Unknown)
2015-03-10 13:04:47
前期・後期を全勝優勝しても最後の2試合で負けたら優勝ではない!前期優勝対後期優勝ならまだ納得できる。レギュレーションに無かった年間勝点1位がチャンピオンシップに出られないというのが矛盾と取られたのがおかしいよね。年間勝点は関係ないから無理に勝ちにいかなかっただけかもしれないし、変な声に惑わされて最も大切な年間優勝の価値を捨てるなんて許せない!
こんなことよりレフリー問題を真面目に考えてほしい。Jリーグを見る気が無くなる大きな問題だ。
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Unknown (Unknown)
2015-03-10 18:51:54
納得は出来ないが、始まってしまったシーズンシステムをいつまでも批判してても仕方無い。システムを理解し上手く利用して、王者になれば良い。開幕から連敗しても、前期を育成に使用しても、後期で勝ち続け王者になれば良い…。
なんて事を思い、開幕で負けた気持ちを抑えてます。
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Unknown (Unknown)
2015-03-10 21:47:12
今だに納得はしていませんが、2ステージ制に決まった以上は、ルールに則って利用する方が賢明だと思います。長期的視野で戦うことも一つでしょう。ただし、継続的にルール改正を訴えていく必要はあると思ってます。
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Unknown (三鷹鹿)
2015-03-10 21:57:58
やはり国内リーグが盛り上がらないと日本サッカーの発展はないですよね。
これだけサッカー人口が増えて、底辺のレベルが上がっているのに、衰退というのはやはり問題があると思います。
欧州リーグが絶対でJリーグはつまらないと思っている日本人は多いと思います。
鹿島のような理念、信念を持つチームが増えれば良いのですが…
目先の利益にとらわれているチームが多いように思います。チェアマンや幹部もそうかもしれませんね。あの八百長審判員を使って特定のチームを贔屓してますものね。それでは…
100年構想なんてアントラーズ以外、どこも考えていないかもしれませんね。
とにかく、一ファンとして出来ることをやることですね。
私は鹿島に住んでいないぶん、東京で地道なPR活動頑張ります。
F東が目と鼻の先ですが、負けないぞ…
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Unknown (浦安鹿)
2015-03-10 22:53:13
このレギュレーションで一番になってから言いたい事を発しましょう!
もうすでに私たちの意見の届かないところで物事進んでますし。
変な冠のあるリーグに全く理解できませんから。
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Unknown (Unknown)
2015-03-10 23:32:07
サッカーの楽しさとは本来もっと単純なもののはず。
素人が戸惑うとしてもオフサイドぐらいのはずなのに一番肝心の優勝の行方が終盤になっても良く分からないんじゃないかと今から心配しています。

果たしてそんな何だかよく分からないものに若い世代が興味を持ってくれるのか?
この変則2ステージ制移行が人気面において致命傷にならない事を祈っています。
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金儲け優先の日本サッカー界にもはや未来はない!! (鹿のソナタ=鹿ソナ)
2015-03-10 23:57:41
年間勝ち点で1位のチームを押しのけて2位以下のチームが優勝するのはあまりにも理不尽極まりないです。
日本サッカー協会やJリーグの幹部達はサッカーの「サ」の字を知らない金儲け至上主義の連中ばかりで頭の中はお花畑状態であまりにも発想が幼稚過ぎて呆れてしまいます。
審判のレベルアップやユース年代の育成改革など日本サッカー界の発展の為には目先の利益よりも優先すべき課題は山ほどあります。
このままでは日本サッカー界は衰退の一途をたどり再び冬の時代に突入することは明白です。
確かにどこのクラブも経営が厳しいのは理解しています。2ステージ制度&ポストシーズン導入せずに1シーズン制を維持してJ1・J2入れ替え戦の復活やJ2降格枠を増やして下位チームの危機感を促すなどいくらでもJリーグを盛り上げる方法はいくらでもあったはずです。
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