【J1:第23節 甲府 vs 鹿島】プレビュー:5度目の挑戦。前節の偉大な勝利を活かすためにも連勝が欲しい甲府。成熟した鹿島に青い甲府がホームで挑む(11.08.23)
降格ゾーンを抜け出せない甲府にとって、第15節(6月15日)のアウェイ鹿島戦を1-0で勝ったことは大きな自信になったし、戦い方の原点を見出せたように思えた勝利だった。しかし、その後は4連敗。未勝利だった福岡にも初勝利をプレゼントしてしまい、鹿島に勝った理由や意味があやふやになってしまった。新潟に勝って連敗を止め、清水戦の負けを挟んでG大阪に勝ったもののヤマザキナビスコカップを挟んで再び4連敗して三浦俊也監督が辞任。ACL組の名古屋、鹿島、G大阪に勝っているのに、降格ゾーンのチームに勝てない不安定な戦いが続いている。強いチームは対戦相手の能力を引き出してくれるという側面もあるし、甲府に負けたACL組のチームはタイトなスケジュールのダメージが残っていたのか、好調とは遠い状況でもあった。しかし、それが下位に負けた理由にはならない。弱いから負けただけ。
5連勝で5位まで上がってきた鹿島。第15節で勝ったときから「次のホーム鹿島戦は絶対厳しい試合になる」と思っていたが、ついにそのときが来た。鹿島にとってここからハードルが高くなるので順位を上げるには更に勝ち続けるしかないが、その前に第15節のお礼参りゴールをブチ込まないと気が済まないだろう。選手もサポーターも相当気合を入れてくることは確実。鹿島のセットプレーやカウンターが怖いことは知っているが、一番怖いのは本気で逆転優勝を狙っているということ。他のチームならポーズだと疑うかもしれないが、鹿島なら本気だと疑わない。だから2週連続の水曜ゲームでもコンディションを言い訳にすることはないだろう。前節はゴールポストもいい仕事をしたが、そうやってでも勝つことでベテランの持っている勝者のメンタリティが若い選手にどんどん浸透してくるはず。サポーターも優勝争いをしないシーズンなんて受け入れられないだろう。何といっても鹿島は優秀な強化部が作り上げた成熟したチームだし、大きな余震が頻発する地域にありながらもこれだけの戦いをしているのは凄い。青い甲府が成熟した鹿島に連勝することは相当難しい。でも、甲府には青いチームなりの意地があるし、降格の淵に追い詰められたチームにしか出せない必死のパワーもある。
前節、国立で浦和に初勝利した甲府は鹿島に勝って今シーズン初の連勝ができるのか、それとも、これまで4回繰り返してきた勝利の後は悪い内容で負ける不安定なチームのままなのか。客観的に考えれば、後者の可能性が高いと考えざるを得ない。鹿島が強いとか弱いとか関係なく、甲府は勝った次の試合ではなんとなく漂う甘さがあったからだ。で、鹿島は強いからもっと不安。甲府がやるべき戦いは、システム云々やゾーンディフェンスかマンマークかなどを論じる以前の基本である、運動量を惜しまず戦い、最後まで諦めないこと。選手に戦術眼がないわけではないから、それが出来れば鹿島が嫌がる甲府として戦うことが出来るはず。また、佐久間悟監督が先発を入れ替えたことでチーム内に危機感が生まれている。佐久間監督によると、伊東輝悦がチームの仕事として参加したイベントで「(先発を外れた浦和戦で)井澤(惇)の活躍をみて感情の中に闘争本能が芽生えた。負けたくないと改めて思った」と話したそうだ。常に感情が安定しているように見える伊東でもこう感じるのだから、この危機感はチームをいい方向に向かわせるだろう。甲府の期待は先発の座を勝ち取った井澤、柏好文、片桐淳至、冨田大介、内山俊彦という若手からフレッシュなオジサンたちの持つ渇望というエネルギー。それがチーム全体に行き渡ることでサポーターが愛した甲府の原点のサッカーが蘇る。ただ、気持ちがあってもクロスを入れるだけでは勝てない。片桐、パウリーニョ、柏、井澤がドリブルで仕掛けて鹿島のディフェンスラインを疲れさせることでハーフナー マイクが活きるし、勝機も見えてくる。誰もサボらず、仲間のミスはみんなでカバーし、ミスを恐れず積極的に戦えば素晴らしい試合ができるはず。
片桐は「守備的に行くことは考えない。先制点を取りたいし、もし取られても取り返す。鹿島はちゃんとサッカーしてくれるチーム。鹿島となら自分たちもサッカーが出来る。ここまで勝った試合の次は100%負けているから、繰り返したくない。厳しい試合になるだろうけど、上位のチームから最低でも勝点1はもぎ取らないと駄目だと思う」と言うし、井澤は「ミスを恐れずにボールを前に運びたい。小笠原(満男)選手とマッチアップするのが楽しみ。厳しくやられるだろうけど、負けないで戦いたい」と、浦和戦の勝利に満足している雰囲気はなく、渇望したまま。この意気込みで戦っても厳しい相手なのが鹿島だが、戦場はホーム・山梨中銀スタジアム。サポーターは仕事を早仕舞いしたり、なかにはありもしない用事をでっち上げたり、急に体調が悪くなったことにしてスタジアムに来てくれるはず。山梨県で総力戦を挑んで、甲府に輝く夜空を呼び込もう。
以上
2011.08.23 Reported by 松尾潤
甲府にとってはアウェイであったカシマスタジアムで勝利を飾った6月からはや二ヶ月が去った。
甲府はその勝利で気を良くしておるかと思いきや、強い鹿島を警戒しておる様子。
とはいえ、彼等にとってはホームであり、守備を固めて守り切る戦術を取ることは出来ぬであろう。
必ずや前に出てくるはず。
我等としては、そこを叩き、得点を奪いたいところ。
同じチームに連敗は出来ぬ。
邪悪なるアウェイながら、甲府から勝ち点を奪い、更なる上昇気流に乗りたい。
気分を高めて、試合に臨みたい。
期待しておる。
降格ゾーンを抜け出せない甲府にとって、第15節(6月15日)のアウェイ鹿島戦を1-0で勝ったことは大きな自信になったし、戦い方の原点を見出せたように思えた勝利だった。しかし、その後は4連敗。未勝利だった福岡にも初勝利をプレゼントしてしまい、鹿島に勝った理由や意味があやふやになってしまった。新潟に勝って連敗を止め、清水戦の負けを挟んでG大阪に勝ったもののヤマザキナビスコカップを挟んで再び4連敗して三浦俊也監督が辞任。ACL組の名古屋、鹿島、G大阪に勝っているのに、降格ゾーンのチームに勝てない不安定な戦いが続いている。強いチームは対戦相手の能力を引き出してくれるという側面もあるし、甲府に負けたACL組のチームはタイトなスケジュールのダメージが残っていたのか、好調とは遠い状況でもあった。しかし、それが下位に負けた理由にはならない。弱いから負けただけ。
5連勝で5位まで上がってきた鹿島。第15節で勝ったときから「次のホーム鹿島戦は絶対厳しい試合になる」と思っていたが、ついにそのときが来た。鹿島にとってここからハードルが高くなるので順位を上げるには更に勝ち続けるしかないが、その前に第15節のお礼参りゴールをブチ込まないと気が済まないだろう。選手もサポーターも相当気合を入れてくることは確実。鹿島のセットプレーやカウンターが怖いことは知っているが、一番怖いのは本気で逆転優勝を狙っているということ。他のチームならポーズだと疑うかもしれないが、鹿島なら本気だと疑わない。だから2週連続の水曜ゲームでもコンディションを言い訳にすることはないだろう。前節はゴールポストもいい仕事をしたが、そうやってでも勝つことでベテランの持っている勝者のメンタリティが若い選手にどんどん浸透してくるはず。サポーターも優勝争いをしないシーズンなんて受け入れられないだろう。何といっても鹿島は優秀な強化部が作り上げた成熟したチームだし、大きな余震が頻発する地域にありながらもこれだけの戦いをしているのは凄い。青い甲府が成熟した鹿島に連勝することは相当難しい。でも、甲府には青いチームなりの意地があるし、降格の淵に追い詰められたチームにしか出せない必死のパワーもある。
前節、国立で浦和に初勝利した甲府は鹿島に勝って今シーズン初の連勝ができるのか、それとも、これまで4回繰り返してきた勝利の後は悪い内容で負ける不安定なチームのままなのか。客観的に考えれば、後者の可能性が高いと考えざるを得ない。鹿島が強いとか弱いとか関係なく、甲府は勝った次の試合ではなんとなく漂う甘さがあったからだ。で、鹿島は強いからもっと不安。甲府がやるべき戦いは、システム云々やゾーンディフェンスかマンマークかなどを論じる以前の基本である、運動量を惜しまず戦い、最後まで諦めないこと。選手に戦術眼がないわけではないから、それが出来れば鹿島が嫌がる甲府として戦うことが出来るはず。また、佐久間悟監督が先発を入れ替えたことでチーム内に危機感が生まれている。佐久間監督によると、伊東輝悦がチームの仕事として参加したイベントで「(先発を外れた浦和戦で)井澤(惇)の活躍をみて感情の中に闘争本能が芽生えた。負けたくないと改めて思った」と話したそうだ。常に感情が安定しているように見える伊東でもこう感じるのだから、この危機感はチームをいい方向に向かわせるだろう。甲府の期待は先発の座を勝ち取った井澤、柏好文、片桐淳至、冨田大介、内山俊彦という若手からフレッシュなオジサンたちの持つ渇望というエネルギー。それがチーム全体に行き渡ることでサポーターが愛した甲府の原点のサッカーが蘇る。ただ、気持ちがあってもクロスを入れるだけでは勝てない。片桐、パウリーニョ、柏、井澤がドリブルで仕掛けて鹿島のディフェンスラインを疲れさせることでハーフナー マイクが活きるし、勝機も見えてくる。誰もサボらず、仲間のミスはみんなでカバーし、ミスを恐れず積極的に戦えば素晴らしい試合ができるはず。
片桐は「守備的に行くことは考えない。先制点を取りたいし、もし取られても取り返す。鹿島はちゃんとサッカーしてくれるチーム。鹿島となら自分たちもサッカーが出来る。ここまで勝った試合の次は100%負けているから、繰り返したくない。厳しい試合になるだろうけど、上位のチームから最低でも勝点1はもぎ取らないと駄目だと思う」と言うし、井澤は「ミスを恐れずにボールを前に運びたい。小笠原(満男)選手とマッチアップするのが楽しみ。厳しくやられるだろうけど、負けないで戦いたい」と、浦和戦の勝利に満足している雰囲気はなく、渇望したまま。この意気込みで戦っても厳しい相手なのが鹿島だが、戦場はホーム・山梨中銀スタジアム。サポーターは仕事を早仕舞いしたり、なかにはありもしない用事をでっち上げたり、急に体調が悪くなったことにしてスタジアムに来てくれるはず。山梨県で総力戦を挑んで、甲府に輝く夜空を呼び込もう。
以上
2011.08.23 Reported by 松尾潤
甲府にとってはアウェイであったカシマスタジアムで勝利を飾った6月からはや二ヶ月が去った。
甲府はその勝利で気を良くしておるかと思いきや、強い鹿島を警戒しておる様子。
とはいえ、彼等にとってはホームであり、守備を固めて守り切る戦術を取ることは出来ぬであろう。
必ずや前に出てくるはず。
我等としては、そこを叩き、得点を奪いたいところ。
同じチームに連敗は出来ぬ。
邪悪なるアウェイながら、甲府から勝ち点を奪い、更なる上昇気流に乗りたい。
気分を高めて、試合に臨みたい。
期待しておる。
甲府への想いが伝わって来ます。
我々も挑戦者と言う事を忘れず全力でぶつからねば。
フェリペの怪我の回復次第ではタルタの先発もあるかな。
それか2トップか。
非常に楽しみ!