【J1採点&寸評】鹿島4-1広島|後半に攻撃陣が爆発した鹿島。カイオの2発など大量4ゴールで広島を圧倒
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年04月10日
鹿島――2得点・1アシストのカイオがMOM。攻撃陣は高い評価も、失点に絡んだ昌子、ミキッチに翻弄された山本は厳しく評価。
【警告】鹿島=小笠原(85分) 広島=宮吉(87分)【退場】なし【MAN OF THE MATCH】カイオ(鹿島)
ヘッドで値千金の決勝点を決めた柴崎(10番)は、守備面でも貢献。広島のキーマンである青山(6番)を自由にさせなかった。写真:徳原隆元
【チーム採点・寸評】
鹿島 7
前半は1-1で終えたが、後半に攻撃陣が爆発。柴崎のヘディングシュートで突き放すと、後半から投入されたカイオが2ゴールをゲット。チャンスを確実に決め切る決定力の高さで難敵をくだした。
広島 5
先制を許す展開も、P・ウタカの一発で前半のうちに追いついてみせる。しかし、後半は鹿島の攻撃力の前になにもできず。ACLの疲れが響いたのか、攻撃でも守備でも迫力を欠いたままだった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ケ端準 6
素早いフィードが光ったが、相手に渡すキックミスでピンチを招く場面も。ウタカとの1対1は懸命なセーブも阻止できず。ただし、後半は安定感を取り戻した。
DF
22 西 大伍 6
献身的にパスコースを作っては、受けて、捌いてと、テンポ良くボールを動かす。中に絞ってのプレーも効果的だった。
23 植田直通 6
的確な読みで裏のスペースをケア。前に出ていっても対人の強さで敵の侵入を阻止。1失点したものの、最後まで集中力を切らさなかった。
3 昌子 源 5.5
縦パスを受けるP・ウタカを止めようとしたが、簡単に入れ替わられて失点につながる失態。タイトな守備を見せた反面、不用意なボール逸もあり、どこかピリッとしないパフォーマンス。
16 山本脩斗 5
ミキッチとのマッチアップで苦戦を強いられる。攻め上がってもパスをつなげられず、攻守両面で低調な出来だった。
MF
10 柴崎 岳 6.5
常に落ち着き払って中盤を構成。攻撃の強度を上げた後半、カイオのお膳立てからストライカーばりのヘディングシュートでネットを揺らした。
40 小笠原満男 6
相手ゴール前でのミドルパスが冴える。柴崎との距離感や全体のバランスを意識しながら、攻守をつないだ。
25 遠藤 康 6(88分OUT)
中村のクロスをヘッドで折り返し、土居の決定機を演出するなど、周囲を活かすプレーで攻撃にリズムをもたらした。ただ自身も積極的に狙いにいってもよかった。
13 中村充孝 5(45分 OUT)
貪欲にシュートを打つ姿勢は見せた。しかし精度と威力がやや足りなかったか。目立った働きを示せないまま、前半のみで交代。
FW
33 金崎夢生 5(72分OUT)
果敢にゴールに向かうアグレッシブさも、イージーなミスで流れを切るシーンが散見。今日はどこか〝乗り切れていない″印象だった。
8 土居聖真 6.5
今季リーグ戦初先発で、期待に応える先制点。相手の中盤と最終ラインのギャップに入り、パスを引き出すポジショニングも見事だった。
交代出場
MF
7 カイオ 7(46分IN)
狙いすましたクロスで柴崎のゴールをアシスト。さらに単独突破から左足で叩き込み、終了間際にもダメ押し点。2得点・1アシストの活躍でチームを完勝に導いた。
FW
18 赤秀平 5.5(72分IN)
悔しいスタメン落ち。途中出場から何度かカウンターのチャンスはあったが、欲しかった“結果”は得られなかった。
MF
6 永木亮太 -(88分IN)
限られたプレータイムのなか、サイドで相手を追い詰めるなど、主に守備面で奮闘を見せ、クローザー役を全うした。
監督
石井正忠 6.5
土居、カイオの起用が当たり、盤石の勝点3。相手につけ入る隙を与えず、攻撃面でチームを躍動させた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
広島――同点弾のP・ウタカのみが及第点。柴崎、柏、水本の“左サイド”はとりわけ不出来に終わった。
【広島|採点・寸評】
GK
1 林 卓人 5
飛び出しの良さなど好プレーはあった。ただ、ニアを突かれたカイオのシュートは止めたかった。大量4失点と悔しい結果に。
DF
33 塩谷 司 5
気の利いたカバーリングや球際の厳しさは見せたが、鹿島の勢いを撥ね返せず。機を見た攻め上がりも功を奏さなかった。
5 千葉和彦 5.5
序盤にCKから惜しいヘッドを放つ。守備ではタイトなディフェンスで必死に阻止しようとしたが、実を結ばなかった。
4 水本裕貴 5
最初の失点の場面では、土居の鮮やかな反転をストップできず。組織的な守備を構築できずに、ビルドアップもままならなかった。
MF
14 ミキッチ 5.5(72分OUT)
持ち前の突破力で右サイドからチャンスを演出。対面の山本を翻弄し、カットインからのクロスも悪くなかったが、ゴールには結びつかず。
6 青山敏弘 5.5
相手の執拗なマークに苦しむ。それでも、確かなテクニックで相手をかわして好パスを配球し、攻撃を組み立てようとしたのだが……。
37 宮原和也 5(79分OUT)
特筆すべき働きはなかった。ボールのないところでも惜しみなく走り回り、要所でプレーに絡んだが、反撃の糸口を見つけられなかった。
18 柏 好文 5
ルーズな対応でセットプレーを与え、2失点目では走り込んでくる柴崎を抑えられず。攻撃面でも良いところは少なかった。
30 柴晃誠 5
鹿島の連動した守備組織に手を焼いた。自由にプレーできるエリアは限られ、なかなか前を向いてボールを運べなかった。
25 茶島雄介 5.5(69分OUT)
ニアサイドに入り込んだ時の〝鋭さ″と、巧みなターンは可能性を感じさせたが、決定的な仕事はできなかった。
FW
9 ピーター・ウタカ 6
昌子を完璧にかわして、同点弾をゲット。中盤との関係性も良く、佐藤投入後はシャドーでプレーし、正確なパスを供給するなど、及第点を与えてもいいだろう。
交代出場
FW
11 佐藤寿人 5(69分IN)
前線で我慢強くチャンスを待った。しかし、思うようなパスが届かずに、シュートゼロと不甲斐ない結果に終わった。
MF
16 清水航平 5.5(72分IN)
ミキッチと同様、右サイドからの仕掛けで活路を見出そうとしたが、もう一工夫が足りずに、相手を慌てさせることはできなかった。
FW
31 宮吉拓実 -(79分IN)
攻撃を活性化しようと試みるも、インパクトを放てたとは言えず。味方とのコンビネーションも機能させられなかった。
監督
森保 一 5
2点差をつけられた段階で立て続けに攻撃的なカードを切ったものの、描いていた展開にはならず。チームを蘇生させられなかった。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
チンチロリン
サッカーダイジェストの広島氏による広島戦の寸評である。
2G1Aのカイオに最高評価とMOMが与えられておる。
後半からの出場で試合を決める勝ち越し弾を演出し、追加点を重ねた姿はまさに助っ人と言って良かろう。
カイオの投入で、前半は良いように前に出て来られた広島のミキッチを押し込めることが出来、采配的にも的中であった。
また、ゴールを決めた聖真と岳にも高い評価が与えられておる。
負傷により出遅れておった聖真は、ここに来てコンディションが上がってきており、主軸として活躍してくれよう。
岳に関しても、今一歩波に乗り切れておらぬ印象があったが、この試合ではチームの中心選手としての格の違いが伝わって来た。
運動量、攻守の切り替え、全てが申し分ない。
そして、チームが一つにまとまっておることが感じられる。
この勢いで更に勝利を積み重ねて行こうではないか。
期待しておる。
チンチロリン
広島由寛(サッカーダイジェスト)
2016年04月10日
鹿島――2得点・1アシストのカイオがMOM。攻撃陣は高い評価も、失点に絡んだ昌子、ミキッチに翻弄された山本は厳しく評価。
【警告】鹿島=小笠原(85分) 広島=宮吉(87分)【退場】なし【MAN OF THE MATCH】カイオ(鹿島)
ヘッドで値千金の決勝点を決めた柴崎(10番)は、守備面でも貢献。広島のキーマンである青山(6番)を自由にさせなかった。写真:徳原隆元
【チーム採点・寸評】
鹿島 7
前半は1-1で終えたが、後半に攻撃陣が爆発。柴崎のヘディングシュートで突き放すと、後半から投入されたカイオが2ゴールをゲット。チャンスを確実に決め切る決定力の高さで難敵をくだした。
広島 5
先制を許す展開も、P・ウタカの一発で前半のうちに追いついてみせる。しかし、後半は鹿島の攻撃力の前になにもできず。ACLの疲れが響いたのか、攻撃でも守備でも迫力を欠いたままだった。
【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ケ端準 6
素早いフィードが光ったが、相手に渡すキックミスでピンチを招く場面も。ウタカとの1対1は懸命なセーブも阻止できず。ただし、後半は安定感を取り戻した。
DF
22 西 大伍 6
献身的にパスコースを作っては、受けて、捌いてと、テンポ良くボールを動かす。中に絞ってのプレーも効果的だった。
23 植田直通 6
的確な読みで裏のスペースをケア。前に出ていっても対人の強さで敵の侵入を阻止。1失点したものの、最後まで集中力を切らさなかった。
3 昌子 源 5.5
縦パスを受けるP・ウタカを止めようとしたが、簡単に入れ替わられて失点につながる失態。タイトな守備を見せた反面、不用意なボール逸もあり、どこかピリッとしないパフォーマンス。
16 山本脩斗 5
ミキッチとのマッチアップで苦戦を強いられる。攻め上がってもパスをつなげられず、攻守両面で低調な出来だった。
MF
10 柴崎 岳 6.5
常に落ち着き払って中盤を構成。攻撃の強度を上げた後半、カイオのお膳立てからストライカーばりのヘディングシュートでネットを揺らした。
40 小笠原満男 6
相手ゴール前でのミドルパスが冴える。柴崎との距離感や全体のバランスを意識しながら、攻守をつないだ。
25 遠藤 康 6(88分OUT)
中村のクロスをヘッドで折り返し、土居の決定機を演出するなど、周囲を活かすプレーで攻撃にリズムをもたらした。ただ自身も積極的に狙いにいってもよかった。
13 中村充孝 5(45分 OUT)
貪欲にシュートを打つ姿勢は見せた。しかし精度と威力がやや足りなかったか。目立った働きを示せないまま、前半のみで交代。
FW
33 金崎夢生 5(72分OUT)
果敢にゴールに向かうアグレッシブさも、イージーなミスで流れを切るシーンが散見。今日はどこか〝乗り切れていない″印象だった。
8 土居聖真 6.5
今季リーグ戦初先発で、期待に応える先制点。相手の中盤と最終ラインのギャップに入り、パスを引き出すポジショニングも見事だった。
交代出場
MF
7 カイオ 7(46分IN)
狙いすましたクロスで柴崎のゴールをアシスト。さらに単独突破から左足で叩き込み、終了間際にもダメ押し点。2得点・1アシストの活躍でチームを完勝に導いた。
FW
18 赤秀平 5.5(72分IN)
悔しいスタメン落ち。途中出場から何度かカウンターのチャンスはあったが、欲しかった“結果”は得られなかった。
MF
6 永木亮太 -(88分IN)
限られたプレータイムのなか、サイドで相手を追い詰めるなど、主に守備面で奮闘を見せ、クローザー役を全うした。
監督
石井正忠 6.5
土居、カイオの起用が当たり、盤石の勝点3。相手につけ入る隙を与えず、攻撃面でチームを躍動させた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
広島――同点弾のP・ウタカのみが及第点。柴崎、柏、水本の“左サイド”はとりわけ不出来に終わった。
【広島|採点・寸評】
GK
1 林 卓人 5
飛び出しの良さなど好プレーはあった。ただ、ニアを突かれたカイオのシュートは止めたかった。大量4失点と悔しい結果に。
DF
33 塩谷 司 5
気の利いたカバーリングや球際の厳しさは見せたが、鹿島の勢いを撥ね返せず。機を見た攻め上がりも功を奏さなかった。
5 千葉和彦 5.5
序盤にCKから惜しいヘッドを放つ。守備ではタイトなディフェンスで必死に阻止しようとしたが、実を結ばなかった。
4 水本裕貴 5
最初の失点の場面では、土居の鮮やかな反転をストップできず。組織的な守備を構築できずに、ビルドアップもままならなかった。
MF
14 ミキッチ 5.5(72分OUT)
持ち前の突破力で右サイドからチャンスを演出。対面の山本を翻弄し、カットインからのクロスも悪くなかったが、ゴールには結びつかず。
6 青山敏弘 5.5
相手の執拗なマークに苦しむ。それでも、確かなテクニックで相手をかわして好パスを配球し、攻撃を組み立てようとしたのだが……。
37 宮原和也 5(79分OUT)
特筆すべき働きはなかった。ボールのないところでも惜しみなく走り回り、要所でプレーに絡んだが、反撃の糸口を見つけられなかった。
18 柏 好文 5
ルーズな対応でセットプレーを与え、2失点目では走り込んでくる柴崎を抑えられず。攻撃面でも良いところは少なかった。
30 柴晃誠 5
鹿島の連動した守備組織に手を焼いた。自由にプレーできるエリアは限られ、なかなか前を向いてボールを運べなかった。
25 茶島雄介 5.5(69分OUT)
ニアサイドに入り込んだ時の〝鋭さ″と、巧みなターンは可能性を感じさせたが、決定的な仕事はできなかった。
FW
9 ピーター・ウタカ 6
昌子を完璧にかわして、同点弾をゲット。中盤との関係性も良く、佐藤投入後はシャドーでプレーし、正確なパスを供給するなど、及第点を与えてもいいだろう。
交代出場
FW
11 佐藤寿人 5(69分IN)
前線で我慢強くチャンスを待った。しかし、思うようなパスが届かずに、シュートゼロと不甲斐ない結果に終わった。
MF
16 清水航平 5.5(72分IN)
ミキッチと同様、右サイドからの仕掛けで活路を見出そうとしたが、もう一工夫が足りずに、相手を慌てさせることはできなかった。
FW
31 宮吉拓実 -(79分IN)
攻撃を活性化しようと試みるも、インパクトを放てたとは言えず。味方とのコンビネーションも機能させられなかった。
監督
森保 一 5
2点差をつけられた段階で立て続けに攻撃的なカードを切ったものの、描いていた展開にはならず。チームを蘇生させられなかった。
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
チンチロリン
サッカーダイジェストの広島氏による広島戦の寸評である。
2G1Aのカイオに最高評価とMOMが与えられておる。
後半からの出場で試合を決める勝ち越し弾を演出し、追加点を重ねた姿はまさに助っ人と言って良かろう。
カイオの投入で、前半は良いように前に出て来られた広島のミキッチを押し込めることが出来、采配的にも的中であった。
また、ゴールを決めた聖真と岳にも高い評価が与えられておる。
負傷により出遅れておった聖真は、ここに来てコンディションが上がってきており、主軸として活躍してくれよう。
岳に関しても、今一歩波に乗り切れておらぬ印象があったが、この試合ではチームの中心選手としての格の違いが伝わって来た。
運動量、攻守の切り替え、全てが申し分ない。
そして、チームが一つにまとまっておることが感じられる。
この勢いで更に勝利を積み重ねて行こうではないか。
期待しておる。
チンチロリン
最後はパスを入れられていたが、有効なものではなかったから得点されなかったぞ。
サイドが変わった後半は、山本はミキッチからボールを奪うなど、押さえきっていた。
昨日の山本の主任務は、攻撃よりもミキッチからの得点を許さないことで、任務を全うしたぞ。
その辺り脩斗はわかっていて、縦へのケアをしっかりしてました。
この試合に限らず、サカダイは脩斗に厳しめの評点をつけますねぇ。
近年広島に勝てるようになったのは山本が入って守備が安定したからだと思ってます!
そして今一番鹿島で替えのきかない選手
広島さんよかったと思いますよ。
それと、やっぱり昌子は致し方ないですが
山本には厳しいと思いますね。
採点者はスタジアムに来てないのかもしれませんね。