鹿島が初の6戦全勝1位突破/アジアCL
ゴールを決めた鹿島MF野沢(右)を祝福するFW興梠(左から2人目)
<アジアCL:鹿島2-1全北現代>◇28日◇1次リーグ◇F組◇カシマ
既に1次リーグ突破を決めていたF組の鹿島が、全北現代(韓国)を下し、32チーム参加となった08年大会以降では初の全勝での1位通過を決めた。前半20分に韓国代表DFイ・ジョンス(30)が先制点を挙げると、同22分にはMF野沢拓也(28)が芸術的な連係から2点目を突き刺した。5月12日の決勝トーナメント(T)1回戦ではホームでオリベイラ監督の弟ワルデマール氏が率いる浦項(韓国)を迎え撃つ。
芸術的な2点目が、鹿島を1次リーグ全勝首位突破に導いた。1点リードで迎えた前半22分。MF小笠原のFKをDF岩政、FW興梠、岩政とつなぐと、最後は野沢だ。岩政からの浮き球を冷静にボレーで突き刺し「(岩政の)完ぺきなパス。決めるだけだった」と満面の笑みを浮かべた。
技術力の高い鹿島らしい一撃だ。興梠からのリターンパスを受けた岩政が「(興梠)慎三からは打て!と言われたけど、僕が左足ボレーを打つのは(外す)リスクがあるから、パスに変えた」と瞬時の判断で野沢へ山なりのパスを供給。「岩政の左足(のパス)ならこのあたりに来ると思った」という予測が当たった野沢がフィニッシュした。
「プロになって初めて試合中に(相手に対して)うまい!って言っちゃったよ。ボールが足もとに収まるし、ああいうところを盗みたいくらい」と野沢が振り返ったように、全北現代の実力は本物だった。故障を抱えるエースFW李東国を投入された後半は、むしろ劣勢を強いられたほど。それでも「こんなところで負けられない」(小笠原)という気持ちをチーム一丸で持ち続けて逃げ切った。
昨季は決勝トーナメント1回戦でFCソウルにPK戦で敗れ、ホームで屈辱的な姿をさらした。岩政は「昨年は一発勝負の1回戦に慣れていなかったところもあったが、今年はいい状態で臨める」とキッパリ。右ひざ裏の違和感を訴えたDF内田の代わりを途中出場の万能型DF伊野波が埋めるなど、苦戦を強いられるJリーグ勢の中で選手層の厚さも際立っている。
次の対戦相手はオリベイラ監督の弟ワルデマール氏が率いる浦項。指揮官は「直接対決をしたところで、兄弟愛に変わりはない。サッカーへの取り組みも似ているし、いい試合になる」と話した。充実の鹿島が「兄弟対決」を乗り越えれば、その先にあるアジア制覇が見えてくる。【菅家大輔】
[2010年4月29日8時42分 紙面から]
内田が交代…岡田日本に暗雲/アジアCL
<アジアCL:鹿島2-1全北現代>◇28日◇1次リーグ◇F組◇カシマ
鹿島の日本代表DF内田篤人(22)が右ひざ裏の痛みを訴え、後半28分に途中交代した。前半開始5分ほどで痛みが出て「打撲とかならよかったけど、そうじゃないみたい」と話しており、29日にも精密検査を受ける見込み。昨季も嘔吐(おうと)感や右ひざ半月板損傷を乗り越えプレーし続け、今季もクラブと代表で過密日程を強いられている。香取チームドクターは「普通に歩けるけど、ひざ裏と内側に痛みが出たので交代させた」と明言。長引けば5月1日のリーグG大阪戦ばかりか、W杯を控える岡田ジャパンにも影響を与えそうだ。
[2010年4月29日7時33分 紙面から]
鹿島全勝!野沢弾&先制アシスト/ACL
2010.4.29 05:08
前半20分、野沢の左CKからDF李正秀(右)が先制ヘッド。鹿島は6戦全勝で1次リーグを終えた
サッカーACL(鹿島2-1全北現代、28日、カシマ)は1次リーグ最終戦を行い、F組首位の鹿島はMF野沢拓也(28)の1ゴール1アシストの活躍などで、同2位の全北(韓国)に2-1で勝利。6戦全勝で16チームによる決勝トーナメント進出を決めた。来月12日に昨季ACL王者・浦項(韓国)とホームで1回戦を行う。
試合開始時に降っていた雨も上がり、もやがかかったホームのピッチ。難敵を破っての全勝1位通過に、FW興梠、DF岩政、MF野沢と鹿島イレブンの笑顔が弾けた。
「いい戦いだったと思う。これまでの自分たちの積み重ねだよ」
1ゴール1アシストで勝利を導いた野沢が胸を張った。前半20分、まずは左CKで韓国代表DF李正秀に合わせ、公式戦2戦連発の先制ヘッドをアシスト。そのわずか2分後には興梠-岩政とつないだボールを、右足ボレーでゴールにたたき込んだ。
「ここに来るんじゃないかと思った。絶好球だった」。互いの意図も瞬時に判断。いまのチームの好調ぶりがもたらした連続ゴールだった。
全北は後半9分に右太もも裏の故障で先発を外れた韓国代表のエースFW李東国も投入。同32分にMF陳慶先のミドルで1点を返したが、鹿島は必死の守りで逃げ切った。興梠が「1対1でも今年は激しいぶつかり合いができている」と話す通り、昨年からの成長が1次リーグ8組で唯一の6戦全勝をもたらした。
F組1位通過で決勝トーナメント1回戦のホーム開催権も勝ち取った。昨年6月に同じホームで戦った1回戦では、FCソウル(韓国)にPK戦の末に敗北。野沢は「悔しさは今でも忘れていない。もう1度チャンスがきた」と雪辱を誓う。相手は昨季アジア王者・浦項。指揮官は鹿島・オリベイラ監督の実弟ワルデマール・レモス監督だ。
「“お兄さん”に恥をかかすわけには行かない」(岩政)と、チームの士気はさらに増す。史上初のJ3連覇も成し遂げた男たちがいま見据えているのは、アジアの頂点だけだ。(丸山汎)
ゴールを決め、ピッチを駆け回る鹿島・野沢。1次リーグ首位通過の立役者となった(撮影・財満朝則)
内田&興梠負傷、大事に至らず…/ACL
2010.4.29 05:07
サッカーACL(鹿島2-1全北現代、28日、カシマ)DF内田とFW興梠の鹿島の日本代表コンビが負傷し、関係者をヒヤリとさせた。内田は後半28分に右ひざ裏の痛みを訴えて交代、興梠も同41分にベンチへ下がった。「太ももとすねが痛い」と説明した興梠に大事はなさそうだが、内田は29日にも検査を受けることになった。2人とも歩いて会場を後にしたが、W杯も近づく中で不安が漂った。
前半、鹿島の野沢拓也(右)がゴールを決める=カシマ(撮影・財満朝則)
前半、鹿島の野沢拓也(右)がゴールを決め駆け出す=カシマ(撮影・財満朝則)
前半、鹿島の李正秀(右から2人目)が先制ゴールを決め笑顔=28日、カシマ(撮影・財満朝則)
前半、ロングパスを出す鹿島の小笠原満男(手前左)=カシマ(撮影・財満朝則)
前半、懸命にボールを折り返す内田篤人(右)=カシマ(撮影:財満朝則)
前半、攻め上がる野沢拓也(右)=カシマ(撮影・財満朝則)
後半、競り合う岩政大樹=カシマ(撮影・財満朝則)
後半、攻め上がる興梠慎三(左)=カシマ(撮影・財満朝則)
スタンドの歓声に応えるイレブン=カシマ(撮影・財満朝則)
J王者の貫録!鹿島、6戦全勝で1位突破
<鹿島・全北>前半22分、ゴールをきめる鹿島・野沢
Photo By スポニチ
ACLは28日に1次リーグ最終戦が各地で行われ、F組の鹿島は全北(韓国)を2―1で撃破。日本のクラブとしては初めて6戦全勝で同組1位通過を果たした。前半20分に韓国代表DF李正秀(30)が頭で先制点を決め、同22分にはMF野沢拓也(28)が追加点を挙げた。5月12日の決勝トーナメント1回戦は昨季ACL王者の浦項(韓国)と対戦する。また、E組の川崎Fは北京国安(中国)に0―2で敗れ、同組3位で1次リーグ敗退となった。
横綱相撲で昨季Kリーグ王者を寄り切った。前半20分、MF野沢のCKからDF李正秀が先制ヘッドを決めると、わずか2分後の追加点で勝負あり。引き分けでも1位突破が決まる一戦で、勝負強さを見せつけた。
3月9日の全北とのアウェー戦は、ビデオ分析で後半に相手の出足が鈍ることを予想。後半ロスタイムに途中出場のMF遠藤が決勝点を挙げた。だが、この日の全北は右太腿裏を痛めていた韓国代表FW李東国がベンチスタート。DF岩政が「李東国もいなかったし、相手は中盤を厚くしてきて後半勝負のつもりだと思った」と言うように、前半に攻勢をかけた。後半途中に李東国が投入されて押し込まれたが「3点取られなければ大丈夫だったので余裕を持って守れた」(岩政)と試合巧者ぶりを発揮した。
3年連続でJリーグと並行してACLを戦い、アジア仕様の戦い方も身についてきた。MF小笠原が「アジアを戦う上で大事になってくる」と話したのは球際での攻防。FW興梠は「1対1での当たり負けが課題だったけど、今年はしっかりぶつかり合いができている」と手応えを口にした。
決勝トーナメント1回戦では、オリヴェイラ監督の弟ワルデマール監督が率いる昨季ACL王者・浦項と対戦する。兄は「結果がどうであれ、兄弟愛が変わることはない」と話したが、昨年の決勝トーナメント1回戦・FCソウル戦でPKを外したDF内田は「兄弟げんかに勝てるようにしたい」と気合十分。昨季以上のたくましさを身につけた鹿島が、満を持して決勝トーナメントの舞台に乗り込む。
[ 2010年04月29日 ]
内田、右ひざ負傷で途中交代…検査へ
【ACL 鹿島2―1全北】日本代表DF内田が右ひざを痛めて後半28分に途中交代した。試合開始5分ごろに痛みを感じ、後半に入っても痛みが引かないためベンチに訴えて退いた。内田は「若いし、回復力があるから大丈夫だよ」と笑顔で話したが、チームドクターは「右ひざの裏側。筋肉系かどうかも含め、あす(29日)検査する」と話した。
[ 2010年04月29日 ]
鹿島6戦全勝1位突破!決勝Tで監督兄弟対決だ…ACL
前半22分、鹿島・野沢が2点目のゴールを決める
◆アジア・チャンピオンズリーグ1次リーグ ▽F組最終節 鹿島2─1全北現代(28日・カシマ) F組の鹿島が2―1で全北現代を下し、6戦全勝で1位通過を決めた。前半20分、CKからDFイ・ジョンス(30)が先制点、同22分にMF野沢拓也(28)が追加点を挙げ、勝負を決めた。5月12日の決勝トーナメント(T)1回戦では、オズワルド・オリヴェイラ監督(59)の弟・ワルデマール監督(55)率いる浦項(韓国)とカシマで対戦する。
J王者の貫禄を見せた。鹿島は前半20分、CKからDFイ・ジョンスが頭で合わせて先制。その2分後にはDF岩政の「たまには足もあるというところを見せたかった」という左足の絶妙アシストを受け、MF野沢が右足ボレーで追加点。32チーム参加となった09年以降では初の全勝で余裕の1位突破を決めた。
決勝T1回戦は兄弟対決となる。浦項の指揮官は、オリヴェイラ監督の4つ下の弟・ワルデマール監督。06年ブラジル全国選手権で兄がクルゼイロ、弟がフィゲレンセを率いて対戦し、2―2の引き分けに終わったのに続き2度目の激突。対戦が決まる前は「できれば戦いたくない」と本音をこぼしていたという。
オリヴェイラ監督は3月、浦項が広島と同組に入り広島戦が生中継されると聞いて、鹿嶋市内の自宅でCS放送を見られるよう工事。画面越しに応援してきた。だが、今回を境に敵の分析映像に変わる。「負けて命を落とすわけではない。愛情、尊敬、敬意を持ち続ける」。強がりの笑みの裏に苦渋の心が浮かんだ。
DF内田は「監督もジェントルマンだから、弟さんもきっとそうだね」と対決を心待ち。DF岩政は「6連勝して勝ち点18を取ったからといって、決勝トーナメントが有利になるわけではない。もう過去のこと」と次戦を見据えた。浦項とは、かつて提携関係にもあった。さまざまな因縁を乗り越え、鹿島がアジア初制覇を目指す。
(2010年4月29日06時03分 スポーツ報知)
前半22分、チーム2点目を決め喜ぶ野沢(右)ら鹿島イレブン
篤人の負傷が心配であるが、いつものように楽観的なコメントが報じられておる。
ここは篤人を信じたい。
そして、メディアとしての報知は、オリヴェイラ監督のCS放送工事をスクープしておる。
今季の報知には全く持って頭が下がる。
今後も報知新聞に期待しておる。
ゴールを決めた鹿島MF野沢(右)を祝福するFW興梠(左から2人目)
<アジアCL:鹿島2-1全北現代>◇28日◇1次リーグ◇F組◇カシマ
既に1次リーグ突破を決めていたF組の鹿島が、全北現代(韓国)を下し、32チーム参加となった08年大会以降では初の全勝での1位通過を決めた。前半20分に韓国代表DFイ・ジョンス(30)が先制点を挙げると、同22分にはMF野沢拓也(28)が芸術的な連係から2点目を突き刺した。5月12日の決勝トーナメント(T)1回戦ではホームでオリベイラ監督の弟ワルデマール氏が率いる浦項(韓国)を迎え撃つ。
芸術的な2点目が、鹿島を1次リーグ全勝首位突破に導いた。1点リードで迎えた前半22分。MF小笠原のFKをDF岩政、FW興梠、岩政とつなぐと、最後は野沢だ。岩政からの浮き球を冷静にボレーで突き刺し「(岩政の)完ぺきなパス。決めるだけだった」と満面の笑みを浮かべた。
技術力の高い鹿島らしい一撃だ。興梠からのリターンパスを受けた岩政が「(興梠)慎三からは打て!と言われたけど、僕が左足ボレーを打つのは(外す)リスクがあるから、パスに変えた」と瞬時の判断で野沢へ山なりのパスを供給。「岩政の左足(のパス)ならこのあたりに来ると思った」という予測が当たった野沢がフィニッシュした。
「プロになって初めて試合中に(相手に対して)うまい!って言っちゃったよ。ボールが足もとに収まるし、ああいうところを盗みたいくらい」と野沢が振り返ったように、全北現代の実力は本物だった。故障を抱えるエースFW李東国を投入された後半は、むしろ劣勢を強いられたほど。それでも「こんなところで負けられない」(小笠原)という気持ちをチーム一丸で持ち続けて逃げ切った。
昨季は決勝トーナメント1回戦でFCソウルにPK戦で敗れ、ホームで屈辱的な姿をさらした。岩政は「昨年は一発勝負の1回戦に慣れていなかったところもあったが、今年はいい状態で臨める」とキッパリ。右ひざ裏の違和感を訴えたDF内田の代わりを途中出場の万能型DF伊野波が埋めるなど、苦戦を強いられるJリーグ勢の中で選手層の厚さも際立っている。
次の対戦相手はオリベイラ監督の弟ワルデマール氏が率いる浦項。指揮官は「直接対決をしたところで、兄弟愛に変わりはない。サッカーへの取り組みも似ているし、いい試合になる」と話した。充実の鹿島が「兄弟対決」を乗り越えれば、その先にあるアジア制覇が見えてくる。【菅家大輔】
[2010年4月29日8時42分 紙面から]
内田が交代…岡田日本に暗雲/アジアCL
<アジアCL:鹿島2-1全北現代>◇28日◇1次リーグ◇F組◇カシマ
鹿島の日本代表DF内田篤人(22)が右ひざ裏の痛みを訴え、後半28分に途中交代した。前半開始5分ほどで痛みが出て「打撲とかならよかったけど、そうじゃないみたい」と話しており、29日にも精密検査を受ける見込み。昨季も嘔吐(おうと)感や右ひざ半月板損傷を乗り越えプレーし続け、今季もクラブと代表で過密日程を強いられている。香取チームドクターは「普通に歩けるけど、ひざ裏と内側に痛みが出たので交代させた」と明言。長引けば5月1日のリーグG大阪戦ばかりか、W杯を控える岡田ジャパンにも影響を与えそうだ。
[2010年4月29日7時33分 紙面から]
鹿島全勝!野沢弾&先制アシスト/ACL
2010.4.29 05:08
前半20分、野沢の左CKからDF李正秀(右)が先制ヘッド。鹿島は6戦全勝で1次リーグを終えた
サッカーACL(鹿島2-1全北現代、28日、カシマ)は1次リーグ最終戦を行い、F組首位の鹿島はMF野沢拓也(28)の1ゴール1アシストの活躍などで、同2位の全北(韓国)に2-1で勝利。6戦全勝で16チームによる決勝トーナメント進出を決めた。来月12日に昨季ACL王者・浦項(韓国)とホームで1回戦を行う。
試合開始時に降っていた雨も上がり、もやがかかったホームのピッチ。難敵を破っての全勝1位通過に、FW興梠、DF岩政、MF野沢と鹿島イレブンの笑顔が弾けた。
「いい戦いだったと思う。これまでの自分たちの積み重ねだよ」
1ゴール1アシストで勝利を導いた野沢が胸を張った。前半20分、まずは左CKで韓国代表DF李正秀に合わせ、公式戦2戦連発の先制ヘッドをアシスト。そのわずか2分後には興梠-岩政とつないだボールを、右足ボレーでゴールにたたき込んだ。
「ここに来るんじゃないかと思った。絶好球だった」。互いの意図も瞬時に判断。いまのチームの好調ぶりがもたらした連続ゴールだった。
全北は後半9分に右太もも裏の故障で先発を外れた韓国代表のエースFW李東国も投入。同32分にMF陳慶先のミドルで1点を返したが、鹿島は必死の守りで逃げ切った。興梠が「1対1でも今年は激しいぶつかり合いができている」と話す通り、昨年からの成長が1次リーグ8組で唯一の6戦全勝をもたらした。
F組1位通過で決勝トーナメント1回戦のホーム開催権も勝ち取った。昨年6月に同じホームで戦った1回戦では、FCソウル(韓国)にPK戦の末に敗北。野沢は「悔しさは今でも忘れていない。もう1度チャンスがきた」と雪辱を誓う。相手は昨季アジア王者・浦項。指揮官は鹿島・オリベイラ監督の実弟ワルデマール・レモス監督だ。
「“お兄さん”に恥をかかすわけには行かない」(岩政)と、チームの士気はさらに増す。史上初のJ3連覇も成し遂げた男たちがいま見据えているのは、アジアの頂点だけだ。(丸山汎)
ゴールを決め、ピッチを駆け回る鹿島・野沢。1次リーグ首位通過の立役者となった(撮影・財満朝則)
内田&興梠負傷、大事に至らず…/ACL
2010.4.29 05:07
サッカーACL(鹿島2-1全北現代、28日、カシマ)DF内田とFW興梠の鹿島の日本代表コンビが負傷し、関係者をヒヤリとさせた。内田は後半28分に右ひざ裏の痛みを訴えて交代、興梠も同41分にベンチへ下がった。「太ももとすねが痛い」と説明した興梠に大事はなさそうだが、内田は29日にも検査を受けることになった。2人とも歩いて会場を後にしたが、W杯も近づく中で不安が漂った。
前半、鹿島の野沢拓也(右)がゴールを決める=カシマ(撮影・財満朝則)
前半、鹿島の野沢拓也(右)がゴールを決め駆け出す=カシマ(撮影・財満朝則)
前半、鹿島の李正秀(右から2人目)が先制ゴールを決め笑顔=28日、カシマ(撮影・財満朝則)
前半、ロングパスを出す鹿島の小笠原満男(手前左)=カシマ(撮影・財満朝則)
前半、懸命にボールを折り返す内田篤人(右)=カシマ(撮影:財満朝則)
前半、攻め上がる野沢拓也(右)=カシマ(撮影・財満朝則)
後半、競り合う岩政大樹=カシマ(撮影・財満朝則)
後半、攻め上がる興梠慎三(左)=カシマ(撮影・財満朝則)
スタンドの歓声に応えるイレブン=カシマ(撮影・財満朝則)
J王者の貫録!鹿島、6戦全勝で1位突破
<鹿島・全北>前半22分、ゴールをきめる鹿島・野沢
Photo By スポニチ
ACLは28日に1次リーグ最終戦が各地で行われ、F組の鹿島は全北(韓国)を2―1で撃破。日本のクラブとしては初めて6戦全勝で同組1位通過を果たした。前半20分に韓国代表DF李正秀(30)が頭で先制点を決め、同22分にはMF野沢拓也(28)が追加点を挙げた。5月12日の決勝トーナメント1回戦は昨季ACL王者の浦項(韓国)と対戦する。また、E組の川崎Fは北京国安(中国)に0―2で敗れ、同組3位で1次リーグ敗退となった。
横綱相撲で昨季Kリーグ王者を寄り切った。前半20分、MF野沢のCKからDF李正秀が先制ヘッドを決めると、わずか2分後の追加点で勝負あり。引き分けでも1位突破が決まる一戦で、勝負強さを見せつけた。
3月9日の全北とのアウェー戦は、ビデオ分析で後半に相手の出足が鈍ることを予想。後半ロスタイムに途中出場のMF遠藤が決勝点を挙げた。だが、この日の全北は右太腿裏を痛めていた韓国代表FW李東国がベンチスタート。DF岩政が「李東国もいなかったし、相手は中盤を厚くしてきて後半勝負のつもりだと思った」と言うように、前半に攻勢をかけた。後半途中に李東国が投入されて押し込まれたが「3点取られなければ大丈夫だったので余裕を持って守れた」(岩政)と試合巧者ぶりを発揮した。
3年連続でJリーグと並行してACLを戦い、アジア仕様の戦い方も身についてきた。MF小笠原が「アジアを戦う上で大事になってくる」と話したのは球際での攻防。FW興梠は「1対1での当たり負けが課題だったけど、今年はしっかりぶつかり合いができている」と手応えを口にした。
決勝トーナメント1回戦では、オリヴェイラ監督の弟ワルデマール監督が率いる昨季ACL王者・浦項と対戦する。兄は「結果がどうであれ、兄弟愛が変わることはない」と話したが、昨年の決勝トーナメント1回戦・FCソウル戦でPKを外したDF内田は「兄弟げんかに勝てるようにしたい」と気合十分。昨季以上のたくましさを身につけた鹿島が、満を持して決勝トーナメントの舞台に乗り込む。
[ 2010年04月29日 ]
内田、右ひざ負傷で途中交代…検査へ
【ACL 鹿島2―1全北】日本代表DF内田が右ひざを痛めて後半28分に途中交代した。試合開始5分ごろに痛みを感じ、後半に入っても痛みが引かないためベンチに訴えて退いた。内田は「若いし、回復力があるから大丈夫だよ」と笑顔で話したが、チームドクターは「右ひざの裏側。筋肉系かどうかも含め、あす(29日)検査する」と話した。
[ 2010年04月29日 ]
鹿島6戦全勝1位突破!決勝Tで監督兄弟対決だ…ACL
前半22分、鹿島・野沢が2点目のゴールを決める
◆アジア・チャンピオンズリーグ1次リーグ ▽F組最終節 鹿島2─1全北現代(28日・カシマ) F組の鹿島が2―1で全北現代を下し、6戦全勝で1位通過を決めた。前半20分、CKからDFイ・ジョンス(30)が先制点、同22分にMF野沢拓也(28)が追加点を挙げ、勝負を決めた。5月12日の決勝トーナメント(T)1回戦では、オズワルド・オリヴェイラ監督(59)の弟・ワルデマール監督(55)率いる浦項(韓国)とカシマで対戦する。
J王者の貫禄を見せた。鹿島は前半20分、CKからDFイ・ジョンスが頭で合わせて先制。その2分後にはDF岩政の「たまには足もあるというところを見せたかった」という左足の絶妙アシストを受け、MF野沢が右足ボレーで追加点。32チーム参加となった09年以降では初の全勝で余裕の1位突破を決めた。
決勝T1回戦は兄弟対決となる。浦項の指揮官は、オリヴェイラ監督の4つ下の弟・ワルデマール監督。06年ブラジル全国選手権で兄がクルゼイロ、弟がフィゲレンセを率いて対戦し、2―2の引き分けに終わったのに続き2度目の激突。対戦が決まる前は「できれば戦いたくない」と本音をこぼしていたという。
オリヴェイラ監督は3月、浦項が広島と同組に入り広島戦が生中継されると聞いて、鹿嶋市内の自宅でCS放送を見られるよう工事。画面越しに応援してきた。だが、今回を境に敵の分析映像に変わる。「負けて命を落とすわけではない。愛情、尊敬、敬意を持ち続ける」。強がりの笑みの裏に苦渋の心が浮かんだ。
DF内田は「監督もジェントルマンだから、弟さんもきっとそうだね」と対決を心待ち。DF岩政は「6連勝して勝ち点18を取ったからといって、決勝トーナメントが有利になるわけではない。もう過去のこと」と次戦を見据えた。浦項とは、かつて提携関係にもあった。さまざまな因縁を乗り越え、鹿島がアジア初制覇を目指す。
(2010年4月29日06時03分 スポーツ報知)
前半22分、チーム2点目を決め喜ぶ野沢(右)ら鹿島イレブン
篤人の負傷が心配であるが、いつものように楽観的なコメントが報じられておる。
ここは篤人を信じたい。
そして、メディアとしての報知は、オリヴェイラ監督のCS放送工事をスクープしておる。
今季の報知には全く持って頭が下がる。
今後も報知新聞に期待しておる。
興梠選手
本当に心配です…
軽いことを
心から祈ります((+_+))