【J1:第18節 C大阪 vs 鹿島】プレビュー:反攻の後半戦緒戦で好スタートを切りたい14位C大阪と13位鹿島が、長居で直接対決!(12.07.13)
ともに新たな指揮官を迎えた2012年シーズン、タイトル獲得を目標としながら、前半戦では思うような成績を残せず、屈辱の下位に沈んだ14位C大阪と13位鹿島。すぐ下を見れば、J2降格圏内の16位も近づくなか、どちらにとっても、これ以上の低迷は許されない。後半戦緒戦となるJ1第18節では、その両者が直接対決。C大阪のホーム、大阪長居スタジアムで顔を合わせる。
今季前半戦での対決は、鹿島のホームで4月21日に行われた第7節。前半はシュート数で11対4と大きく上回り、キム ボギョンの2得点で2-0としたC大阪だったが、後半は鹿島の反撃にあうと、ドゥトラ、興梠慎三、遠藤康のゴールで2-3と逆転負け。C大阪としては屈辱的な一戦であった。
「あそこくらいからちょっと(チームの)調子がおかしくなってきたというのもある」と主将の藤本康太も言うように、その後のリーグ戦では2勝3分5敗と結果を残せていないことも踏まえると、あの鹿島戦はC大阪前半戦の鍵になった試合と言えるだろう。だからこそ、「次はリベンジしないといけない」(藤本)、「あんな悔しい負け方をしたし、ホームでは負けられへん」(酒本憲幸)と、イレブンも強い意気込みを示すように、C大阪はこの一戦での勝利に相当な闘志を燃やしている。浮上のきっかけをつかむためにも、昨年に同じホーム長居で行われた乾貴士ラストマッチ(1-3)での悔しさを払拭するためにも、この鹿島戦だけは絶対に白星を譲れない。
第7節では、後半から登場した鹿島のドゥトラにかき回されたC大阪だったが、「僕がサント・アンドレ(ブラジル)の監督をしているとき、ドゥトラが選手だったので、ドゥトラのことはよく知っている。彼のクオリティ、特長は、よく理解しているので、そこを踏まえて彼を止める」と、C大阪セルジオ ソアレス監督。愛弟子に二度も手痛い目にあわされないようにするためにも、対策を十分練っているようだ。
また、U-23日本代表の選手たちが今節を最後に、チームから離脱してロンドンオリンピック本大会に臨むということもあり、C大阪では山口螢と扇原貴宏、鹿島では山村和也の活躍には、注目が集まる。11日に東京・国立競技場で壮行試合が行われたあと、12日に帰阪したC大阪の山口と扇原は、チームの練習にもすぐに合流。試合翌日にもかかわらず、「リカバリーの一環」(セルジオ ソアレス監督)として、ゲーム形式の練習にも約25分間参加。他の選手たちと連係面を確認していた。いまやC大阪の顔的存在といえる若きダブルボランチと、鹿島の大迫勇也、柴崎岳、山村との同世代対決も見どころの1つだ。
顔的存在といえば、忘れてはならない選手がひとりいる。それはJ's GOAL 6月度月間MIPにも選ばれたC大阪MF柿谷曜一朗だ。ここ公式戦7試合で7得点とゴールを量産している『桜の申し子』は、清武弘嗣がドイツへ旅立ち、キム ボギョンがロンドンオリンピック韓国代表のために離脱しているなか、完全にC大阪の攻撃の柱。前々節の浦和戦、前節の横浜FM戦でチームを救う値千金の同点弾を放った男は、「同点ゴールだけでなく、次は勝負を決められるゴールを決めたい」と意欲に満ちあふれており、期待も高まる一方だ。彼も、大迫、柴崎同様、オリンピックメンバーに選ばれなかった23歳以下の選手のひとりであり、Jでの活躍を期す13番も、当然、この鹿島戦でのキーマンの1人になるだろう。
一方、前半戦を振り返って「選手たちの能力を考えれば、それに見合った順位にいるかと言えばそうではない」という鹿島のジョルジーニョ監督は、前節大宮戦の勝利を受けて、「後期の17試合というのは、選手たちが今日(大宮戦)の後半で見せた姿勢や状態を持続できれば、最終的にいい形の順位で終わるのではと思う」と試合後にコメント。自信を持ってこの第2クールに臨む準備はできているようだ。大宮戦同様、同じ下位との直接対決は、鹿島にとっても落とせないところ。勝点3を取りに、敵地へ乗り込んでくるだろう。
ちなみに、C大阪と鹿島の対決は、この1カ月間に、J1リーグ戦と、ヤマザキナビスコカップ準々決勝のホーム&アウェイ戦の、計3試合が組まれている。どちらの大会の行方を占う意味でも、両者にとっては大切な3試合となるなか、最初に勝ち名乗りを得て、優位な状況を作るのは、C大阪か、それとも、鹿島か。お互いの意地と誇りをかけた『バトル』、第1ラウンドがスタートする。
以上
2012.07.13 Reported by 前田敏勝
セレッソのスアレス監督はドゥトラの指導経験があるとのこと。
これは侮れぬ。
とはいえ、ドゥトラもそのときから幾年月年月を重ね、成長をしておる。
男子三日会わざれば刮目して見よ。
ドゥトラの躍動に期待である。
ともに新たな指揮官を迎えた2012年シーズン、タイトル獲得を目標としながら、前半戦では思うような成績を残せず、屈辱の下位に沈んだ14位C大阪と13位鹿島。すぐ下を見れば、J2降格圏内の16位も近づくなか、どちらにとっても、これ以上の低迷は許されない。後半戦緒戦となるJ1第18節では、その両者が直接対決。C大阪のホーム、大阪長居スタジアムで顔を合わせる。
今季前半戦での対決は、鹿島のホームで4月21日に行われた第7節。前半はシュート数で11対4と大きく上回り、キム ボギョンの2得点で2-0としたC大阪だったが、後半は鹿島の反撃にあうと、ドゥトラ、興梠慎三、遠藤康のゴールで2-3と逆転負け。C大阪としては屈辱的な一戦であった。
「あそこくらいからちょっと(チームの)調子がおかしくなってきたというのもある」と主将の藤本康太も言うように、その後のリーグ戦では2勝3分5敗と結果を残せていないことも踏まえると、あの鹿島戦はC大阪前半戦の鍵になった試合と言えるだろう。だからこそ、「次はリベンジしないといけない」(藤本)、「あんな悔しい負け方をしたし、ホームでは負けられへん」(酒本憲幸)と、イレブンも強い意気込みを示すように、C大阪はこの一戦での勝利に相当な闘志を燃やしている。浮上のきっかけをつかむためにも、昨年に同じホーム長居で行われた乾貴士ラストマッチ(1-3)での悔しさを払拭するためにも、この鹿島戦だけは絶対に白星を譲れない。
第7節では、後半から登場した鹿島のドゥトラにかき回されたC大阪だったが、「僕がサント・アンドレ(ブラジル)の監督をしているとき、ドゥトラが選手だったので、ドゥトラのことはよく知っている。彼のクオリティ、特長は、よく理解しているので、そこを踏まえて彼を止める」と、C大阪セルジオ ソアレス監督。愛弟子に二度も手痛い目にあわされないようにするためにも、対策を十分練っているようだ。
また、U-23日本代表の選手たちが今節を最後に、チームから離脱してロンドンオリンピック本大会に臨むということもあり、C大阪では山口螢と扇原貴宏、鹿島では山村和也の活躍には、注目が集まる。11日に東京・国立競技場で壮行試合が行われたあと、12日に帰阪したC大阪の山口と扇原は、チームの練習にもすぐに合流。試合翌日にもかかわらず、「リカバリーの一環」(セルジオ ソアレス監督)として、ゲーム形式の練習にも約25分間参加。他の選手たちと連係面を確認していた。いまやC大阪の顔的存在といえる若きダブルボランチと、鹿島の大迫勇也、柴崎岳、山村との同世代対決も見どころの1つだ。
顔的存在といえば、忘れてはならない選手がひとりいる。それはJ's GOAL 6月度月間MIPにも選ばれたC大阪MF柿谷曜一朗だ。ここ公式戦7試合で7得点とゴールを量産している『桜の申し子』は、清武弘嗣がドイツへ旅立ち、キム ボギョンがロンドンオリンピック韓国代表のために離脱しているなか、完全にC大阪の攻撃の柱。前々節の浦和戦、前節の横浜FM戦でチームを救う値千金の同点弾を放った男は、「同点ゴールだけでなく、次は勝負を決められるゴールを決めたい」と意欲に満ちあふれており、期待も高まる一方だ。彼も、大迫、柴崎同様、オリンピックメンバーに選ばれなかった23歳以下の選手のひとりであり、Jでの活躍を期す13番も、当然、この鹿島戦でのキーマンの1人になるだろう。
一方、前半戦を振り返って「選手たちの能力を考えれば、それに見合った順位にいるかと言えばそうではない」という鹿島のジョルジーニョ監督は、前節大宮戦の勝利を受けて、「後期の17試合というのは、選手たちが今日(大宮戦)の後半で見せた姿勢や状態を持続できれば、最終的にいい形の順位で終わるのではと思う」と試合後にコメント。自信を持ってこの第2クールに臨む準備はできているようだ。大宮戦同様、同じ下位との直接対決は、鹿島にとっても落とせないところ。勝点3を取りに、敵地へ乗り込んでくるだろう。
ちなみに、C大阪と鹿島の対決は、この1カ月間に、J1リーグ戦と、ヤマザキナビスコカップ準々決勝のホーム&アウェイ戦の、計3試合が組まれている。どちらの大会の行方を占う意味でも、両者にとっては大切な3試合となるなか、最初に勝ち名乗りを得て、優位な状況を作るのは、C大阪か、それとも、鹿島か。お互いの意地と誇りをかけた『バトル』、第1ラウンドがスタートする。
以上
2012.07.13 Reported by 前田敏勝
セレッソのスアレス監督はドゥトラの指導経験があるとのこと。
これは侮れぬ。
とはいえ、ドゥトラもそのときから幾年月年月を重ね、成長をしておる。
男子三日会わざれば刮目して見よ。
ドゥトラの躍動に期待である。