小笠原満男「ゴールを奪うまでを逆算してプレーすることが必要」
2015.07.02 12:00
インタビュー=武藤仁史 写真=兼子愼一郎
36歳になった今もなお鹿島アントラーズの大黒柱であり続ける小笠原満男。
日本を代表するゲームメーカーとして第一線で活躍し続け、数々のタイトルを勝ち取ってきたベテランが、中盤の選手に必要な要素を語った。
チームを勝利に導けるようなパフォーマンスを披露していきたい
――明治安田生命J1リーグ1stステージの鹿島アントラーズの戦いぶりについて、どのような印象をお持ちですか?
小笠原 AFCチャンピオンズリーグ(以下ACL)の予選リーグで敗退してしまったこと、そして今のJリーグの成績を見ると、不甲斐ないとしか言いようがないですね。個人的にもなかなかいいプレー、いい結果が残せていないので、非常に心苦しいです。ACLは敗退してしまいましたけど、Jリーグは2ndステージも残っています。これからチームが上昇していけるようにがんばりたいと思います。
――3月にはACLの広州恒大戦で右ひざ内側側副じん帯を損傷し、1カ月の離脱を余儀なくされました。
小笠原 離脱してしまったのは残念だし、本当に悔しかった。ただ、プレーできない状態になって、チームのために何か力になりたいという思いと、少しでも早くピッチの上に戻りたい、まだまだ自分はプレーしたいんだという気持ちが再認識できました。少しでも長く、いいプレーを見せ続けていきたいという気持ちが湧きでてきたことは、ある意味で収穫だったと感じています。
――復帰後のプレーの感覚や出来についてはいかがでしょうか?
小笠原 いいプレーができていない上に、チームもあまり勝てていない。非常にもどかしさが残る前半戦になりました。もっといいプレーがしたいし、今後はチームを勝利に導けるようなパフォーマンスを披露していきたいと思います。
――チームが勝利をつかむために、中盤の選手に必要となる要素や能力はどのような部分だと思いますか?
小笠原 中盤の選手は、全方向からプレッシャーを受けますし、360度すべての方向にパスを供給することが必要になります。守備の時には即座に前にも後ろにも、左にも右にも動かないといけません。ですので、常に360度見渡すことが必要になりますね。
――部活をがんばっている中高生が試合の流れを変えるプレーヤーになるためには、どのようなことを考えて練習していけばいいと思いますか?
小笠原 まず試合の流れを把握することが大事になると思います。サッカーはいかにゴールを入れさせないで、ゴールを奪えるかというスポーツです。パスを味方に供給するにしても、前線に走りこむにしても、それらはやっぱりゴールを取るためのプレーだと思います。ゴールを奪うためにやるべきことを逆算していけば、必要となるプレーは自ずとわかってくる。とにかくゴールという最終目標を意識して、そこにつながる決定的なパスを出してほしい。そして、そのプレー回数も増やしていってほしいですね。僕が一番好きなプレーもそういったアシストなんで。ゴールを常に意識してプレーできれば、試合の流れを変えるプレー、スイッチを入れるプレーができるようになると思います。
――それは普段の練習から意識する必要があるのでしょうか?
小笠原 もちろん試合だけで意識しても難しいです。やっぱり常日頃の練習から、ゴールを奪うまでを逆算してプレーすることが必要です。ただのパス練習かもしれないけど、そのパスがゴールにつながると意識するだけで質が確実に向上します。それは絶対に試合に生きてくると思います。パスがボール1個分ズレるだけでも、次の選手のプレーは変わってきてしまう。シュートが1個分ズレるだけでボールがポストに当たってしまう。一つひとつのパスやシュートを、練習の時から大事にしてほしいと思います。
ストレスなく、素足の感覚で履けるスパイク
――話は変わりますが、スパイクで最も重要視している部分はどこでしょうか?
小笠原 やっぱりフィット感ですね。足に違和感を感じてしまうと、プレーに集中できなくなってしまうので。僕が『ニューバランス』を選んだ理由は、何も履いていない、裸足のような感覚で履けるからです。
――『VISARO(ビザロ)』の印象を教えてください。
小笠原 僕はチームの真ん中に位置するボランチというポジションなので、前後左右に急激な方向転換が必要になります。守備の時には、急にバックをしたり、反転したりしなければいけない。このスパイクは足の踏ん張りを地面に効果的に伝えてくれるので、自分の進みたい方向に360度、全方位へのスムーズな動きを助けてくれます。それに、滑らない印象もありますね。スパイクによっては、プレー中に滑って転んでしまうこともありますけど、『VISARO』を履いてからは滑ってしまうことが、ほとんどなくなりました。
――『VISARO』は「MAKE CHANCE」をコンセプトに、決定機を生みだす選手に向けて開発されています。
小笠原 中盤の選手は長短様々なパスを繰り出す必要があります。パスの正確性を上げるために、このスパイクが助けになっていると感じますね。本当に狙ったところに1ミリもズレずに蹴れてるので……。それは冗談ですけど(笑)。僕はサッカーをする上で「止める」、「蹴る」を一番大事にしています。それが少しズレるだけで、次のプレーに大きな影響が出てしまいます。このスパイクは「止める」、「蹴る」が正確にストレスなくできるスパイクですね。
2015年シーズン前半を振り返る小笠原満男である。
非常に悔しい思いをしておる。
ここは、後半戦に巻き返しを期待したいところ。
また、若きフットボーラーに対して練習の重要性を語る。
ゴールを常に意識してプレイせよ。
満男の後継者となるべき選手が育つことを願っておる。
2015.07.02 12:00
インタビュー=武藤仁史 写真=兼子愼一郎
36歳になった今もなお鹿島アントラーズの大黒柱であり続ける小笠原満男。
日本を代表するゲームメーカーとして第一線で活躍し続け、数々のタイトルを勝ち取ってきたベテランが、中盤の選手に必要な要素を語った。
チームを勝利に導けるようなパフォーマンスを披露していきたい
――明治安田生命J1リーグ1stステージの鹿島アントラーズの戦いぶりについて、どのような印象をお持ちですか?
小笠原 AFCチャンピオンズリーグ(以下ACL)の予選リーグで敗退してしまったこと、そして今のJリーグの成績を見ると、不甲斐ないとしか言いようがないですね。個人的にもなかなかいいプレー、いい結果が残せていないので、非常に心苦しいです。ACLは敗退してしまいましたけど、Jリーグは2ndステージも残っています。これからチームが上昇していけるようにがんばりたいと思います。
――3月にはACLの広州恒大戦で右ひざ内側側副じん帯を損傷し、1カ月の離脱を余儀なくされました。
小笠原 離脱してしまったのは残念だし、本当に悔しかった。ただ、プレーできない状態になって、チームのために何か力になりたいという思いと、少しでも早くピッチの上に戻りたい、まだまだ自分はプレーしたいんだという気持ちが再認識できました。少しでも長く、いいプレーを見せ続けていきたいという気持ちが湧きでてきたことは、ある意味で収穫だったと感じています。
――復帰後のプレーの感覚や出来についてはいかがでしょうか?
小笠原 いいプレーができていない上に、チームもあまり勝てていない。非常にもどかしさが残る前半戦になりました。もっといいプレーがしたいし、今後はチームを勝利に導けるようなパフォーマンスを披露していきたいと思います。
――チームが勝利をつかむために、中盤の選手に必要となる要素や能力はどのような部分だと思いますか?
小笠原 中盤の選手は、全方向からプレッシャーを受けますし、360度すべての方向にパスを供給することが必要になります。守備の時には即座に前にも後ろにも、左にも右にも動かないといけません。ですので、常に360度見渡すことが必要になりますね。
――部活をがんばっている中高生が試合の流れを変えるプレーヤーになるためには、どのようなことを考えて練習していけばいいと思いますか?
小笠原 まず試合の流れを把握することが大事になると思います。サッカーはいかにゴールを入れさせないで、ゴールを奪えるかというスポーツです。パスを味方に供給するにしても、前線に走りこむにしても、それらはやっぱりゴールを取るためのプレーだと思います。ゴールを奪うためにやるべきことを逆算していけば、必要となるプレーは自ずとわかってくる。とにかくゴールという最終目標を意識して、そこにつながる決定的なパスを出してほしい。そして、そのプレー回数も増やしていってほしいですね。僕が一番好きなプレーもそういったアシストなんで。ゴールを常に意識してプレーできれば、試合の流れを変えるプレー、スイッチを入れるプレーができるようになると思います。
――それは普段の練習から意識する必要があるのでしょうか?
小笠原 もちろん試合だけで意識しても難しいです。やっぱり常日頃の練習から、ゴールを奪うまでを逆算してプレーすることが必要です。ただのパス練習かもしれないけど、そのパスがゴールにつながると意識するだけで質が確実に向上します。それは絶対に試合に生きてくると思います。パスがボール1個分ズレるだけでも、次の選手のプレーは変わってきてしまう。シュートが1個分ズレるだけでボールがポストに当たってしまう。一つひとつのパスやシュートを、練習の時から大事にしてほしいと思います。
ストレスなく、素足の感覚で履けるスパイク
――話は変わりますが、スパイクで最も重要視している部分はどこでしょうか?
小笠原 やっぱりフィット感ですね。足に違和感を感じてしまうと、プレーに集中できなくなってしまうので。僕が『ニューバランス』を選んだ理由は、何も履いていない、裸足のような感覚で履けるからです。
――『VISARO(ビザロ)』の印象を教えてください。
小笠原 僕はチームの真ん中に位置するボランチというポジションなので、前後左右に急激な方向転換が必要になります。守備の時には、急にバックをしたり、反転したりしなければいけない。このスパイクは足の踏ん張りを地面に効果的に伝えてくれるので、自分の進みたい方向に360度、全方位へのスムーズな動きを助けてくれます。それに、滑らない印象もありますね。スパイクによっては、プレー中に滑って転んでしまうこともありますけど、『VISARO』を履いてからは滑ってしまうことが、ほとんどなくなりました。
――『VISARO』は「MAKE CHANCE」をコンセプトに、決定機を生みだす選手に向けて開発されています。
小笠原 中盤の選手は長短様々なパスを繰り出す必要があります。パスの正確性を上げるために、このスパイクが助けになっていると感じますね。本当に狙ったところに1ミリもズレずに蹴れてるので……。それは冗談ですけど(笑)。僕はサッカーをする上で「止める」、「蹴る」を一番大事にしています。それが少しズレるだけで、次のプレーに大きな影響が出てしまいます。このスパイクは「止める」、「蹴る」が正確にストレスなくできるスパイクですね。
2015年シーズン前半を振り返る小笠原満男である。
非常に悔しい思いをしておる。
ここは、後半戦に巻き返しを期待したいところ。
また、若きフットボーラーに対して練習の重要性を語る。
ゴールを常に意識してプレイせよ。
満男の後継者となるべき選手が育つことを願っておる。