鹿島にナビスコ杯ショックなし/J1
<J1:鹿島3-1磐田>◇第29節◇20日◇静岡
鹿島オリベイラ監督が選手を褒めたたえた。目標としていたナビスコ杯は準決勝でアウエーゴールの差で敗退。リーグ戦も優勝が難しい状況でモチベーションの低下が危ぐされたが、この日は集中力を切らさずに3-1の快勝で、今季2度目の4連勝を飾った。
指揮官は「ナビスコ杯に負けて気持ち的に落ち込んでいるという見方もあったが、リーグ戦も1つでも順位を上げるために戦っていた」と称賛した。 [2007年10月20日19時25分]
磐田前田「実力負けです」/J1
<J1:鹿島3-1磐田>◇第29節◇20日◇静岡
磐田は苦手の鹿島にまた敗れた。02年9月の勝利を最後に、これで10戦4分け6敗。日本代表のエジプト戦で代表初ゴールを挙げたFW前田も不発に終わり「疲れは大丈夫だったが、決めるべきところで決めないと駄目。今日は今までの自分たちのサッカーができなかった。実力負けです」と肩を落とした。 [2007年10月21日8時56分 紙面から]
岩政執念弾 つないで押し込んだ
【鹿島3―1磐田】鹿島がナビスコ杯準決勝敗退のショックを払しょくする勝利を挙げた。13日の第2戦でG大阪を3―2と下したもののアウエーゴール数で敗退。「目標を1つ失って精神的なダメージはあった」(DF新井場)が、オリベイラ監督の「リーグと天皇杯に切り替えよう」のゲキに選手が応えた。
象徴的だったのが2点目のシーン。MF野沢のクロスにDF大岩、FWのマルキーニョスと田代の3選手が飛び込む執念を見せた。最後は相手DFのヘッドがポストに当たり、はね返りをDF岩政が右足でゴール。19日に生まれた実兄・剛樹さんの子供に得点をささげた岩政は「ナビスコ杯も大事だけど、敗退したあとに結果を出す方が大事だった」と振り返った。3―1の快勝で今季2度目の4連勝。悲願の10冠達成に向けて一丸となったチームは、まだ優勝をあきらめていない。 [ 2007年10月21日付 紙面記事 ]
鹿島4連勝10冠まだあきらめない…J1第29節
後半44分、磐田・田中(右)をかわし3点目を決める鹿島・柳沢
◆J1第29節第1日 磐田1―3鹿島(20日・エコパ) 鹿島が今季2度目の4連勝。最終ラインを高く保つコンパクトな磐田の守備を完全には崩せなかったが、後半にセットプレーから2得点。17分にポストのはね返りを逃さず突き刺したDF岩政は「狙っていました」と声を弾ませた。
ナビスコ杯は準決勝で敗退。アウェーゴールのルールに泣いたが、イレブンはオリヴェイラ監督(56)に「悪い試合をして負けたわけじゃない。自信を持っていけ」と言われて気持ちを切り替えていた。「下を向かないでやった結果だと思う」とMF本山は話した。
リーグ優勝へ、最後まであきらめるわけにはいかない。「うちは勝ち点3を積み上げていくしかない。残りの試合も全勝するつもり」と岩政は宣言。10冠達成へ、意識を高く持って戦い抜く。 (2007年10月21日06時05分 スポーツ報知)
鹿島3ゴール絶好の再発進
2007/10/21(日) 本紙朝刊 スポーツ A版 12頁
Jリーグ1部(J1)第29節第1日(20日・エコパスタジアムほか=7試合)3位鹿島が後半に3得点し、3-1で磐田を下して、勝ち点を57とした。
川崎は終了間際に中村が決勝点を挙げ、4-3で新潟に競り勝った。大宮は広島に1-0で勝った。横浜FCは神戸に0-3で完敗し、5試合を残して自動降格の17位以下が決まり、1シーズンでJ2に降格することとなった。
首位の浦和は千葉と午後7時すぎにキックオフ。
マルキ先制ヘッド 鹿島3-1磐田
【評】鹿島は後半13分の先制点でリズムをつかんだ。右FKをマルキーニョスが頭で決め、4分後には岩政がこぼれ球をけり込んだ。
磐田は後半42分に田中が得点して1点差に詰め寄ったが、終了間際に失点した。
ナビスコ敗退ショック振り払う
「すばらしい結果だった」。オズワルド・オリベイラ監督は開口一番にこう切り出した。ここ4試合で3勝1分けと好調だった磐田に、3発で快勝。先制、追加点、ダメ押しと理想的な展開に持ち込めたことは、鹿島にとって今後のリーグ戦の流れを良くするために、この上ない結果だった。
鹿島にとっては大事な試合だった。ナビスコ杯準決勝で敗退してから最初のリーグ戦。タイトル獲得へ向け集中していただけに、敗戦のショックは大きかった。それだけに磐田戦はそこからいかに立ち直っているかがポイントの一つだった。しかし、「周りはそういうことを心配していましたけど、選手は次に進もうとしていた」と柳沢。逆転優勝へ向け一つも落とせない鹿島は、気持ちの切り替えがしっかりできていた。
前半は荒れたピッチに手を焼き決定機こそつくれなかったが、守備では集中力を切らさず、相手にも決定機をつくらせなかった。その集中力が後半の攻撃につながった。「セットプレーではマークが前半から甘かったので、いけると思った」と田代。13分、に右サイドからの小笠原のFKにマルキーニョスが頭で合わせ先制すると、その4分後には左CKからのこぼれ球を野沢がゴール前へ放り込むと、このボールに田代、マルキーニョス、岩政が反応。結果的に相手DFに当たり、右ポストからの跳ね返りを「ポストに当たると思っていた」という岩政が押し込んだ。これには本山も「3人がつっこんで、すごい集中力だと思った」と振り返った。
肝心の守備でも「チーム全体が良い意味ではまっていた感じで落ち着いてできた」と岩政。セットプレーから1点は失ったが、「きょうは勝つことが、これからのシーズンに向けて大事だった」と続け、勝利に胸を張った。タイトルへ向け、再び立ち上がった鹿島。戦いはこれからだ。
日本代表選手に実力で負けを認めさせるとはなかなかのものである。
結果以上に実力差を感じさせることが出来たのであろう。ジャスティス・ジャッジでカードがなかったことでも証明されておろう。
実際、2003年度ナビスコ杯準々決勝1戦以来負けがない。
この敗戦も2戦で勝利し得失点差で勝ち上がっているので、敗戦だったかというと疑問である。
となると2002年度Jリーグ2ndステージ第2節の負けが最後ということになろうか。
西の冗談のようなループシュートが決まってプランが狂った試合であった。
ここ5年間負けていないということは、実力差のようにも思えるが、運・不運もあるのである。
勝ち運を呼び込む努力が肝要であろう。
一つ一つ勝利を積み重ねる、それだけなのである。