大岩選手に関する報道について
2007年10月14日(日)付けのデイリースポーツ紙で、大岩剛選手が引退を決断したかのようなコメントが掲載されました。
これに対して、クラブ側で調査を行い、以下のような事実が判明しました。
(1)大岩選手はその旨の発言をまったくしていない
(2)記事を執筆した記者は大岩選手に対する取材を行っていない
(3)執筆した記者が、他の記者との会話の中で、大岩選手がそうした発言をしたものと勘違いした
(1)に関しては、当日の囲み取材において大岩選手を取材していた他の記者から確認したものです。(2)(3)については執筆した記者本人への聞き取り調査によって確認しました。
クラブとしてはデイリースポーツ社に対する厳重な抗議を行い、このようにデリケートな話題を記事化する場合は特に「対面」「直接」という取材の原則を再徹底していただくよう重ねて要請しました。加えて、Jリーグ側への報告も行いました。
抗議に対し、同社は過ちを認め、クラブは文書による公式な謝罪を受け取りました。文面は以下の通りです。
<お詫び>
このたびは先日、県立鹿島(原文ママ)サッカースタジアムで行われたナビスコカップ準決勝第2戦の鹿島アントラーズ対ガンバ大阪の試合に関するデイリースポーツの紙面(10月14日付け)で、大岩剛選手のコメントとそれに付随する記述に関する記事が事実をまったく異なることが本日、10月16日に判明しました。当日の試合後における当方の取材方法と内容確認を怠ったことで、事実に反する記事が掲載されたことで、大岩選手並びに鹿島アントラーズのクラブ関係者の皆様に、多大なご迷惑をおかけしたことをお詫びします。
本件の調査結果に関して大岩選手に対して報告したところ、応援していただいている皆様に対して以下のようなコメントを出して欲しいとの要望を受けましたので、最後に掲載いたします。
<大岩選手からのコメント>
これまで引退を口にしたこともなければ、考えたことさえもありません。私自身、試合翌日の両親からの電話によって、自分の引退が報じられているのを知りました。このような報道がなされて非常に残念に思います。
一方で、この件に関して、私自身とクラブに対して多くの問い合わせをいただき、「やめないでほしい」という多くの声を聞きました。残念な報道の結果とはいえ、皆様からの温かい声を聞くことができ、「絆」を再確認できたのは、私自身にとって何事にも代え難い喜びとなりました。皆様の応援にこたえるべく、これからも全身全霊をかけてプレーしていきたいと思います。
「絆」
この素晴らしい言葉で新たに関係を作り上げたい。
これまで我等は「ファミリー」というキーワードで戦い三冠を得、星を九つまで伸ばしてきた。
が、今現在はそのキーワードでは収まっていない現状がある。
実際に栄冠からは遠ざかり、押っ圧し・離反・造反と相容れぬ事件も経験した。
この大岩選手の気持ちを汲み取り「絆」を造っていこうではないか。
一つ一つ。
新たに加わる新人との「絆」
契約延長する外国人との「絆」
帰参する古株との「絆」
過去とは決別し、新しく繋がりを持ち、共に戦っていこうではないか。
そして我等も微力ながら強い「絆」で結びついていきたい。