holoholo

2022年03月12日 11時46分24秒 | 記憶のかけら
昨年の記念日、
下北沢のビストロに行き、
とても良い店だったのだけれど、
食事中、家人(大)と、
「こんな時にholoholoがあったらなあ」
という話になったのだった。

我が家の何か特別な食事は、
ある時期からほぼholoholoだった。
だから、holoholo無き今、
特別な食事をしようとすると、
店を選ぶのに難儀する。

あの店のどこが良かったのか、
という話になった。

オーナーの淳子さんが知り合いである、
料理が美味しい、
という真っ先に思いつく他にも、
いろいろな理由が出てきた。

まず「表参道」という場所。
当時、家族での外食はほぼ地元だった。
だから、わざわざ表参道まで食事に行く、
そこからがすでに特別な食事の始まりだった。

「店の明るさがちょうどよかった」と家人(大)
たしかにそうだ。
仄暗い路地を通って、
目立たぬ入り口のドアを開けると、
明るすぎない、かといって暗すぎない、
この言い方でうまく伝わるとは思えないが、
家族や親しい人たちと食事をするのに、
ちょうどよい明るさだった。

そしてもう1つ家人(大)があげた理由は、
僕が思ってもいないことだった。それは、
「店員のみんなが仲良さそう」
そんなところを観ていたのか。

人間の死には、
肉体の死と忘却による2つの死があるとよくいうけど、
店の閉店も同じことだと思う。
これからも我が家では特別な食事をする時、
「あー、holoholoがあったらなあ」
と思うだろうし、
そこで過ごした時間を懐かしく思い出す。
 
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