平品

2024年06月22日 23時05分56秒 | アイデアのかけら

家人(大)が唐突に、
「まわりで、この人、品があるなと思う人は誰?」
と尋ねてきた。



家人(大)に尋ね返すと、
「驚かないでね」と前置きされた後、
僕だと言われた。



驚いた。
僕はおおよそ品などというものとは、
縁遠い人間だと思っているからだ。



驚いたまま話の続きを聞いていると、
次第に家人(大)が考えていることがわかってきた。



僕が「上品」であると思っているわけではない。
ただ、「下品」ではないと思っているだけだ。
上品でもなければ下品でもない。
いわば「平品」
それならば合点がいく。



品とはなにか?
以前、ある番組で取り上げた時は、
「欲」というワードが出てきた。
確かに強欲な人間は下品だ。
逆に、過剰な欲を持っていない、
あるいは欲をコントロールできている人は、
上品だと思う。



(※追記。
  この時は、品とは欲を入れる器である、
  という話でした。
  器からあふれるほどの欲は品がない。
  器がボロボロで欲が染み出してしまうのも品がない。
  上記と同じような意味合いではありますが、
  加筆しておきます)



しかしながら、「欲」=悪ではない。
と言っていたのは、京都の名刹の高僧だ。
これも以前、番組の取材で訪ねた折に、直接お聞きした。



欲があるから人は向上する。進歩する。
こういう時、普通は「夢」という言葉を使うが、
夢と欲は、実はとてもよく似ている。



さらにいえば、文明や技術が進歩するのだって、
根底にあるものは、欲だ。



「欲」は否定されがちだけど、
本当はそれを受け入れ肯定することが大事、
というようなことをおっしゃっていた。



何の話だっけ。



そうそう、家人(大)が思う下品とは、
虚勢を張る人であり、
自分を高く見せるためにまわりを貶める人、
であるようだ。



確かに僕もそれは下品だと思うし、
僕もやっていないから、
自分は平品であると自認しても、
まあ、いいかと思う。
我が家の中に限るけれど。


 
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