会計スキル・USCPA

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英国総選挙 ラストディベート キャメロンの勝ち?

2010-05-02 10:36:43 | 政治
さて、3回目のディベートです。

前日に支持者のおばさんをビゴットとよんでミソをつけてしまったブラウン首相ですが、どうなりましたかね。

ちなみにですな、bigotを偏屈って訳しちゃったんですが、ちょっとニュアンスがちがうんじゃないか、と指摘しているブログがあるんですな。

[再訂]bigotedは偏屈なのか:ブラウン英首相の失言の訳を考える

たんなる自分の意見に固執する頑固者、とか強情っぱリとかいうんじゃなくて、人種差別主義者というニュアンスがあるとの指摘です。

wikiで調べると



A bigot is a person obstinately or intolerantly devoted to his or her own opinions and prejudices.

自分の意見や偏見に堪えがたく打ちこむってかこだわる人って感じですかね。

The correct use of the term requires the elements of obstinacy, irrationality, and animosity toward those of differing devotion.

この言葉のニュアンスには、頑固さとか、不合理な位であったり、反感を伴っている点があるんですね。

The origin of the word bigot and bigoterie in English dates back to at least 1598, via Middle French, and started with the sense of "religious hypocrite". Forms of bigotry may have a related ideology or world views.


それと、イデオロギーや世界観が絡んでることがあるよと。

urban dictionaryをみてみると


1. bigot

One who is narrrowly or intolerantly devoted to his or her opinions and prejudices. This word is a general term that applies to everyone (racists, anti-Semites, misogynists, homophobes and xenophobes).
Just as whites can be bigots, so can blacks, browns and yellows.

例として、人種差別主義者や、反ユダヤ、女性差別主義者、反同性愛者、攘夷論者なんかをあげてます。

まあ、政治的なニュアンスを多分に含むということで、単に頑固者、偏見の強いおばはん、というだけではないって感じですね。あのオバハンを、スキンヘッドのナチス主義者みたいな、チョー偏った中道からは外れたグループに入れちゃったってことでもあって、長年の労働党支持者に対する評としては不適ですな。

おばさんは、ブラウンの言葉をきいて怒りと失望で涙目になってましたがね。

ブラウンはニューレイバーの立役者の一人でもあるってことで、移民排斥して労働者を守ろうなんて、ナニ言ってんの、って感じなんでしょうかね。おばさんには、イギリスの人間もヨーロッパに出てるんだ、みたいな説明をしてたようですが・・・。


さて、ディベートの方なんですが、直後の調査では三つ巴はなくなって、キャメロンの勝利となったようでして、




この動画を追ってゆけば全部みることができまして、


こっちはハイライトです。

skynews

4番目のスペンディングカットあたりを見ていただくと、ブラウンが良いトコ突いてるように見えるんですけどね。その、保守党のキャメロンが政府は無駄遣いして大きくなりすぎたんで、支出を抑えることを打ち出してるんですが、ブラウンはこのタイミングで支出を絞っちゃうとリスクが大きすぎる、お前らはまだ政権を担う準備ができてない、と指摘してます。

早期に緊縮スタンスを取るべきではない、というのはクルーグマンも言ってます、ってか、ブラウンの説明はクルーグマンの説明そのもので、いまそうしたら1930年代にやった間違いと同じことになるぞ、と脅してます。前の大恐慌の時、もうそろそろ良いかと思って、米国ではいったん財政支出を引き締めたら、経済がまた失速して、ってやつですね。

こういうハナシは結構いろいろモノを読んでる人には伝わるかもですが、政府の無駄遣いがどうのこうの、という方が一般的にはインパクトがありますな。今選挙をやったら、オバマも負けるかもですね。

ブラウン、良い感じなんですが、ウーン残念。

Polls Suggest Cameron Wins Final Debate

各紙の調査では、キャメロンが1位、2位がクレッグ。調査によってはブラウンが2位。
まあ、今のところ保守党で決まりって感じですな。


さてどうなりますやら。


ついでのオマケですが、

ハイライト動画の、最後から3つめのブラウンのクロージングステートメントでは首相のシメの言葉が聴けますが、ご覧いただきたいのは、その最後、ブラウンの不自然の笑顔といいますかねえ・・・。

多分アドバイザーかなんかがいて、首相のジミでとっつきにくいイメージを修正するためにやらされてるんでしょうな。おばさん家にお詫びに行った後、記者からの質問に答える時も、ニコっと笑ってますな。

笑顔そのものは中々チャーミングで、さすがに人柄の良さがにじみ出るって感じもあるんですが、キショイとかキモイと感じる人も居るでしょうな。