昨日は7月に入って毎週通っていた瀬戸市の水南公民館での「壬申の乱と東海地方」という講座の最終日でした。瀬戸市は言うまでもなく瀬戸物の産地の町なのですが、恥ずかしながら私は初めての訪問でした。
その上、せっかく伺っても、講座の後、京都で非常勤の授業が移動して入ったり、講座の前に名古屋で別の講座があったり等で前後が制約され、行って帰るだけの瀬戸市訪問の日々でした。
ところが前回の講座の前に、親切にしていただいた館長さんが、
「もしよろしかったら定光寺をご案内しますよ。」と仰る。
にわか勉強して、徳川尾張藩の始祖徳川義直の菩提寺が定光寺だとは聞いていたのですが、もちろん行ったことがありませんので、どんな魅力のあるところなのかはよくわかっていませんでした。ネットなどで調べてみると、尾張藩の狩り場が一角にあり、狩り場への移動途中にこの地の絶景が目にとまったらしい。
狩り場については一昨年、東京の府中で徳川家康が盛んに使った府中御殿の一角が発掘され、往時の面影を伝えてくれるというニュースを読んだことがある。早速共通教育の授業でも取り上げて話したのですが、もちろん専門外ですのでアウトラインを説明する程度でした。にわか勉強ではあるのですが、府中御殿の立地や構造は古代の鷹狩りを考える上でとても参考になりました。
ご存じ、桓武天皇は鷹狩りが大好きな天皇だったから鷹狩りと王権というテーマには大いに興味を持っていたからなのです。自ら鷹を飼い慣らすほどの腕前だとも伝わり、生涯123回もの鷹狩りを行ったという記録の残る天皇なのです。その上、その鷹狩りの場であった京都市西京区大原野に私たちは住んでいたことがあるので、余計、天皇と鷹狩りについて興味があったのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/48/57803b5e05c4bd2caf12ed528256efba.jpg)
定光寺は「応夢山」という山の中腹に設けられたお寺で、現在は臨済宗妙心寺派だそうです。山中の寺院なのですが、とても手入れが行き届いている上、植木の剪定も見事に行われ、落ちついた雰囲気を醸し出してくれるのです。寺伝によれば覚源禅師の開祖と伝え、後世、尾張藩主となった徳川義直が巡行の途次風光明媚なこの寺地に触れ、自らの墓所と定めたという寺です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/da/24e654425057ccb769e69b83348d3f7c.jpg)
義直の死後三年をかけて整備されたそうなのですが、義直の墓所の前に建つ焼香殿や宝蔵、唐門などが重要文化財とされています。見学者には残念ですが、その保護のためいずれも覆い屋で被われ,細部を見学するには少々工夫がいります。お参りしたときも放水銃設置の工事が行われており、施設に対するなみなみならぬ保護の意志が感じられる空間でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/46/d0f163100091af94fa4b8a88cbb3a1c9.jpg)
本殿は檜皮葺きのとても趣のある建物で,お寺のホームページ(http://oumusan.jyokoji.com/)を見ても寺域の保護にとても腐心されていることのわかるお寺です。とくに櫻と紅葉のシーズンは最高らしく、私も今度はどちらかのシーズンに来てみたいなと思いました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/b9/624f87bd6610b557346b89a2bd9a4bdc.jpg)
本殿の横を通って緩やかな山道を登るとそこが墓所です。途中龍池や龍門が設けられています。道ばたには修理の時にでも外されたものであろうか、鬼瓦が置かれていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/5b/6e14102dc0d76e73692f5e6082a16d77.jpg)
徳川義直の墓のある空間を守る門跡です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/00/8b34330214c10d4d551da29084c95780.jpg)
これも重文に指定されていて、とても優美な彫刻が施されています。門扉の飾りなどはガラスで覆われているため細かい様子を紹介することはできません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/2f/56605b5e724b2eec6852116dfa6a52e6.jpg)
門扉の豪華な彫刻です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/16/8f304c996890f6bfb5d7fec268048e41.jpg)
義直の墓は一段高いところに設けられ、直径5mほどの盛り土の上に墓標が立っています。その前面左側には殉死した9人の家臣の墓地があり、ここにも石の大きな墓標が小さなマウンドの上に立てられています、.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/fb/6d570b55255d22ca537f81aa3b2365a7.jpg)
当日は台風の影響なのか、はたまた「雨男」の本領発揮か、見学の時だけ大雨で、ずぶ濡れになりました。(笑)
この後、思いがけずも館長さんのご案内で瀬戸焼の展示館「瀬戸蔵ミュージアム」に参ることができました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/fe/1aaf464d360fc01cba079214156fd559.jpg)
瀬戸蔵ミュージアムの中に入って最初に目に入ってくるのがこの瀬戸物製品の乾燥風景と窯です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/4f/9408fc9c0ac29e7b272fcebf71f564fd.jpg)
展示室は近代の瀬戸物産業の勇姿を圧倒的ボリュームで伝えてくれます。とても迫力のある展示室なのですが、平日とは言え、ほとんど見学者の居ないことがきになりました。おそらくこの資料館をきちんと扱う学芸員が配置されていないのでしょうね。とても残念です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/f6/2a531dce8a3681cc3f272be3ffd7ba95.jpg)
近代に入って大活躍した石炭窯です。まさに瀬戸物の歴史が一目でわかるミュージアムでした。最新の紺屋田A 窯跡の成果も展示され、焼き物を勉強するものにはたまらない空間だろうなと思いました。
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その上、せっかく伺っても、講座の後、京都で非常勤の授業が移動して入ったり、講座の前に名古屋で別の講座があったり等で前後が制約され、行って帰るだけの瀬戸市訪問の日々でした。
ところが前回の講座の前に、親切にしていただいた館長さんが、
「もしよろしかったら定光寺をご案内しますよ。」と仰る。
にわか勉強して、徳川尾張藩の始祖徳川義直の菩提寺が定光寺だとは聞いていたのですが、もちろん行ったことがありませんので、どんな魅力のあるところなのかはよくわかっていませんでした。ネットなどで調べてみると、尾張藩の狩り場が一角にあり、狩り場への移動途中にこの地の絶景が目にとまったらしい。
狩り場については一昨年、東京の府中で徳川家康が盛んに使った府中御殿の一角が発掘され、往時の面影を伝えてくれるというニュースを読んだことがある。早速共通教育の授業でも取り上げて話したのですが、もちろん専門外ですのでアウトラインを説明する程度でした。にわか勉強ではあるのですが、府中御殿の立地や構造は古代の鷹狩りを考える上でとても参考になりました。
ご存じ、桓武天皇は鷹狩りが大好きな天皇だったから鷹狩りと王権というテーマには大いに興味を持っていたからなのです。自ら鷹を飼い慣らすほどの腕前だとも伝わり、生涯123回もの鷹狩りを行ったという記録の残る天皇なのです。その上、その鷹狩りの場であった京都市西京区大原野に私たちは住んでいたことがあるので、余計、天皇と鷹狩りについて興味があったのです。
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定光寺は「応夢山」という山の中腹に設けられたお寺で、現在は臨済宗妙心寺派だそうです。山中の寺院なのですが、とても手入れが行き届いている上、植木の剪定も見事に行われ、落ちついた雰囲気を醸し出してくれるのです。寺伝によれば覚源禅師の開祖と伝え、後世、尾張藩主となった徳川義直が巡行の途次風光明媚なこの寺地に触れ、自らの墓所と定めたという寺です。
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義直の死後三年をかけて整備されたそうなのですが、義直の墓所の前に建つ焼香殿や宝蔵、唐門などが重要文化財とされています。見学者には残念ですが、その保護のためいずれも覆い屋で被われ,細部を見学するには少々工夫がいります。お参りしたときも放水銃設置の工事が行われており、施設に対するなみなみならぬ保護の意志が感じられる空間でした。
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本殿は檜皮葺きのとても趣のある建物で,お寺のホームページ(http://oumusan.jyokoji.com/)を見ても寺域の保護にとても腐心されていることのわかるお寺です。とくに櫻と紅葉のシーズンは最高らしく、私も今度はどちらかのシーズンに来てみたいなと思いました。
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本殿の横を通って緩やかな山道を登るとそこが墓所です。途中龍池や龍門が設けられています。道ばたには修理の時にでも外されたものであろうか、鬼瓦が置かれていました。
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徳川義直の墓のある空間を守る門跡です。
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これも重文に指定されていて、とても優美な彫刻が施されています。門扉の飾りなどはガラスで覆われているため細かい様子を紹介することはできません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/2f/56605b5e724b2eec6852116dfa6a52e6.jpg)
門扉の豪華な彫刻です。
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義直の墓は一段高いところに設けられ、直径5mほどの盛り土の上に墓標が立っています。その前面左側には殉死した9人の家臣の墓地があり、ここにも石の大きな墓標が小さなマウンドの上に立てられています、.
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/fb/6d570b55255d22ca537f81aa3b2365a7.jpg)
当日は台風の影響なのか、はたまた「雨男」の本領発揮か、見学の時だけ大雨で、ずぶ濡れになりました。(笑)
この後、思いがけずも館長さんのご案内で瀬戸焼の展示館「瀬戸蔵ミュージアム」に参ることができました。
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瀬戸蔵ミュージアムの中に入って最初に目に入ってくるのがこの瀬戸物製品の乾燥風景と窯です。
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展示室は近代の瀬戸物産業の勇姿を圧倒的ボリュームで伝えてくれます。とても迫力のある展示室なのですが、平日とは言え、ほとんど見学者の居ないことがきになりました。おそらくこの資料館をきちんと扱う学芸員が配置されていないのでしょうね。とても残念です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/f6/2a531dce8a3681cc3f272be3ffd7ba95.jpg)
近代に入って大活躍した石炭窯です。まさに瀬戸物の歴史が一目でわかるミュージアムでした。最新の紺屋田A 窯跡の成果も展示され、焼き物を勉強するものにはたまらない空間だろうなと思いました。
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