宇ち中
宇ち多゛中毒のページ




2008/08/22
(続き)
大垣から名古屋まではあっという間、14時過ぎには着いてしまいました。次に目指すは15時開店の大須の末廣屋。まだまだ時間に余裕があるので、名駅から大須まで歩くことにします。それでも時間をもてあそび、万松寺商店街あたりをぶらつきます。



懐かしいこの界隈。学生時代に住んだ名古屋ですが、大須と言えば、アメ横で電気製品やパソコン関係の買い物くらいしか来ませんでした。



第一アメ横ビルから第二アメ横ビルへ歩く途中にある交差点の信号。交差点の中心にあって、歩行者用の信号が組み込まれている独特なものは、ボクが歩いていた当時のまんまです。しかしこの通りに、数十年後に行きたいお店となる名店があるとは、当時は思いも寄りませんでした。お店の前でぶらついていると、ちょうどお店の方が暖簾と提灯を出しに出てこられました。



お店に入ると、既に常連のかたが3組ほどいらっしゃいます。左側に10席ほどの逆L字型カウンター。右側にテーブル席が4つ、そして奥には小上がりの座敷があります。先客は入り口側にいらっしゃったので、奥の方へお邪魔して右隅のカウンターへ着席。大甚も入り口側が常連席ですが、こちらもそんな感じなのでしょうか。



カウンターには大皿に盛られた料理がたくさん。常連さんは席を立って、カウンターに並ぶ料理を指さし「これとこれ、お願いね」と店員さんに伝えてます。ビール(大、480円)をもらって、ボクも何をもらおうか考えますが、まずは「あなご焼」(250円)にしてみます。



甘辛く焼いた穴子を、短冊状に切ったものです。ネギがのってわさびが添えられてます。なかなか美味しいですね。ビールを呑みつつ、小上がりにある大画面テレビのオリンピック中継を何となしに眺めていると、どんどん常連さんがいらっしゃって、カウンターはほぼ満席になってしまいました。メニューは他に「玉子焼き」(250円)や「酢れんこん」250円から、高くても「山かけ」(400円)、「海老」(400円)。そんな様子を眺めていると、隣のおとうさんが「ビールは美味しいですか?」と声をかけてくれます。「わたしゃチューハイ専門なもんだで」とおとうさん。いろいろとお話をしていると、何と御歳78歳。そんなにお年だとは全く見えない若々しい方です。話が盛り上がるうちに、何と大学の同窓ということが判明。大先輩です。そしてさらに何と、お孫さんも今年の4月から同じ大学に入学されたとのこと。ますます話が盛り上がって、黒ビール(小、330円)を追加、おかずも「ネギまぐろ」(300円)を追加します。



「つまみも安いし、毎日来ちゃってるよ」と大先輩。東京に住んでいた頃のことを懐かしそうに話してくれました。そんなお話を伺いつつ、ネギまぐろをいただきますがこれがまた美味しい。ネギにいい味が沁みてます。「お酒が美味しく呑めるのが一番幸せだがね」なんて、言葉にも重みがあります。そんな貴重な時間を過ごしているうちに50分があっという間に過ぎてしまいました。大先輩に「お先に失礼します」と声をかけ、お会計をお願いします。



帰り際、お店のおかあさんから「今度は生のまぐろも食べてみてね、自慢なんで」と。「はい。是非また寄らせていただきます」とお応えし、嬉しい気持ちになってお店をあとにしました。
(つづく)

コメント ( 4 ) | Trackback ( )