10月21日から開催中の『第3回府中ビエンナーレ~美と価値・ポストバブル世代の7人~』に行って参りましたー♪
(10/21→12/24府中市美術館)
アーティスト・トークなども充実しています!
すごく天気のいい日曜日の府中の森公園を尻目に美術館の暗い講演室に入りました。
今日は2003年にヤザワの企画する公演に詩を書いていただいた松井茂さんのトークがあるのと、詩をオブジェ化した作品で「美術作家」としてこのビエンナーレに作品が展示されているとのこと。コレはやはり晴天で目の前は緑溢れる公園だ、とかそんなことはさておき松井さんの講演を拝聴してその作品を拝見するしかないでしょう。松井さんの他に参加アーティスト、豊嶋康子さんのトーク(作品解説)もありました!
真っ暗な講演室でMacを使いながら「どのように詩を作って、またそれを美術作品にしたか」というお話をプロセスを映しながら話してくれました。
すごく面白かった!
松井さんは音楽にも造詣が深くて、12音の音列を言葉に当てはめた詩を創作したりしてるんだけど、ずっとヤザワは「?」とか思ってたの。2003年にお願いした詩も「いつも書いてるあーゆんじゃなくて、こういうコンサートのテーマなんで、そーゆーの書いてもらえませんか?」とかヤザワの考えてることはそのままお伝えして「いいですよ」と気持ちよく引き受けて下さったわけだ。
近所のよしみとヤザワの魅力(!!)で引き受けてくれたわけだけど。でもどうも女でも苦労したみたいな感じ。女性のお願いは基本、断らない主義っぽいなー。1975年生まれでこの達観。アニエス・Bがお似合いです
ウェーベルンとかの音列技法は、その曲を弾くピアニストの立場からすると:「分かるよ。コレがシンメトリーに12音が配置されてるってことは。でもだからそれでナンなのだ」という気分なんだよね。
「音」が「楽」しいから『音楽』であって、そのための技法の1つとして12音の音列を使うということが根底にない曲はダメだ、というスタンスのヤザワ。そうはいっても無調はヤザワにとってフツーに楽しいし、メロディーがなくても全然オッケー
単純で綺麗なものと、複雑さに知性と技術が織り込まれたような音楽にもやはり陶然とさせられるし。全ての技巧、コンセプトは新たな「美」を創出するためであって、技巧とかコンセプトそれ自体に注目が集まるのは楽屋裏を見せるようなはしたないこと、とか思ってたわけだ。ついさっきまで。
いや、基本は変わらないんだけど、でもその松井さんの解説がすごーく面白くて、すっかり「もっとお話してっ」モードになったわけだ。コレはきっと「音楽の手法と同じ手法で書いた」ということに、すごくシンパシーを感じたんだと思う。美術作家でジョン・ケージの不確定性の曲とかに興味持ったりする人のことが今までよく分からなくて「ケージは初期のプリペアド・ピアノの曲に限りますよ?」とか親切のつもりでゆってたんだけど。
よーやく気持ちが分かったぞ。人間、長生きするもんだにゃ。
そう。もうコレは「気持ち」の問題なわけだ。「分かる」「分からない」じゃないんだよね。仲間意識みたいな感情。別にウェーベルンが好きでもないのに、その手法を使った詩とグラフィックに見とれたという
豊嶋康子さんの作品解説も、美術とは無縁な人が聞いたら「???」というようなものだと思う。日本語で言ってることは分かるのに、何でそんなこと考えるのか分からない、とか思うんじゃないかな。「面白いこと考えますねー」とか美術家には絶対言ってはダメですよ!理解するには受け手にも相当な教養が要るんです。自分よりアホーなヤツに侮辱されるほどムカつくことはないからね。気をつけましょう。分からないときは「ああ、今私は馬で念仏を聞いているのね」と思えば間違いないって。(←ヤザワの経験から)
ヤザワも98年にニューヨークに行って、美術の人と話すようになった最初のうちは:「そんなこと考えてないで練習しなよ」みたいな、まさに「技術の虫」発想をしてたわけだけど。「演奏家」だからねー。一緒に行動したり話したりしているうちに、だんだん自分が開けてきたというか。
そして同時開催中の中ザワヒデキさんの:「手で描かない。脳で描く」という脳波ドローイングも鑑賞。
中ザワさんの「近代美術史テキスト」、コンピュータのおもちゃソフト「キッズ・ボックス」とか、昔からヤザワは中ザワさんのファン。医大を出てて美術家にして著作家でもあるというアインシュタインみたいな方。ピアノが弾けないところがチャーム・ポイントです(う・・性格も負けたかな?)
この「近代美術史テキスト」は必携です!ルノワールとかモネ以降から現代美術までを楽しく解説してくれてます。1989年出版なので、当時流行った「金魂巻」(←マル貧、マル金とか)を読んだ人は思い出すかも。なんといっても美術史なので、時代遅れにならずに今読んでも楽しいし
脳波測定中の中ザワさん。黒山の人だかり。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/9f/d571d2ad1deb97d70a962b6a07e26852.jpg お疲れさまでした!本日の「衣裳」。
他、森本太郎さんの絵画がステキでした 1枚欲しい~
以上、府中の森からでした!
ポチッとして?→
(10/21→12/24府中市美術館)
アーティスト・トークなども充実しています!
すごく天気のいい日曜日の府中の森公園を尻目に美術館の暗い講演室に入りました。
今日は2003年にヤザワの企画する公演に詩を書いていただいた松井茂さんのトークがあるのと、詩をオブジェ化した作品で「美術作家」としてこのビエンナーレに作品が展示されているとのこと。コレはやはり晴天で目の前は緑溢れる公園だ、とかそんなことはさておき松井さんの講演を拝聴してその作品を拝見するしかないでしょう。松井さんの他に参加アーティスト、豊嶋康子さんのトーク(作品解説)もありました!
真っ暗な講演室でMacを使いながら「どのように詩を作って、またそれを美術作品にしたか」というお話をプロセスを映しながら話してくれました。
すごく面白かった!
松井さんは音楽にも造詣が深くて、12音の音列を言葉に当てはめた詩を創作したりしてるんだけど、ずっとヤザワは「?」とか思ってたの。2003年にお願いした詩も「いつも書いてるあーゆんじゃなくて、こういうコンサートのテーマなんで、そーゆーの書いてもらえませんか?」とかヤザワの考えてることはそのままお伝えして「いいですよ」と気持ちよく引き受けて下さったわけだ。
近所のよしみとヤザワの魅力(!!)で引き受けてくれたわけだけど。でもどうも女でも苦労したみたいな感じ。女性のお願いは基本、断らない主義っぽいなー。1975年生まれでこの達観。アニエス・Bがお似合いです
ウェーベルンとかの音列技法は、その曲を弾くピアニストの立場からすると:「分かるよ。コレがシンメトリーに12音が配置されてるってことは。でもだからそれでナンなのだ」という気分なんだよね。
「音」が「楽」しいから『音楽』であって、そのための技法の1つとして12音の音列を使うということが根底にない曲はダメだ、というスタンスのヤザワ。そうはいっても無調はヤザワにとってフツーに楽しいし、メロディーがなくても全然オッケー
単純で綺麗なものと、複雑さに知性と技術が織り込まれたような音楽にもやはり陶然とさせられるし。全ての技巧、コンセプトは新たな「美」を創出するためであって、技巧とかコンセプトそれ自体に注目が集まるのは楽屋裏を見せるようなはしたないこと、とか思ってたわけだ。ついさっきまで。
いや、基本は変わらないんだけど、でもその松井さんの解説がすごーく面白くて、すっかり「もっとお話してっ」モードになったわけだ。コレはきっと「音楽の手法と同じ手法で書いた」ということに、すごくシンパシーを感じたんだと思う。美術作家でジョン・ケージの不確定性の曲とかに興味持ったりする人のことが今までよく分からなくて「ケージは初期のプリペアド・ピアノの曲に限りますよ?」とか親切のつもりでゆってたんだけど。
よーやく気持ちが分かったぞ。人間、長生きするもんだにゃ。
そう。もうコレは「気持ち」の問題なわけだ。「分かる」「分からない」じゃないんだよね。仲間意識みたいな感情。別にウェーベルンが好きでもないのに、その手法を使った詩とグラフィックに見とれたという
豊嶋康子さんの作品解説も、美術とは無縁な人が聞いたら「???」というようなものだと思う。日本語で言ってることは分かるのに、何でそんなこと考えるのか分からない、とか思うんじゃないかな。「面白いこと考えますねー」とか美術家には絶対言ってはダメですよ!理解するには受け手にも相当な教養が要るんです。自分よりアホーなヤツに侮辱されるほどムカつくことはないからね。気をつけましょう。分からないときは「ああ、今私は馬で念仏を聞いているのね」と思えば間違いないって。(←ヤザワの経験から)
ヤザワも98年にニューヨークに行って、美術の人と話すようになった最初のうちは:「そんなこと考えてないで練習しなよ」みたいな、まさに「技術の虫」発想をしてたわけだけど。「演奏家」だからねー。一緒に行動したり話したりしているうちに、だんだん自分が開けてきたというか。
そして同時開催中の中ザワヒデキさんの:「手で描かない。脳で描く」という脳波ドローイングも鑑賞。
中ザワさんの「近代美術史テキスト」、コンピュータのおもちゃソフト「キッズ・ボックス」とか、昔からヤザワは中ザワさんのファン。医大を出てて美術家にして著作家でもあるというアインシュタインみたいな方。ピアノが弾けないところがチャーム・ポイントです(う・・性格も負けたかな?)
この「近代美術史テキスト」は必携です!ルノワールとかモネ以降から現代美術までを楽しく解説してくれてます。1989年出版なので、当時流行った「金魂巻」(←マル貧、マル金とか)を読んだ人は思い出すかも。なんといっても美術史なので、時代遅れにならずに今読んでも楽しいし
脳波測定中の中ザワさん。黒山の人だかり。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/9f/d571d2ad1deb97d70a962b6a07e26852.jpg お疲れさまでした!本日の「衣裳」。
他、森本太郎さんの絵画がステキでした 1枚欲しい~
以上、府中の森からでした!
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