あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

孤独なかえる その2

2007-07-10 15:35:40 | 生き物
 ウシガエルは朝も鳴いていました。そうっと覗きに行くと、すばやくチャポン。水の中に姿を隠してしまいました。ん?・・・鳴き声が聞こえる。なんとウシガエルは、1匹ではなかったのです。100メートルほど離れた別のタンクからも聞こえてきます。よく聞いていると、なんだか2匹で呼び交わしているようなのです。あっちで「ぐー ぐー ぐぐぐ」となくと、しばらくしてこちらが「うぉー うぉー」。交互に鳴いて、決していっしょに鳴くことはありません。
 夜、アトリエにこもって作業をしていると、シーンと静まり返った中で2匹の会話はいっそうはっきりします。
 「おーい、どこにいるんだい。ぼくのところへおいでよ。」「きみこそこっちへおいでよ。」「ぼくはいけないよ。きみがおいでよ。」「ぼくもいけないよ」・・・・・決して出会うことのない2匹のカエル。互いの声が聞こえるのはせめてもの幸せなのでしょうか。それともかえって孤独をつのらせるのでしょうか。
 カエルの声を聞きながら、わたしはひたすら革を削いでいます。
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2 コメント

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その2匹は (Qu)
2007-07-16 16:06:08
たぶん恋人(恋蛙?)同士なのでは?
ぐーぐー、うぉーうぉーは、彼らの悲しい相聞歌だったりして。
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Quさんへ (あた子)
2007-07-17 00:13:17
 そうかもしれません。だったらよけい悲しいなあ。かえるたちにとってタンクから出るのは大変な冒険にちがいありませんから。声だけの恋愛?
 ところで彼らはいつ寝るのだろうと疑問に思っていましたが、どうも昼間の午後からはお休みのようです。声が聞こえません。
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