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社葬


監督 舛田利雄
出演 緒方拳、江守徹、十朱幸代、若山富三郎、加藤武、佐藤浩市、中丸忠雄

「日本の新聞はインテリが作ってヤクザが売る」といわれているが、作っている方、いや新聞社の経営にあたっているエライさんどももヤクザであった。と、まあ、そういう映画である。
 東映京都撮影所の映画であるからして、これはもう、ヤクザ映画の臭いが色濃く出た映画だ。いわば会社版「仁義なき戦い」といったところか。
 太陽新聞。朝毎読と肩をならべる大新聞社。社内で石を投げれば東大卒に当たるといわれているエリートたちが新聞作りに励んでいる。ところが、この新聞社、どろどろの社内抗争の真っ最中。社長派と会長派の争い。社長派=編集、会長派=販売、とうのが対立の構造。
 で、ある日の役員会。社長派が会長解任動議を出して可決してしまった。その直後会長は、というかその時点では元会長が心臓発作で倒れる。入院。あと数日が峠とのこと。そして、おりもおり、今度が社長が死ぬ。それも芸者とナニしてる最中に腹上死という極めて外聞がはばかられる死に方。検死した医者をなんとかいいくるめる。
 さあて、エライことになった。早急に次期社長を選ばなくてはならない。社長が死んだのだから葬儀は社葬となる。葬儀委員長にはそれなりの人にやってもらわなくては。と、ごじゃごじゃやっているが、入院中の元会長はなかなか死なない。で、次期社長は会長の娘婿か社長の息子かということに。このどたばたの中心で動いているのが、高卒のたたき上げ販売局長。この販売局長が実質葬儀を取り仕切る。
 新聞社は株式非上場だから、どうぞご勝手にだが、株式を上場してたら、こんなどろどろ会社一般株主にとっては迷惑千万である。 
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