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100円ですむものが


 台所の水道の蛇口からチョロチョロと水が漏れる。どうもパッキンがダメになったらしい。水道代がもったいので元栓を止めた。トイレに行く時など水を使う時だけ元栓を開ける。ひじょうにめんどうくさい。業者を呼んで早々に修理してもらう。
 パッキン交換の方法さえわかれば、自分で修理するのだが、今の水道の蛇口は写真のような形だから、素人の私には手に負えない。業者によれば、最近の蛇口はパッキンの交換などしない。蛇口ごと交換する。
 昔の水道の蛇口なら、モンキー1本で自分でパッキンの交換ができた。小さなドーナツ状のゴムを取り替えればよかった。それが最近のは、なんともたいそうなことである。
 この傾向は水道の蛇口だけではない。テレビ、冷蔵庫などの家電製品も同じ。故障といっても、小さな部品が1個ダメになっている場合は、その部品だけを取り替えればOKだ。ところがメーカーや業者に修理を頼むと、基盤ごと交換したり、商売熱心というか、なんというか、ややもすると、「これはかなり古いですね。いっそのこと新製品に買い換えられたらどうですか」といわれたりする。
 部品が1個ダメになっているだけかもしれない。例えばSN74LS04NというICが一個破損していたとする。このICなら一個100円ほど。そのへんの電子パーツ屋で普通に売っている。だったら、破損したICを基盤から引き抜いて新品と交換すれば100円で修理OK。1個100円ですむものを基盤ごと交換なら数千円。へたすりゃ新製品を買わされて数万円。100円ですむのが数万円かかることもあるわけだ。
 
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