goo

TPP。消費者にとってどうなんだ

 野田内閣のことから、交渉参加する、しないで、賛成反対がなかなかまとまらなかったTPPについて、安倍首相は、参加の時期、タイミングは私に任せて欲しいといった。自民党内でも、安倍さんに一任することで話がまとまったそうだ。無条件ですべての品目の関税を撤廃しないことは確認されたとのこと。
 21世紀の今、関税なるモノは必要悪と考える。なければそれにこした事はない。前世紀のように、一国ですべてが完結できる時代ならばいざ知らず、21世紀の今、経済、産業、文化、すべてが一国で完結できる国はない。地球上の国は有機的にからまり、「風が吹けば桶屋がもうかる」的に、こっちの出来事が、思わぬところに影響を及ぼす。他国の不利益は自国の不利益となり、自国の利益は他国の利益となるのだ。
 今、世界の人口は70億を超している。とても地球1個で養える人口ではない。この地球を合理的効率的に使わなければいけない。それが関税などと自国の産業を守り他国の産業を排斥するようなモノは不都合だろう。農業の得意な国は農業を、工業の得意な国は工業に専心すればいいのではないか。国際的な分業化をいっそう進めることが必要だ。地球1個がひとつの国と考えることが肝要である。各国のエゴの張り合いは人類絶滅の近道だ。
 ところで、TPPについて、大切な要素が議論から抜けていないか。農業者反対、製造業者賛成。生産者にとって、益となるか害となるかばかりが議論されている。消費者生活者にとってどうなのかが、まったく議論されていない。安い農産物が輸入されるようになる。生産者にとっては脅威だろう。しかし、消費者にとってはどうなのか。大量の安い農産物が出回ることは、表面的に見れば消費者にとっては益だろう。しかし、本当にそれが消費者にとって良いことなのか。消費者目線に立った議論も必要だと考える。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )