雫石鉄也の
とつぜんブログ
ミス・ポター

監督 クリス・ヌーナン
出演 レニー・ゼルウィガー、ユアン・マクレガー、エミリー・ワトソン
児童文学の名作「ピーターラビット」の作者、ビアトリクス・ポターの伝記映画。
20世紀初頭、ビクトリア朝の封建的な気風が残るイギリス。良家に生まれたビアトリクスは空想好きな少女であった。長じて三十路を過ぎても独身。両親の心配をよそに結婚しそうにない。彼女は結婚よりも作家として身を立てたいと願っていた。当時の女性としては変わり者である。
子供のころからの空想のお友だち、青い服を着たうさぎ、ピーターを主人公の絵本を書いて出版社に持ち込む。彼女は担当編集者ノーマンと恋に落ちる。
晩年、ビアトリクスは少女時代を過ごした、美しいイギリス湖水地方を、開発から守るため、土地を買い取り自然保護活動に取り組む。
大変にピュアで素直で美しい映画。ビアトリクスが創造した、ピーターと仲間たちが劇中に登場するが、アニメで絵本の絵が動くのが微笑ましい。
ビアトリクスとノーマンの恋物語も、恥ずかしくなるほどの純愛物語。胸がキュンとする。ビアトリクスと親友になる、ノーマンの姉ミリーとの女同士の友情も麗しい。
ロケ地のイギリス湖水地方の風景が非常に美しく、なにより、ビアトリクスを演じた、レニー・ゼルウィガーがものすごくチャーミング。
宝箱の中にそっとしまって置きたい映画。
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