風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

青春

2008年08月08日 | 雑感
今日は夏の盛りが過ぎたことを知らせるがごとく、朝と夕方に通り雨です。

二十歳の頃はパチンコ屋に行っては負け、競馬を生半可にかじっては負けていました。
そんな頃にパチンコ屋で流れていたのが浜田省吾の「路地裏の少年」です。

 アルバイト電車で横浜まで帰るころは午前0時
 古ぼけたフォークギター窓にもたれ 覚えたての「風にふかれて」
 狭い部屋で仲間と夢描いた いつかはこの国目を覚ますと
 Ah-裏切りの意味さえも知らないで Ah-わけもなく砕けては手のひらから落ちた
 あれは俺18肩すぼめて待ち続けた 路地裏で

時は流れて、東京の水産物専門の商社で勤めている頃です。
ぼくの性格には合わない仕事でした。
キログラム単価で数円単位のお金の交渉に明け暮れます。
渋谷のスナックで働いている女性と知り合いました。
ヤクザまがいの不動産屋の彼とのすったもんだで悩んでいました。
ある年の暮れ、ぼくは仙台へ、彼女は北海道へ帰省ということで同じ新幹線に乗りました。
結局、そのままぼくは青函トンネルをくぐって北海道まで行きました。
彼女は実家に泊まり、ぼくは薄汚いラブホテルに一人で泊まりました。
冬の北海道、しかも大晦日にラブホテルで一人で過ごす気持ちというのを想像してみてください(笑)

彼女との付き合いはとことん切ないものでした。
彼女は彼が用意したライオンズマンションに住んでいました。
そんなときに彼女が好きだから聴いてみてといったのが、浜田省吾の「もう一つの土曜日」です。

 君を想う時 喜びと悲しみ ふたつの思いに揺れ動いている
 君を裁こうとするその心が 時に俺を傷つけてしまう
 今夜町に出よう 友達に借りたオンボロ車で海まで走ろう
 この週末の夜は俺にくれないか たとえ最初で最後の夜でも

彼女はぼくの汚い部屋を掃除によく来てくれました。
隅々まできれいしにないと気がすまないようでした。
結局、彼女は彼の元に戻りました。
自社ビルを持っていることが凄いし、何よりも男らしいというのです。
彼女は妊娠し、私生児を産みました。

ぼくはといえば、商社を辞め、肉体労働をして貯めたお金でアメリカに行こうと思いました。
さんざんバイト代を飲み代に使った挙句、2年後、アメリカ放浪旅行を実現しました。

なんというか、今考えてみると、男女の縁すら人生の節目になっているんだなぁ、という感じです。
今となれば、すべては愛しい経験です。