走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

しなやかになれない君へ

2011年07月28日 00時16分37秒 | 悩める君へシリーズ
 よくしなやかさが大事と言われる。

 では、「しなやか」とはどういう意味なのだろうか。

 辞書では、
  1 弾力があってよくしなうさま。
  2 動きやようすがなめらかで柔らかなさま。
  3 姿態などがなよなよして上品なさま。

 つまり、竹は細くて一見弱弱しく見えるが、雪の重さにも耐え、それを跳ね返す力も有している。

 松山には、名工・白鷹さんという鍛冶屋さんがいる。
 彼は、名だたるわが国の木造建築を改修するときに、それらの釘を打ち続けている。

 そして、彼が使う鉄の原料は明治以前の建物を解体するときなどに出る鉄くずだそうだ。
 その理由は、「今の鉄は不純物が限りなくなったために硬くなったが、その分粘りがなくなったために折れやすいからだ」と言う。

 人間社会も同じで、仮に純正培養だけで育った人たちだけだと、かえってウィルスに犯されやすいとも言われている。

 そして、しなやかになれないということは、その必要性を感じていないからである。

 だが人の世の中というのは、さまざまな人がいて、さまざまな考えを持っている。
 それを紋切り刀で善悪を切ってしまうと、ギスギスした世の中になってしまう。

 清濁を飲み干す度量をもてるかどうかで、地域社会システムを構築できるかどうかが決まる。

 つまり、しなやかな心をもつ必要性とは、人を一人でも幸せにする社会を作るために必要な心の力の一つであるということでもある。
 そして、そのしなやかさは「ぶれない自分」を持つことから始まる。