走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

シニア層の起業家たち

2011年09月20日 21時56分03秒 | びっくり
 今、五十代、六十代の起業家が増えてきているという。
昨日のNHKのクローズアップ現代では、その特集をしていた。

 内容は、起業といっても成功する人もおれば失敗する人もいる。
その結果は明暗だが、今までにないパワーが生まれてきているといい、わが国の経済に活力を与えるのではないかともいわれ始めている。

 それらの実態は、豊富な実績と幅広い人脈を生かし起業するそうで、1991年には五十代以上の人が起業するのは全体の11.5%に過ぎなかったのに対して、2010年では26.6%と四人に一人は五十代以上の起業家となっている。

 まず、シニアならではの長所を生かし、56歳で脱サラして起業した中嶋さんの場合は家電製品のマニュアルを翻訳するアウトソーシング会社を起こしました。
現在はスタッフ100人、年商14億円。
中嶋さん自身、営業畑一筋に生きてきて飛び込み営業をいとわないという。
そして、全スタッフをすべて正規雇用しているという。
そのことを中嶋さんは企業を成長させるための大事な要素だといわれる。

 また、普通の農業を営んでいた永堀さんは耕作放棄地に目をつけて小松菜を生産し始めた。そして、若者の雇用を目指したのだが長続きしない。そこで年齢制限を外したところ高齢者ばかりが集まったというのである。
永堀さん自身、経営の安定化を目指しさまざまなことに取り組んできた。
だからこそ、お年寄りに優しい企業をつくることができた。
なかには大企業を定年し、時間をもてあまし生活習慣病になっていた人が働くことによって健康になったという例も取り上げていた。

 一方さまざまな経験を持つ人たちが集まって生産者と販売者を結ぶコンサルタントビジネスをスタートしたが、5年目に解散することになった例を挙げている。
そのおもな理由は、当初燃えていた情熱が時間とともに薄れてしまったというのである。
そして、何よりも5年くらいでそれぞれの人脈が途切れていたというのである。

 また、一人で環境ビジネスに挑戦している起業家の例も出ていた。
こちらの方は、たった一人でやっているので商品開発の視点が偏っているような気がした。

 これら失敗した人たちの誤算は、今までいた企業の看板の大きさを自分の実力と勘違いしたことではないか。
やめればタダの人に過ぎないということ。
また、ここでわかったのは人脈はせいぜい5年くらいしか持たないということ。

 誰かが言っていた。
 内向きの人脈形成に終始すると、定年と同時にその人脈がプツと切れてしまうと。
 ほんとうにさびしいかぎりである。

 今の自分の役職と付き合う人と、自分と言う人間と付き合う人の選択眼もいるんだろうなと感じたしだいである。