走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

リスク管理とは?

2011年09月12日 21時27分36秒 | つぶやき
 リスクマネジメント(英語:risk management)とは、リスクを組織的にマネジメントし、ハザード(危害(harm)の発生源・発生原因)、損失などを回避もしくは、それらの低減をはかるプロセスをいう。
リスク・マネジメントとは各種の危険による不測の損害を最小の費用で効果的に処理するための経営管理手法である。(フリー百科事典/ウィキペディアより)

 役所に入所したときに先輩から、「お前個人の意見なんか必要ない。我々の仕事には個人の見解や意見など関係ないんだ。常に法律があり、そこから示された判例のみしか応えるな。だから、法律(当時は公職選挙法)を徹底して読み込め」
ずいぶんと理不尽な言い方だと思った。
しかし、先輩の言うことは絶対であったから従った。

 よかったのは当時の先輩たちが真ともだったこと。

 そして、幸せだったのはその先輩たちが現役を引退するまで部署が変わっても「偉くなればなるほどリスク管理を心がけよ」と口がすっぱくなるほどアドバイスしてくれたこと。

 特に、内部管理部門に配属されたときなどは「人切りタケちゃん」と、その先輩が命名してくれた。
先輩後輩の仲であっても、容赦なくその部署の人員を削減したが不思議と仲が気まずくなったということはなかった。
要らざるところに大鉈(おおなた)を振るうことをかえって喜んでいたような気がする。

 その時によくアドバイスを頂いたのは、「(俺は)内部管理部門のスタッフが偉いとはぜんぜん思わん。ただ、そいつらが持っている権限は、この組織全体や地域社会に影響する力があるということや。だから、慎重かつ大胆に行動せないかん。そのことを常に肝に銘じて行動せえよ」と。

 そして、「どんな制度も陳腐化する。それは、周りの環境が常に変化するからや。そのためには、いつもアンテナを張っておけ。そしたら、世の中がどっち向かって進んどるか見えてくる。お前は、たまたまこの組織の方向性をきめる立場の仕事を任された。そのことをしっかりと受け止め、常に謙虚で、常に市民のために仕事をせないかん。そして、リスク管理を徹底しておけ。ええか、どんな素晴らしい制度も、それを運用する人間ですべてが決まる。常に誰のために仕事をするのか、そのことを自分自身に問いかけられる人間になれよ」

 制度をつくることが目的になっている場合をよく目にする。
しかし、制度は地域社会を形作ったり、将来に向けた方向性を示すものである。
だからこそ、制度が出来上がってからが大事であると思っている。
また常に集中管理(効率性が高く、管理者の意思が色濃く出る一方でチェック機能が働くなる場合がある)と分散管理(非効率だが多種多様な情報が反映され、チェック機能も働きやすい)を繰り返していないと、せっかくつくったいい制度も悪用される可能性が高くなる。

 そのためには、私たち一人ひとりが市民のために制度を運用するという心を持っていれば、組織のためや自分のためとはならないと思うのである...